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雇用主が提供する情報は半分ぐらいが間違い

はいどうも皆さんこんにちは。転生前に死ぬほど詐欺にあった方から髪の毛まで毟り取ろうとしている本田望結です。


・・・


とりあえず、女神様から支給してもらった(どういうわけか分からないがいきなり目の前に現れた。)黒いローブを着て、そこら辺の大きめな木の枝を持てば・・・


うん、どこからどう見ても怪しげな魔女だ。


よし!じゃあ早速転生者のお兄さんの元へ・・・ってあれ?なんか転生者のお兄さん私の方にまっすぐ向かってきてない?

まあいいや手間が省けた。


「もし、そこの方。魔法薬を作るためにあなた様の髪の毛をいただけますか・・・?」


よし完璧!この台詞、いかにも魔女が言いそうな台詞じゃない?とかなんとかあほなことを考えていたら次の瞬間お兄さんから衝撃的な言葉が


「・・・君そんなもの作る気ないでしょ?」


・・・え?


「僕の髪の毛が欲しいけど、正攻法じゃ手に入れられるか怪しいから魔法薬を作るという名目で髪の毛を貰おうとした。違う?」


ひええええばれてるうううう


「ナナナンアナナンなんのことで??!?!?!」


「ああ、俺人の心が読めるんだよね。読心能力って奴だ。」


あっけからんという転生者のお兄さん。

あんの駄女神いいいい!!!何が嘘判別魔法を習得してないだよ!読心能力あるじゃねえか!


衝撃のあまり固まっていると、お兄さんはおもむろに腰に差していた剣を抜いてこう言った。


「必要なんだろ?あげるよ」


お兄さんは自分の髪の毛を切ると私に渡してくれた。そのままお兄さんは私に手を振りながら行ってしまった。


・・・


呆然と立ち尽くし私の元へスマホに着信。ラケシスさんからだ。


「おめでとうございます!一人目の髪の毛手に入れましたね!」


うん、いや・・・ああもう!


「あの人読心能力あるじゃないですか!普通に私が髪の毛だまし取ろうとしたのばれましたよ!」


「あーそのことなのですが、彼転生直後に金貨をだまし取られたって言いましたよね。」


ああ、確かそんなこと言ってましたね。てか、だからこそ私は彼を騙して髪の毛を手に入れようとしたのであって


「彼、騙されたフリをしていました。どうもその詐欺集団は領主の税の取り立てが厳しくて、どうにもならないからと彼を騙そうとしたようですね。」


めちゃめちゃいい人じゃねえか!!!!


いやまてよ


「その情報あったら魔女の振りして騙す必要なかった?」


そんな情報手に入れてたのなら早く教えてよ!

私魔女なんかじゃないのに、中二病全開で昔見た小説の魔女の振りして髪の毛だまし取ろうとしてたのに!


今思い返すとめちゃくちゃ恥ずかしい


・・・


いやまって


読心能力で心を読まれたって事はわたしが転生者の能力を弱体化させるために身体の一部を集め回っていることがバレたんじゃ・・・


「あ、それは問題ありません。私が全力でその部分を隠蔽したので」


あ、そうなんだ


「能力が弱体化すると知ったら、世界を破滅へと導きかねない転生者もいるので」


なるほど・・・・


って


え?




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