本当に?
何度も何度もキスされて、頭がボーッとしてくる。気持ち良過ぎて、何も考えられない・・・。
「スミレ、口を開けて。」
エドに言われるがまま、口を開く。エドの舌が、私の舌を優しく撫でる。二人の舌が絡み合う時に出る音を聞いて正気に戻る。
「んっ、止めて。エド、止め・・・。んっ!」
「止めないよ?止めるわけないでしょ?」
エドはキスしながら、器用に話す。
「んんっ、ダメ。エド・・・。」
ダメ。気持ち良過ぎて・・・。
「ダメ?なんで?」
「ダメなの・・・。だって。」
「だって?」
「だって、エドはネリーの恋人だから・・・。」
キスが止まって、ホッとする。
「ネリーって誰?恋人?」
17歳のエドには、ネリーじゃわからない?
「エレノアがエドの恋人なの。だから、キスとか私としちゃ、ダメなの・・・。」
「エレノア?はっ!あり得ない!何、この夢?最悪だ!」
最悪・・・。
「・・・・・・。」
最悪なの?今のキスも?
「スミレ?なんで、泣いてる?声が大きくて、ビックリした?ゴメン、泣かないで・・・。」
エドは私を抱きしめて、背中を優しく撫でてくれる。きっと、赤ちゃんの頃からこうしてくれていたのだと思う。すごく安心する。最悪と言われても、エドに抱きしめられたら安心してしまう。
「スミレ?」
エドに呼ばれ、のろのろと顔を上げる。エドは、すごく困った顔をして、私を見る。
「スミレ、ゴメン。ゴメンね。」
エドは本当に自分を17歳だと思っているのかも。大人になってからのエドは、こんなに表情をださない。二年前ぐらいから、エドは少しずつ私と距離を置いていった。その頃から、あまり笑わなくなった気がする。
「スミレ、ゴメン。少しだけ。」
少しだけ?
「少しだけだから・・・。」
エドが顔を近づける。えっ、またキスするの?だって、さっき、最悪だって・・・。
「もう少しだけ、スミレに触れさせて。」
「んっ。」
あっ、気持ち良い・・・。
「!!!」
エドの手が私の胸を掴んだ。
「エドっ!やっ!んっ、んー!」
「スミレ、柔らかい。はぁ、ずっと触れていたい。心配しないで、服の上から触れるだけだから・・・・。」
「エド、もぅ、やぁ。」
上半身をずっと、服の上からだけど触られ、キスされ・・・。ダメなのに、気持ち良くて抵抗できない。
「わかった。最後にもう一度だけ・・・。」
「やっ、やめ、やぅっ!」
エドから離れなくてはいけないのに、力が入らない。動けない。
「はぁ、触れても、触れても、足りない。スミレにもっと触れたい。全然、足りないよ?大人の僕はどうしてるんだろ・・・・。」
「エドは、私になんて興味ないよ?だって、優しくて綺麗なネリーがいるから。」
エドは眉間にシワを寄せて、じっと私を見る。
「僕が、大人の僕が言ったの?エレノアが恋人だって?」
「言わないけど、みんな言ってるし・・・。」
そう、美男美女のお似合いのカップル。
「僕が言った訳じゃないんでしょ?僕はエレノアなんていらない。」
「それは、エドが17歳だからじゃない?大人のエドはネリーを愛してるもの・・・。」
「僕を信じてくれないの?」
「信じてるよ・・・。」
エドが傷ついたような顔をするから、思わず信じてると言ってしまう。
「大人の僕はどんななの?スミレは、僕に甘えてくれてる?」
「甘えてるよ。いつも。」
「じゃあ今度は、大人の僕にスミレが甘やかせてよ。甘く、甘くね。」
エドを甘やかせる?どうやって?
「ふふ。さっきみたいにキスしたりとか?」
キス!そんなことできない・・・・。
「スミレ?練習しようか?スミレから僕にキスして?」
「できない・・・。」
エドの胸に顔を埋める。
「・・・・・・・。」
エドは何も言ってこない。
「エド?」
顔を上げて見ると、眠そうなエド。
「エド、眠いの?眠って。まだ体調が良くないんだよ。」
「眠りたくない・・・。スミレ、スミレ、僕を信じて。」
「信じてる。」
「本当に?」
「本当に信じてるよ。エド、すごく眠そう。眠って。」
「スミレ、信じて。お願いだから・・・。」
エドは不安そうに私を見る。
「エド・・・。信じてるよ。」
安心させたくて、エドにキスをした。エドはふわりと笑った。
「スミレ。」
また、信じてと言うんだと思った。
「スミレ、愛してるよ。」
エドはそう言うと、またふわりと笑ってから眠った。




