第114話 初体験→
ビールで煮こまれた肉厚の牛肉は、本当に美味かった。
ぎゅっと噛むと肉汁が溢れ、ソースと混じって口の中で広がる。
煮こまれた肉は口の中でほぐれ、なんとも柔らかい。
こういうものを食べていると、傷も早く治りそうな気がする。
最後の一口を口に入れると、口の中から消えてしまうのが惜しまれるようだった。
「ごちそうさま」
食べ終わってしまうと、若干の虚しさを感じる。
「……どうだった?」
「凄く美味かった」
素直に感想を言った。
「そうか、よかった。じゃあ……」
「な、なんだ?」
「はい」
差し出されて来たのは、昨日も飲んだ酷く不味いお茶だった。
あ……こっちか……。
「これか……」
味を知っていると若干きついな……。
不味いもんは不味いし……。
「からだに良いんだぞ」
「そ、そうだな。飲むよ」
熊胆舐めさせてしまった件もあるし……。
俺はコップを手に取ると、一気に飲み干した。
なんだか頭がくらくらする。
舌に残っていた料理の余韻も吹き飛んでしまった。
「うぅ」
「よし、じゃ、じゃあ先にお風呂に入っていてくれ」
なにが「よし」なのか。
確かにキャロルの皿にはまだ料理が残ってるけど。
「わ、私は後でいくから」
後半の内容は青少年の健全な成長に相応しくないと判断されたため、別ページに移管しました。
18歳未満の読者様は閲覧なさらないようご注意ください。
第114.5話 初体験 後半
n4516eb/2/
(上部URLのn5677cl/120/を差し替え、移動してください)







