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①
付き合って1年になる彼女のマユ。
俺は今日あることを決心してきた。
これが最後のデートだった。
「マユ。あのさ、話があるんだけど」
「ん?」
「俺たちさ、別れよう」
「……」
マユは何も言わないで足を止めて前だけを見ている。
「正直俺、もうお前に恋愛感情を持ってないんだよね。だからさ」
「あ、そっか。うん…わかった」
無理やり作ったような笑顔でマユはそう言った。
「でもお前とは友達でいたいと思ってるし」
「わかったから。だからそれ以上言わないで」
「マユ…」
無理やり作ったような笑顔は崩さないまま、声だけが震えていた。
「ごめんな。じゃあな」
「謝らないでよ…」
立ち尽くすマユを置き去りにして、俺は踵を返してその場を去った。
これが一番普通なのかな?




