ああ、私も逃げたい
どうも皆さんこんにちは。母校の事務員募集に落っこちた男。連絡くらいよこせ
「ともかくじゃ。この場所ももう安全とはいえん。奴がここへ来ないうちに非戦闘員は避難させよう。方法は考えておる。お主は避難させるべき者たちの所へ行って説明してこい。」
と、幼女(妖精)に言われたので、私はファリン族の女性や子供、そして大怪我をして戦えなくなった人たちの所へ行き、この場所から避難するようにと伝えに行った。
そして、最後に転生者達の所へ行ったのだけど・・・
「暴走?木崎の奴がか?」
氷室が私にくってかかるように聞いてくる。風間もかなり険しい顔で、腕を組みながら私の話を聞いている。
「うん。魔神の力を手に入れた所為で木崎のからだが耐えられる許容量を超えたらしくて・・・もう暴走の兆しも見えているとか。」
「・・・暴走したらどうなるんだ?」
「よくは分からないけど・・・ただ暴風のように暴れ回る存在になるとしか・・・」
「理性の無い獣という訳か。」
風間が私に確認するように聞いてくる。私は無言で頷いた。
「・・・木崎の奴は今どこに?」
氷室が静かな声で私に聞いてくる。
「ここへ向っているらしいわ。ここも安全とは言えない。だから、君たちは仲間と一緒にサラマンダーさんと一緒に避難を・・・」
私がそう言った瞬間、一陣の風が吹き、気がついたときには目の前から氷室はいなくなっていた。
辺りを見回す私に対して、風間は
「アイツならたぶん木崎の所へ行ったよ。ケジメ付けに行ったんだ。」
け、ケジメって・・・一人で木崎と戦いに行ったの?!
無茶だ!チートスキルを持った転生者の何倍もの力を持っている木崎に一人で立ち向かいに行ったなんて・・・
「まあ、アイツはそんな奴だよ。今から追って、追いついたとしてもアイツは聞かないだろうな」
落ち着き払いながら言う風間。
ああもう仕方ない。
「もう!風間、氷室のことを追って!捕まえなくて良いから!氷室が危なくなったら連れ戻してきて!分かった?!」
「りょーかい!」
そう言い残して風間も忽然と私の前から姿を消した。とりあえずこれでどうにかなるだろう。
私は滝隆二と砂原、そして一樹にサラマンダーの掘った穴を通って仲間全員と脱出するように伝えた。そして
「それじゃあ、あのオカマ(妖精)の所まで皆の護衛よろしく。」
「カロロ・・・」
サラマンダーにもお願いすることも忘れない。
避難はサラマンダーさんがこの森に来るために掘ってきた穴を使ってすることになっている。サラマンダーさんが掘ってきた穴は、ヘル・ウルフ達も通るためか、かなり広く掘られている。
今回の避難は5人乗りのソリをヘル・ウルフ達に引かせ、オカマの妖精が居る森まで行くという手法だ。すでにソリは幼女(妖精)が用意してくれている。
すでに、穴の周辺には非戦闘員が集まってきている。ソリもヘル・ウルフと頭数分そろっている。
よし、じゃあ避難開始!!
・・・・ああ、出来ることなら私も逃げたい。




