表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
腐った私に御注意下さい。  作者: mitoka
第一章 腐っていても転生者
3/45

003 腐女子の害とオタク実害

兎にも角にも、シャムシールの肉体は、

人間の成長基準そのままの設定で順調に成長し、

一般の魔物の子等に比べると、凄く遅いので甘やかされて育ちます!

もっと成長がゆっくりなエルフの人とか、魔人の人とかも存在する世界。

中身の精神が成人女性だったが為に、成人するまでの間、

肉体の成長スピードが同じ感じになる吸血鬼と知能が同レベルって事で、

あの[ちょっとしたトラブル]の後、

シャムが「人間なのでは?」と怪しまれる事も有りませんでした!

いい加減で、本当に良い世界ですよね。


それはそうとして置いておき、この世界には…、

想定外なレベルの[腐女子]に対する誤解が無数に存在していました……。

[腐女子は、性質の悪い淫魔系の力で、男に男食の呪いを掛ける]とか、

[女には、男に男食をさせる思考を感染させる毒を吐く]等、色々です。

古い文献には…、腐女子の感染が蔓延し、

腐女子の亜種、[腐男子]まで現れ…、急激に出生率が低下して、

滅んだ国も有るとか……。怖いですね!

でもそれって、完全に間違った情報だよ!とは言いませんが、

誤解ですよぉ~多分だけど♪By作者


そんな世界に生きる魔界公爵ブネ様は、その情報を信じたまま、

シャムシールから血液サンプル等を取って検査!シャムの体内に、

腐女子を感染させるウイルスらしきモノが存在しない事を確認。

「呪いや、毒なら、言い聞かせれば大丈夫かもしれない。」

「隔離しなくても、害は無いのではなかろうか?」と思います。

一度、脱走を企てたシャムの方も、

『もう、しないよ!良い子にするから!』と言うので、

ブネ様はシャムを隔離部屋から実験的に解き放つ事にしました。


そんなこんなで、隔離部屋から出され…は、したものの…、

ブネ様から『呪ったり、毒を使っては駄目だよ』と言われても、

意味行方不明な、細かい事情を知らないシャムさんは?と、言うと……。

前世より楽しい人生を送る為に今日も、自分本位に自由気儘です。

前世では、日本語オンリーで物足りない人生でしたが…、

今世では、憧れのバイリンガルになれました!悪魔と魔物、

その他の多種の言語が時々、混ざるのだけどね!な、今日この頃……。

彼女は今世、3歳になっています。

最近の彼女の御悩みは、「モンスターの性別を判断しかねる」と、

性別が♂同士で仲良くしてても「モンスターじゃ、萌えれん」、

「綺麗過ぎるブネ様に釣り合う男が居ないんだけど……。」です。


因みにシャムが、隔離部屋から解き放たれる様になったのは去年の事。

寄生されると死に、ゾンビやスケルトンになってしまう寄生虫…、

血や体液で感染し、グールになってしまうウイルス…、

その他諸々の病気対策の予防接種を終えた後の事だったりして……。


と、言う事で!シャムは、魔界公爵ブネ様の加護と、

バフォメットのソピアさんからの英才教育を受けて、

流暢に喋りまくります!孤児院施設内だけとは言えど、走り回ります!

そして、前世の世界に存在しなかった魔法を…、

残念な事に自分では使えなかったので……。

気晴らしに、身近に存在する素質の有る魔物の子等を捕まえて、

オタク知識全開で改変した魔法陣を使わせ、魔法の呪文を唱えさせ!

時に失敗、時には暴発させるのが日課になってしまいました。

そして、何故か、この世界にも存在してた[ハリセン]叩く道具で、

ブネ様に『何をやっとるか!』バシコン!と叩かれる。

「誰?ハリセン持ち込んだの!!高確率で同郷の人やけども!」な、

ある意味で楽しい毎日を過ごしてます。


そんな毎日にちょっとしたサプライズ。シャムはブネ様の御厚意で、

孤児院施設だけでなく、ブネ様の御城に出入りする許可をゲット!

孤児院施設で着る事が義務だった甚平の様な服から洋服への御着替え!

白い襟付きのシャツに半ズボン。そして前は裸足かサンダルだったのに、

靴下&革靴の支給がありました!

「何故にズボンが短い?は、置いといて、新しい洋服着るのは、

良いモノじゃの」と思ったのは通常運転。


鏡で自分の姿を目の当たりにしたシャムが…、

「髪、短いし…何だか私ってばショタっぽ……。

ブネ様と並んだ時の絵図らは良いけど、自分が対象になるのは、

普通に美味しくないな」何て、気落ちしたのは公然の秘密だよ。と、

少し話が脱線。話しだけ少し戻して、着替えた後の事。


ソピアさんから、

『吸血鬼の子に頼まれても、生き血を分け与えては駄目ですよ!』等。

何故だか生き生きした雰囲気漂うブネ様からは、方向性が逆な感じに…、

『吸血鬼は、人間等の細胞の中に存在する植物[ミトコンドリア]へ、

吸血鬼の元となる胞子を撒き…、ミトコンドリアを苗床に、

総ての細胞に菌糸を伸ばして、体内の細胞から他者を吸血鬼にする。

だから、吸血鬼の血を口にしてはならない。理解できるな?』等と、

強く約束させられて、隔離された自室、孤児院施設から出て、

吸血鬼な新しい御友達?の住んでいる場所へ……。

基、他の子供等から隔離されている吸血鬼な子の居る場所、

[ブネ様の城]へとシャムは遊びに出掛けます。


余談になりますが…昨日、ブネ様の紹介で子供の吸血鬼と初対面して、

今日の先程、吸血鬼に関する注意事項の説明を受けてから……。

密かに「吸血鬼って、黴とか茸の類なのだろうか?」って、

シャムが思っているのは、ブネ様の所為です。


それから余談の余談になりますが!

吸血鬼に血を吸われたらグールになるってネタは、

総ての吸血鬼に当て嵌まるモノではないんですってよ!知ってました?

総ての狐がエキノコックスを保有している訳ではないのと一緒なのです。

だって、シャムの友達の吸血鬼が…、

グールになるウイルスを保菌している訳ではないんですもの……。

との事を念頭に置いて……。


どうやら、シャムに注意を促したソピアさんの方は…、

図鑑の腐女子のページに書かれている毒性についての項目。

[毒ではなく呪いの可能性もあるが、

その性質は、精神に働き掛ける遅効性持続型である事は確かだ。]が、

凄く気に掛かっている御様子です。

腐女子は、血液感染したりしませんよ!これ、ホント!


でもね、血液感染を危惧するソピアさんに対し、シャムの方は…

細かい事情を知らないし…そもそも知った所で……。

「誤解だよ!私、そんな恐ろしい生き物じゃないよ!と、

言いたい所けど…まぁ~いっか……。今の生活失いたくないし♪」で、

放置する方向になる筈だから、この現状、仕方が無い……。


で、ソピアさんがその身を心配するシャムの友達。

シャムが保護される2年程前に保護された吸血鬼の少年。

シャムと同じく、別の場所で隔離されて育てられていた孤児。

とある理由から、孤児院の施設に入る事が出来ない。

ブネ様の城にて解き放たれたヴァンパイアの[フランベルジェ]、

通称[フラン]の元へとシャムは向かいます。


向かった先は、昨日、シャムとフランが初対面した場所。

ブネ様の住まう御城の中庭。

魔界の灰色の空の下に聳え立つ、大きな木の下の木陰。


そこで、ハードカバーの重たそうな本を読んでいたフランは、

[アルビノ]と言う。メラニン欠乏の遺伝子疾患持ちの吸血鬼。

白く発光してるのではなかろうか?と思える程に白い肌、

色素の薄い白金色の髪と赤紫の瞳を持つ美少年でした。


彼は、最初にシャムと出会った時と同じく、赤紫色の瞳を輝かせ…

御洒落いヨーロッパ貴族の子が着てそうなスーツっぽい服装で、

シャムを迎えてくれます。

「普通の御子が着てたら七五三だろうに、イケメン有利だね!

これで、この笑顔が穏やかな優しい笑顔なら、どんな相手とでも、

恋が芽生えただろうに…相変わらず、意地悪そうだなぁ~……。」

これが、フランの見た目へのシャムの感想です。


フランは見た目に似合わず、表情に合った横柄な態度で、

『遅いじゃないかシャム!今日は生贄をまだ確保してないんだぞ!

時間が無くなってしまうではないか!!』と言ってくれます。

この生贄とは…、オタク知識全開で改変した魔法陣を使用し、

同じく改変した魔法の呪文を実験的に唱えさせる相手……。

シャムがブネ様に『何をやっとるか!』バシコン!と叩かれる理由と、

全くと言って同じモノです。

勿論、フランの改変した魔法陣や呪文も事故ります。


ここで予備知識!フランは転生者ではない御様子です。

シャムとは、出会った当日の探り合いの後に意気投合。

互いのオタク的な素質を見抜いて魔法オタク仲間となったのでした。


シャムは、乾いた笑いを浮かべて、フランに迎え入れられます。

「相変わらずの上から目線、眼福です!

ブネ様とカップリングしてもイケルけど、

是非とも、気弱そうな年下の少年に優しくされて…、

その相手を口汚く罵り、悪態吐きながら、自らは相手に胸キュンして、

こっそり照れて、頬を赤く染めてて欲しいモノです♪」との本心を隠し、

下心をちょっぴり上乗せして、

『そんな事より、この袋の中を見てよ』と、

ポケットから巾着袋を取り出して、

『丁重に扱っておくれよ』と言って、フランに渡しました。


フランは『は?』とか不機嫌そうに言いながら、

それを受け取って袋を開き、5cm程度の大きさの小人を発見。

さっきとは打って変わって『小人の子供か?凄いな!生きてる!』と、

屈託の無い微笑を浮かべてくれます。


巾着の中身は、大人になれば15cmくらいにまで成長する小人。

[リリパット]の少年が一人入っていました。ここに来る前にシャムが、

前々から、その魔力に目を付けていた[ナイ]と呼ばれている個体に接近。

『ナイって探検好きでしょ?御城の方に行ってみたくない?

後で御願い聴いてくれるなら、連れ出してあげても良いんだけど』と、

面白い程、簡単に、その獲物を釣り上げ。

巾着袋の口の隙間から、孤児院施設の外、城の中を見せながら歩いて。

『この寂しい場所で、他の子等と離されてる子が居るんだけど、

君も彼と友達になってくれる?』なぁ~んて上手い事言って、

フランにナイをサプライズプレゼントしたのです。


因みに、

破壊力抜群なフランの美麗な微笑みを至近距離で見てしまった少年が、

魅了耐性を所持しておらず。淫魔や、若い吸血鬼特有、

標準装備された魅了にヤラレてしまった事は、言うまでもないであろう。


実はシャムさん、

「あ、本当に魅了ってあるんだね。私には効かないけど…」と、

フランの隔離理由を知って実験。

「人間に近い生き物が少なくて、ちょっと欲しかったのよねBL」等と、

腐女子としての趣味と実益を発揮してたりして、

でも、この場合の実益の[益]は、疫病の[疫]かもしれませんね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ