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4話 近況報告

 

 昨晩はララに魔法を使ったことがバレてしまいそうになった。


 昨日の反省を踏まえて、今日からはものすごく弱くした風魔法をできるだけ長い時間発動できるようにしようと思う。


 それにしても、朝起きたらララとロイが母さんと父さんにものすごい勢いで頭を下げていた。

 ララに至ってはまるで頭を地面に突っ込みかねない勢いだった。


 ロイは黒髪ショートヘアおかっぱに眼鏡がトレードマークの、キリッとした顔立ちが特徴のメイドで、この屋敷にいる3人のメイドのリーダーである。

 個人的に思い描いていたメイド像の姿そのまんまの人だった。


 そのロイはララのことを呆れたような目で見ている。


 おそらくララが何かをやらかしてしまったのだろう。


 昨晩あの後何かあったのだろうか?


 父さんと母さんを見る限り、2人とも苦笑いをしているから、そこまで大きな問題ではないようだけど。



 ――――――――――




 2年たった。


 もうすぐで3歳になる。


 あれからというものの、前世の記憶もあったおかげで、誰よりも早くうまく歩けるようになり、誰よりも早く喋りはじめ、誰よりも早く文字が理解できるようになった。


 できることを増やさないと退屈で死にそうだったので、それはもう必死に頑張った。


 といっても、この辺りは田舎のようなので、朝の日課に家の周りを散歩したり、暇な時があれば書庫に籠って基本的には魔導書の本を読み、飽きたら物語を読んだりするぐらいしかすることはなかったが、十分楽しかった。



 魔法に関しては、浴槽に水を5回分入れられるぐらいに魔力が増えた。

 しかし、無詠唱の魔法を練習して分かったのは、とりあえず水だけを出す、風だけを吹かせるのは簡単で、形を変えたり2つの属性を同時に組み合わせることが大分難しい。


 そして、魔法は魔力が多いことよりもイメージを強く持つことのほうが大事だということも分かった。

 イメージが具体的でなかったり、火や水にトラウマがあってそれを無意識に避けていたりする人はそれを魔法で作り出すことが出来ないことがあるらしい。


 だから詠唱というものがあり、実際使ってみると割と何も考えずに魔法を使うことができた。

 折角なので詠唱も無詠唱も練習している。


 最近は割と気楽に魔法が使えるようになったので、喉が渇いた時の飲み水や、気温を自由に変えたりができるようになり、生活水準が大分上がった。


 自分の魔法で作った水を飲むなんて、自分の血を飲むのと変わらなかったりしないかなとも考えたが、あまりにも無味無臭なことに違和感を感じるぐらいなだけで、特段飲んでも異変は起きなかった。


 この調子でQOLをどんどん上げていきたい。




 今日も日課の散歩をしている。


 この土地にも四季はあるらしく、今は秋だからとても過ごしやすい。


 昨日は一日中雨だったので、地面がぬかるんでいるが構わず歩く。


 すうぅー、はぁー


 思いっきり深呼吸すると、雨の上がった後の匂いが感じられた。


 雨の日の匂いは好きだ。


 自然の中に溶け込めるような、懐かしいような、そんな匂いがする。




 この辺りは自然がいっぱいで、空気がとてもおいしい。



 そういえば、僕の家族は裕福な家庭だと思っていたが、メルフェール王国という名前のこの国では貴族制度が採られていて、父さんが男爵位を持っているらしい。


 元々平民の出の騎士だったのだが、騎士の一団を率いるようになってから、この辺りの領地を開拓した功績が認められて爵位を貰ったらしい。


 というのも騎士になって開拓して爵位を貰うというのは、この国では最も一般的な爵位の貰い方の一つで、ハイリスクローリターンの場合が多い。

 そもそも騎士になれただけで2世帯は十分に養える給金を貰えるし、もう開拓するために残っている土地が過酷な環境だったりとか、厄介な魔物が多く生息するだったりとかで無理に危険を冒す必要はないと考える人のほうが多いらしい。


 父さんが母さんに出会ったのも、同じ団に魔法使いとして母さんがいたかららしい。


 その他にも開拓の際の武勇伝を父さんに聞かされたりしたが、話していると10年掛かりそうだったのでやめておく。



 とにかく、よっぽどの事がない限り普通に生活していくのであれば困らないことが分かった。



 あと、最近もう一つ大きなことがあった。


 それは妹ができたということだ。


 名前はテア・ユースティア


 父さんと同じ髪色と母さんと同じ色の目を持っている。


 僕の兄弟姉妹の歳が綺麗に2歳ずつ離れている。



 にしても妹かぁ。


 前世で妹はいなかったので初めての体験だが、どうしたら良いのかはあまり分からないが、兄としての威厳は頑張って保とうとは思う。


 兄さんにも良く面倒を見てもらったからね。


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