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腐った私に御注意下さい。  作者: mitoka
第一章 腐っていても転生者
7/45

007 既に腐は其処にある。

唐突ですが[006]から引き継ぎまして、説明に入ります。

色んなモノ…話しのネタから始まり、食べ物&飲み物に至るまで、

色々盛っちゃう[盛るさん]って言うのには、

関西と関東的なアレが存在するのです。


一般的に、関西系は「安かった」を自慢する人が多いです。

気に入れば、どんなに価値が低くても気にしませんし…、

例え最初に気に入らなくても、情報としては収集蓄積し…、

後に手に入れた情報等で、貴重とあれば、

後からでも掘り出して来るタイプの精神構造を御持ちです……。

珍しい物も大好きで、手に入れたら我先に自慢する習性があります。


一方、関東系は高価なモノを自慢するタイプです。

「高い値段が品質の保証」と言う固定観念を持っている人が多いです。

が、しかし…自分の推するモノを否定されると、

推した事すら無かった事にする習性が強いのが特徴です……。

この習性の為、収集癖の強い関西系とはトラブル事が多く、

関西系の人の『で?落ちは?』と言う台詞を引き出してしまうのです。

余談ですが、関東系の人って、関西系の人に[落ち]を訊ねられた時には、

それまで話していたネタを記憶から排除し、

リセットしてしまっているので、どうして良いか?何を話せば良いのか?

全く分らなくなってしまうんだそうですよ!


関西系の人は、面白く無いネタでも収集し、再編集して、

面白いネタに出来ないか?を無意識に考えるタイプが多いので、

関東系の人!関西の人が面白くなさそうにしてても、

話し始めたら最後まで御話してあげて下さいね♪


で、此処で問題。

これを[盛るさん]に当て嵌めると、どうなるのでしょう?

怖い現実が、そこには存在していたりします。


関西気質な盛るさんは・・・

先に『面白そうなもん、手に入れてん』と自慢してくれるので…、

警戒していれば、何かしら盛られても…、

態度や表情等で、口にする前に盛られた事に気付く事が可能です……。

但し、事前情報を聴き逃した時のリスクは高いんで御注意を!

関西系は『安かってん♪』と言う安物買いの発作を所持している為、

盛られた物の質に、品質保証があるかどうかが、微妙なんですよね。


対して、関東気質な盛るさんは?と、言うと・・・

事前情報の開示は無いに等しい。と思っても過言ではありません。

商品を見せて自慢してから、高かった値段を言う。その話術は、

見せた物が否定されれば、後の情報は引き出しに終う習性の表れです。

そう、だから…、目の前で思っていた効果が出ないと、

盛った事すら無かった事にする場合もあるし…、

盛ったモノの効果に寄っては、知らぬ存ぜぬを貫き通し、

口を完全に閉ざしてしまう事もあります……。

但し、購入時に高額支払をしている可能性が高いので、

騙されていない限り、

盛られた何かは品質の悪いモノではない筈なのです!御安心下さい。

で、宜しいでしょうか?


因みに双方、悪戯がバレた時、関西系は大笑い。

関東系は「てへ、ペロ」って感じなんですよ♪面白いですね♪


*注意*

この設定は、作者の個人的な見解です。

嘗ての知人変人を人間観察して纏めた情報で成り立っております。

作者の知ってる人以外が、同じ感じなのかは不明ですので御了承下さい。


と、こんな事を説明したのは、今回、この物語の主人公であるシャムが、

この世界で、最初に出会う腐女子的な同胞、

この人生初の、盛るさんなヤツとの出会いの御話だからです。

今回の話では、その恐ろしさを発揮しませんが、今後の予備知識として、

此処に書き残した次第です。


と予備知識は、予備知識として記憶の片隅に留めて貰い。

本当のシャムとシエルの最初の出会いは、

シャムの記憶に残る様で、ちゃんとは残っていなかったりするのです。


バトラーって役職で、

スーツに身を包んだ山羊の獣人な執事長バフォメットさんが…、

シャムとナイの引っ越し前に紹介してくれた獣人達の一人……。

今回の御話の中心人物。

ヴァレットって役職の吸血鬼なフラン専用の付き人、

シエルって名前の白いコボルトは…、

シャムとリリパットのナイの引っ越し準備やら、夕食の支度の為、

早い段階でシャム達の目の前から姿を消していたのですから……。


んでもって、次にシャムの目の前に姿を現したのは…夕食後……。

この世界での基準で贅沢にも、普通に毎日、入浴しているらしい、

フランの湯浴みの時間。

シエルはドアを軽くノックし、フランの返事を待って、

湯の入ったバスタブを片手で持ってフランの御部屋に入ってきました。


因みに、メイドなコボルトさんが持って来た湯入り洗面器は、

ナイ用の風呂で…、シャムの分は、

シャムの部屋となった護衛用の部屋に準備されていましたとさ……。

更に、もう、察しの良い方は御気付きかも知れませんが…、

この御風呂タイムに、

シエルがシャムと接点を持つ事はありませんでした。


シエルは自己の本能に従い。相手が幼児であろうと気にせず。

フランとナイの裸体を堪能していたのですから…って、ちと怖いね…、

この設定で、湯浴みの御手伝い無しは無いんだよねぇ~…、

体を洗って差し上げるって設定で、

シエルは合法的に少年達の体を触られちゃいますねもんねぇ~…、

どんな性癖を御持ちでも、与えられた仕事であれば問題無しだからね、

毎日、得られている御褒美の時間、今回の御褒美の時間を拒絶して、

仕事放棄とか有り得ないだろうし…と、まぁ~…、

深く考えると恐ろしいですな!って、そんなネタは置いといて……。


入浴前に…

『僕の風呂は御前等が言う程、小さくはないだろ?

僕は、僕の風呂をシャムが一緒に使っても、気にしないぞ』等と、

フランがシャムの性別を知らんのでは?的な発言をした……。

なぁ~んてエピソードあってみたりしたけど、今回用事が無いので、

取敢えず、棚上げ。


シャムがシャム用の個室にて…、

「体や髪を洗われるんは、ちょっと嫌だけど…、

孤児院では風呂無しが基本、昼間に畑へ撒く用の水を使って水浴び、

濡らした布で顔や体を拭くのも贅沢な部類だったんよね……。

風呂に入れて…、歯磨き用に、硬くなったミントの茎を使うのでなくて、

歯磨きもされる側だけど、歯ブラシに歯磨き粉があるとか…、

ここは天国じゃのぉ~……。」等と思う風呂上がり、

温石から得られる暖かい空気を利用した風魔法で髪を乾かして貰い、

幸せに浸っていたりした、その後……。


孤児院の雑魚寝スタイルから、前世振りの布団の有る生活に戻り。

他の欲、サブカルチャーを忘れていたシャムの元へ、

サブカルチャーよりの使者、白いコボルトのシエルが、

シャムに会いにやって来た事は、ある意味、常識を逸脱しない普通の事、

一般的に言う運命だったかもしれません。


刻は、良い子の就寝時刻。

元3台のベットが大きく隙間を開け縦並びに並べられていた細長い部屋。

今は、窓際から部屋の3分の1までの間に、天街付きのベットが一つと、

衣装ダンスと机と椅子がワンセット並ぶのみ。

そのシャムの部屋には、シャムしか存在していませんでした。


シャムは、曲がりなりにも叶ったバイリンガルになる事に続いて、

「これまた、小っさい頃の夢が叶ってるし!凄いね!転生!

次はどんな夢が叶うんかな?にしても、寝心地以前に居心地悪い。」と、

寝心地が良過ぎて、逆に眠れず…、

寝返りを打つ内に偶然、枕の下に忍ばされていた薄い本に気付き…、

カーテンすらない窓から差し込む月明かりを頼りにその絵を見て…、

「このファンタジックな世界に漫画だと!

しかも、これは…我等が王!ブネ様と、スーツ来てる事から推測するに、

執事長バフォメットさんとのラブストーリー……。

バフォメットさんの恋愛下剋上!襲い受け設定だなんて…、

無くはないけど…絵図ら的には逆が良かったかも?いや、違うな…、

逆にするなら、ブネ様がショタ設定でないと私は萌えれない……。」等、

サブカルチャーの世界に引き戻され…、

廊下側からではなく、衣裳部屋の方から部屋の扉をノックされて…、

ちょっとだけ正気に戻りました…とさ……。


正気に戻ったシャムが「もしや、犯行現場に戻る的なアレで、

薄い本の持ち主が来たのかな?」と、一応、薄い本を閉じ、

『気にせず入って来て良いですよ』と、微笑を浮かべ、

来た相手を部屋へ呼び込むと、

『夜分、失礼します。御水を御持ちしました。』と、

開かれた扉の向こう側、小さな持ち歩き様の燭台に、

炎を灯した蝋燭を持った白い毛並みの手が先に見え、、

黒い執事服を着用した白いコボルト[シエル]が入って来て、

それに付き従う様に、

トレーに水差しとコップ載せたメイド服姿のコボルトが入って来ます。


そして『就寝準備に不手際が有り、申し訳ありませんでした。』と、

素知らぬ顔で、水を置いて帰ろうとしてくれます。

但し、耳と尻尾が…何かしらモノを言っていますよ?

[目は口程に物を言う]と言いますが…

耳を少し下、後ろに傾け、ピクピクさせてますよね!

薄い本をチラチラ見ながら、尻尾が真直ぐ伸びちゃってますよ?

目が合うと直ぐ逸らして、尻尾が垂れてゆっくり揺れちゃうだなんて…、

「この2匹、共犯だよね?何処から突っ込みを入れるべきでしょうか?」

シャムは少し悩みます……。


悩んでる間に、2匹は部屋から出て行く所に差し掛かります。

シャムは意を決し、

『シエルさん、この本の事なんですけど……。』と口火を切り、

2匹のコボルトの尻尾が、

見る間に完全に股の間に巻き込まれて行くのを確認しながら、

『置いておいてくれた心意気に感謝したいです!』と言ってみました。

薄い本を相手に見せる様にして、シャムが手を振ると、

薄明かりの中、真っ白い毛並みの尻尾がパタパタ動き出し、

メイドさんの方の尻尾も同じ様に動き出しました。

何だか表情も晴れやかですね。

同族かも?と直感が働いても、多少なりと不安があったのでしょう。


2匹のコボルトはニヤリと笑い扉を閉めます。

シャムは扉が閉まった事を確認すると、

「私の趣味とは多少、外れてる部類にはなるんだけども…」

『バフォメットさんの恋愛下剋上!襲い受け設定、乙!』と伝えます。


シエルさんは、尻尾を嬉しそうに振りまくり礼儀正しく、

『御理解頂きありがとうございます!

逆にバフォメット様、慰み物設定もありましてよ?

所で今月の最新作は、フラン様×ブネ様なのですが如何でしょう?』と、

シャムはシエルさんにハードカバー手渡されちゃいました。


表紙には女性が好みそうな飾り文字で[古城のウエディングベル]と、

型押しで薔薇の絵が御洒落にあしらわれいています。

中を見なければ、恋愛小説みたいな見栄えですね♪


シャムは素直に欲望のまま本を受け取りつつ、

密かに「今世まだ、3歳なんですけどOKなのか?」と疑問を抱き、

『下剋上モノは好物です!』と受け取り、

本を開いて、この世界のBL漫画本を読みながら…、

「これは、エロシーンはしょってあるから、子供でもOKだね!

大人用の18禁物もあるのかな?」と思うのでした。

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