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腐った私に御注意下さい。  作者: mitoka
第一章 腐っていても転生者
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001 とある事故の御話

本編とは関係無い序章の御話です。

美少年、美青年、綺麗めなオッサン等が集い…、

仲良く、時にツンデレに主演を飾る深夜アニメを心の友にして……。

とある雨の日の夜。彼女は地味な色合いの雨合羽を着用し…、

安全運転を心掛け、交通ルールをしっかり守って、

左側通行の自転車レーンを糞真面目に自転車で走っていた……。


そこへ突然、右側から黄色い光が点滅する。次の瞬間、

横を走行していたトラックが一瞬、右へと少しハンドルを切り、

フワリと車体を右へずらしてから、左折して来た。それは、

ほんの一瞬の出来事だった。

左側の路側帯を走行していた彼女は、即座にウインカーに気付き、

急ブレーキを掛けたが…、

濡れた路面でなくても自転車だって急には止まれない……。以下、後程。


現実問題、この事故が発生した時。トラックも彼女も、

それ程には、スピードを出して走行していた訳ではない。

これは、雨の所為だけとは言い難い。

交通ルールにも問題を抱えた。複合的要因の折り重なる事故だった。


そう…例えば……。

自転車の彼女が、歩道に逃げられれば問題は無かったのだ。だが、

道路事情的に柵と段差に阻まれ、為すすべ無し。

或いは、彼女が安全を考慮して…、

夜間である事と雨を理由にし、交通ルールを無視して、

歩道を走っていれば…起きなかった事故なのだ……。


そして、現場は物流センターの多い地域。トラックの方も大型だった。

トラックの運転手がどんなに頑張っても、

無理矢理に設置された自転車レーンの位置を把握し、見守り、

自転車ばかりを気にし続ける事は出来ない。

車体に設置されたミラーの見える範囲にも限界があるのだ。

更に、どう足掻いたとしても、後輪が柵と段差の終わりの先、

半径2m弱程度の扇型の程近くを通過する事となる道路の形状、

余裕の無い道の作りでは、

現在の交通ルール上、起こるべくして起こった不運な事故となる。


その結果で今回、生じる自転車の急ブレーキの甲高い音…、

トラックの半ば側面に、彼女が乗った自転車が衝突した低い濁音…、

続いて、鳴り響いた惨劇の音……。


勿論、発生した悲劇は悲惨。

金属の擦れる音と、磨り潰す様なゴリゴリと削る鈍い音を立てながら…、

彼女の自転車と彼女自身の肉体は、

そのまま巻き込まれる様にトラックの下へ潜り込み…、

トラックは後輪に、濡れた雨合羽の布地をグルグルと巻き込んで、

泥濘に嵌った時の様な、嫌な音を立て…、

雨に濡れた道路へ、長く、紅色の線を滲ませながら引いていた……。


これは重なり合う人災。雨の日も風の日も…、

合羽を着用してでも、そのまま濡れてでも、通勤しなきゃイケナイ……。

そんな一般市民の生活を知らない人間が、

大概に国の偉い政治家や役人で、国を運営、法律を制定し続ける為、

発生した生贄。知らなかったから仕方が無い。って言う。

無知に寄る犠牲だったりするのは、勿論、公然の秘密です。



そんなこんなが物語のスタート。

ちょっと真面目に書いて、語ちゃっていますが…、

マジで、現実に有りがちな出来事……。


本編とは全くと言って関係無い御話ですが。

ラノベの定番ネタ[交通事故]で…今回、死んでしまった彼女が!

この物語の主人公です……。

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