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ごちる  作者: 大夜
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私って罪な女よねって台詞あるじゃん?

「私って罪な女よねって台詞あるじゃん?」

あるけど何だよ

「アレって相当自分に自信が無きゃいえないよね」

そりゃそうだろーよ

「それにさ、確かに可愛すぎるのは罪だと思うの」

そりゃまたなんで?てか最初のフリはなんなの?

「細かいこと気にしないの、可愛い娘ってさ他の皆より絶対注目浴びるじゃん?だからみんなと同じことしてるだけでも感心されたりまたは反感を買ったりするの」

まあ見てくれがパッとしない奴が教室の掃除を自主的にやるより華のある奴が自主的に掃除やる方がなんか目立つよな。だけどそれのどこが罪なんだ?

「それはモテること」

ほー

「腹の立つ反応だね、まあいつものことだけど。話を続けるよ、例えばクラスの中心に立つようなかわいい女の子、仮に美紀ちゃんと名付けるとして、その美紀ちゃんの事が好きなクラスメイトAの仮に佐藤君が居たとするでしょ。でも二人は会話はおろか、目をあわすことも無い関係です。そこで密かに佐藤君の事を狙っている健気な女の子、仮に花子ちゃんが居るじゃん」

いねーよ、てかネーミング雑

「…花子ちゃんは勇気を出して佐藤君に告白したけど真面目な佐藤君は話したことも無いけど美紀ちゃんが好きだから付き合えないって断っちゃうの」

無視かい

「最初は花子ちゃんも相手が美紀ちゃんじゃ仕方ないなと諦めるんだけど、だんだん腹が立ってきたの、それはね、同じ理由でふられた女の子は花子ちゃんだけじゃなかったの」

少女マンガか

「読んだことないくせに、それでね美紀ちゃんはどんどん孤立していくの。可愛いから特に何もしなくてもモテて、さらに特定の男と付き合わないから男達からの片思いを受け続け、結局好きな男達に振られ続けた女達に恨まれてね」

漫画だけだろそんな事

「それでね、結局独りぼっちになった美紀ちゃんはやっとそのカラクリに気付いて言うの『気がつかないうちに多くの男達を誑かしていたなんて、あたしって罪な女』ってね」

その美紀ちゃんはぼっちでいいと思う

「まあ女子グループから弾かれても男達は着いて来るからね余計状況は悪化するの、男以外は遠ざける女だって言われたりしてね」

なんか急に生々しくなったな

「苦しいんだよ?少し俯いているだけで男を誘っているなんて噂されるの、挨拶を返しただけで媚びていると言われるの、笑っただけで女達は遠ざかっていくの」

おい、もういい。その話は止めだ。

「だからね、自分で顔に傷をつけたの。一生直らないように切れ味のいいナイフとかじゃなくてね、刃の欠けたボロボロの彫刻刀で何本もね」

俺もう帰る

「鍵閉まってるよーん。それでね、美紀ちゃんはとても醜い顔になってね誰一人として声をかけてくれなくなったんだ。おしまい!」

駆け足で終わったな、十二点

「辛口だね、次はがんばる」

がんばれ、じゃ今日の活動は終了、また明日な

「待って」

なんだよ

「ぎゅって…して」

嫌だ

「そう、なら鍵は開けない」

…分かったよ、でも今回だけだ

「うん今回だけ」

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