助けて・・・
「スミレ?なんで、泣く?」
エドはそう言うと、私の下唇を甘噛みした。
ダメなの。エドにはネリーが・・・。もうすぐ、ネリーが帰ってくるかもしれないのに。ちゃんと言わないと・・・。
「あっ、エド・・・。」
「アーサー王子か?」
アーサー?
「アーサー王子は忘れろ。お前は誰にも渡さない。」
「違う。エド・・・・・。」
今度は、上唇を甘噛みされる。ダメなのに、気持ち良くて何も考えられない。
「スミレ、心配するな。アーサー王子のことなんて、すぐに忘れさせてやる。」
エドはそう言って、私の下唇を軽く吸う。そして、また軽く上唇を吸った。チュッ、チュッ、と何度も何度も優しくキスをされる。
エドの唇が気持ち良過ぎて、もっとして欲しくなる。でも、ダメだ。ちゃんと言わないと。
「ちがっ、違うの・・・。エドにはネリーが・・・。」
「ネリーがどうした?お前は昨日もそんなことを言っていたな?ネリーが俺の恋人だと思っているのか?」
「・・・・。」
だって、みんな言っていた。私に縁談の話が来て、一日も経たないうちに・・・。
『姫様の縁談が決まれば、やっと、エドワード様とエレノア様はご結婚できるわ』
「スミレ?何を考えてる?」
唇を舌でなぞられ、口が開く。エドの舌が、私の舌を優しく撫で甘噛みされる。気持ちいい・・・。もう、何も考えたくない。もっとと、ねだる様にエドの舌に自分の舌を絡ませた。すると、エドが唇を離した。
「・・・・・。誰が・・・。」
「エド?」
「どこで、そんなことを覚えてきた・・・。アーサー王子か?」
「エド?」
エド?何を言ってるの?何を怒っているの?アーサー?何?
「お前に触れていいのは、俺だけだ。あぁ、罰が必要だな。なあ、スミレ?」
エドは、目隠しの布で私の両手首を縛ると、
また優しくキスをした。
これが罰なの?気持ち良い・・・。あぁ、眠い。あれ?なんで、急に。凄く、眠い・・・。
「スミレ?薬か・・・・。あのクソアマが・・・。」
薬?
「エド?エドも眠い?一緒に寝よ・・・。エド、ぎゅーして?」
エドがギュッと抱きしめてくれて・・・。ああ、安心する。
「エド、だあいすき・・・。ふふっ。」
「ビビ様、ビビ様、起きてください。」
ネリー?目を開けると、美しいネリーがニッコリ笑っていた。でも、なんだか怖い・・・。起き上がろうすると、身体が重くて動かない・・・。
「えっ・・・。あれ?」
「大丈夫ですよ。今、助けて差し上げますわ。」
ネリーは、刀を抜いた。
えっ?
「ネリー?刀?」
「ふふっ。そうです。善に借りてきました。今、その男の腕を切り落としますから。」
男?切り落とす?後ろを見るとエドがいた・・・。あっ・・・。
「ダメ!エドを怒らないで・・・。私が悪いの。」
「ビビ様・・・。」
しっかりと腰にエドの腕が巻きつき、身体の向きを変えれない。しかたないので、首だけで振り返りエドを呼ぶ。
「エド、起きて。腕を離して!エド!エド!」
エドはすぐに目を覚ました。
「スミレ?」
エドは、私の顎を掴み、顔を近づけてきた。あっ、あっ、ネリーがいるのに・・・。無理。
「ふざけるな、エドワード。首を切り落とされたいか?」
ネリー、腕から首になってるよ?
「なんだ?ヤキモチか?」
えっ。ヤキモチ?もしかして、エドはネリーにヤキモチを焼かせたくて、私にキスしたの?
「エドワード、いつか、お前を殺してやる。今から、善に刀を返してくる。今日は出かけるから、すぐに準備しておけ。ビビ様、少々お待ちくださいね。」
ネリーは、刀を持って部屋を出て行ってしまった。えーっと、エドと二人きりは、凄く気まずいんですけど・・・。
「スミレ。」
また顎を掴まれ、キスをされる。
「んーっ、やっ、エド。もう、キスしないで。」
「嫌だね。」
エドの胸を押して、離れようとしても、簡単に抱き寄せられて、何度も唇を食まれる。
「んっ、んっ、なっ、なんで?」
「ネリーが戻ってくるまで止めてやらない。」
私はネリーの変わりなの?
「俺のことが、大好きなんだろ?」
あっ・・・。力が抜ける。
「ふっ。良い子だ。スミレ?俺に抵抗するな。」
本当にネリーが戻るまで、エドはキスを止めなかった。
どうしよう・・・。思い出した。私、エドが好きだったんだ・・・。どうしよう。アーサー、どこ?アーサー、助けて・・・。




