こんにちは異世界
さあ、やって来ました異世界。
たった1人で
・・・
ありえなく無い?
私の常識がほとんど通用しない世界になんで1人で放り込まれるの?ってあの女神様達にも言ってみたんだけどね
「私たち女神ですので」
「忙しくて行けないのです」
「でもこの特別製のスマホでナビゲートはするので安心してください」
いやいやいやいやスマホ渡されてもしょうがないんだけど!新入社員研修的なものとかないの?!
「ありません」
「人手不足なので」
「質問は以上ですか?では行ってらっしゃいませ」
ちょっと待ってまだ質問したいことが山ほど・・・あれ?視界が歪んで・・・
・・・
そんなことがあって私は異世界に一人で放り込まれた。しかも周りは木々が生い茂っていて人の気配すらないし、
そんなことを思っていたらスマホに着信があった
「無事たどり着きましたか?」
この年若い少女のような声はラケシスさんか。
「はい。」
無事にはつきましたが心がすでに折れそうです。
「今回は私がナビゲートしますね。」
「よろしくお願いします。」
ホントにお願い!私こんな異境の地で死にたくないから!!振りじゃないからね!!!
「とりあえずその世界の概要について説明しますね。」
そんな私の思いとは裏腹にラケシスさんは淡々と説明をしていく。
説明を総合すると・・・
・この世界は科学ではなく魔法が発達している。
・この世界は個人の持つ魔力量で序列が定められている。
ということらしい。うん
「なんか小説とかでよくありそうな、ありきたりな異世界ですね・・・」
本当にありきたりな異世界だ。(異世界という点でありきたりじゃないけど・・・)
「仕方がありません。転生する方々がありきたりな異世界ばかりに転生したがるので。」
・・・
「それで、私はどうすればいいんですか?」
「転生者の身体の一部・・・髪の毛一本でも良いので集めてください。」
え?髪の毛?
「ええ。私達は転生者の一部があれば、そこから転生者の運命を再編することが出来ます。」
え、すげえ
「そこで私達は転生者の運命を再編し、転生者の持つ過剰な世界エネルギーを取り戻します。そして取り戻した世界エネルギーを星に還元します。」
え、じゃあ転生者の持っているチートスキルは・・・
「当然無くなります」
哀れ転生者。チートスキルを得たかと思えば取られるなんて
「あ、チートスキルを持っていたという記憶、記録は消しておくので大丈夫です!」
うん、神様って無慈悲なのかな?
・・・
「とりあえずスマホに転生者のデータを送りました。見てみて下さい」
ん?このファイルかな?なんか沢山顔写真があるけど。
・・・はっ!まさか!?
「はい、この星に転生した方々のデータ。207人分です。」
多すぎワロタ。じゃなくて!
「多くないですか?!何でそんなに転生者が・・・」
「神々が好き勝手に転生させた結果です。文句なら神々に言ってください。今なら録音して神の国に速達で届けてあげますよ。はい録音開始まで3.2.1」
いやちょっと待っていきなりそんなこと言われても!
もう頭が混乱していた私はこう叫んだ
「そんなホイホイ転生させんじゃねぇ!」