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5章:新たなる舞台へと走り出す瞬間 5

「それで?どれぐらい走ったの?」


「そうだなぁ〜、あのチャリはサイクリングロードしか走れなかったから、30キロ位かな?河口まで往復で。」


「結構頑張ったね。」


「でしょでしょ?最後の加速とスピードはまさに圧巻だったよ♪」


「いや、最後は俺ばっか漕いでオマエ座ってただけじゃん?」


タンデムサイクルでひと運動した俺と咲姫は、郁斗と帆乃風と那秧を呼び出して温泉に行くことにした。本当は温泉に浸かるだけで帰って来る気でいたが、郁斗が一泊しようかということで泊まりで行くことになったのだ。今は郁斗の運転で温泉付きのホテルに向かっているところだ。


「でも凄いですね!そんなに走ったなんて。僕も最近太り気味だから運動しないとなぁ。」


「じゃあナオ、今度はアタシと乗ってみる?タンデム。」


「ハイ、是非!」


「わ、私も乗りたいな!太り気味だし…ナオ君と…。」


「えっ!?帆乃風さんは太ってなんかないですよ?」


「そうだよ!アンタ背も高くてモデル体型じゃない?」


「か、顔まわりが太ってきたの!」


帆乃風は明らかに頬を膨らませている。


「アンタなんでそこまでして?!」


「そ、それに胸周りも…」


帆乃風は顔を赤らめて手で胸を隠した。


「む、胸ッ!?」


ドスッ!!


「ぶっ!?」


帆乃風の話を聞いた咲姫が、いきなり俺を助手席ごと後ろから蹴っ飛ばした。くつろいでいた俺は飲んでたお茶を吹いてしまった。


「ゴホッ、ガハッ!!オイ、何しやがる?!」


「脚が勝手に動いた。」

コイツ〜!絶対八つ当たりだろ!?しかも何で俺に?!


「鋭士さん大丈夫っすか?」


「ああ、大丈夫だ。多分な…。」


那秧からティッシュを受け取って鼻から吹き出たお茶を拭く。何とも情けない俺。


「あんまり車で暴れないでくれよ、エー坊?」


「俺じゃねぇだろ今のは!」


咲姫を睨み付けると、ヤツはしっかりとシートベルトを締め付けて知らん顔して外を眺めていた。覚えとけよ〜!


温泉はしばらく車で走らせたところにあった。こういうところに来るのは高校の修学旅行以来だな。ホテルの名前は“ゆるゆらら湯ゆとろ”。何とも舌を噛みそうな名前であるが、正面は広々としたエントランスがあって豪華な造り。裏手は渓谷のような造りで湯煙が上がっていた。なかなか贅沢なホテルである。


「さて、私、VIP(ビップ)咲姫は今“ゆりゆらら湯ゆとろ”に来ています。この場所、結構山奥なんですよ!見て下さいこの湯煙!まさに秘境の湯って感じです!」


「本当ですね!これは何か激アツな展開の予感が…あ、それと“ゆるゆらら湯ゆとろ”ですよ、VIP咲姫さん?」


「まあVIPは細かいところは気にしない気にしない!それじゃあナオリポーター、カメラマン郁斗、張り切って行ってみようッ♪」


「了解っす!」


「…この過酷なリポートに挑むのは、世界が生んだ破天荒的VIP咲姫アナとSHINEの若きリポーター那秧。

二人が目指すのは、「人里離れた命懸けの温泉」。

その名の通り、命を懸けた決死のリポート旅が、今、始まる!」


咲姫と那秧の温泉リポートを郁斗はムービー片手にナレーションをしている。アホかコイツら!なぁにがVIPだよ。ゆりゆららとか言って変態丸出しだし。


「じゃあ行きましょう、鋭士隊員。」


俺は隊員じゃないですよ、帆乃風さん?



「部屋は俺と郁斗と那秧で、後は咲姫と帆乃風な。」


「イイよ♪」


「了解っす!」


「ま、当然だよね。」


「私、ナオ君とが良かったな…。」


気持ちは分かるけど無茶言わないでね、帆乃風さん?


「それじゃあ、8時から夕食にしたからそれまでゆっくり温泉だね!」


「よっしゃ、とりあえずロビー集合な!」


「うん、O.K.!じゃ行っくよ〜帆乃風!」


「ちょっと待ってよ咲姫!」


咲姫は帆乃風を引っ張って女湯へ入っていった。


「僕たちも行きましょう!」


「おう!」


浴室はかなりの広さで浴槽は二つ、手前の扉はサウナ室、奥の扉はどうやら露天風呂だそうだ。他の客もそれほど入浴していなくて、土曜日にしてはわりと空いているように感じとられる。


「おおっ!こりゃなかなかいいな!」


「そうだね!」


「…。」


「那秧どうした?」


「いや、なんでもないっす…。」


那秧は恥ずかしそうに股間をタオルで隠していた。ああそうか、なるほどな。


「那秧…、お前な、男同士なんだから別に隠さなくたって良いだろ?」


「そうだよ、隠し事するなんてナオちんらしくないぞ?」


「いや、僕はそういう訳じゃなくて…。」


「なら良いだろソレ取っても?まさかお前〇〇〇なのか?」


「違いますよ!」


「郁斗ッ押さえろっ!」


「O.K.エー坊!」


「わぁっ、ちょっとやめっ!」


「往生際が悪いぜ那秧ッ!図体デカいくせにアレは小っせえのか?」


「それとも女だったりして?」


「だから違いますからっ!ちょっとやめて下さいっ!」


バッ!!


ついに那秧のタオルを奪取した俺。しかし…!?


「…デカい、な。」


「ナオちん、確かにナオちんだね。」


「もういいですよ…。諦めました…。そして郁斗さんのコメントの意味が全く分かりません。」


那秧は泣きそうになりながらその場にへたりこんだ。はぁ、やはり身体が大きいと自然と息子も大きく育つもんだよな。羨ましい限りだぜ。


「いやぁ〜やっぱり温泉は落ち着くねぇ〜。」


「だな!今日は疲れたからなおさらだよ。」


「…。」


那秧はムスッとした顔で浴槽に身体を沈めていた。さっきの事まだ怒ってんのか?


「なあ那秧、悪かったよ。頼むから怒んないでくれよ?」


「そうだよナオちん。怒るどころか自慢できるよ、あれだけ大きいと。」


「別に怒ってないです。」


いや、明らかに怒っているし…。


「それに帆乃風もきっと…」


「帆乃風さんがどうかしたんですか?」


「ん?!ああ、いや…このお湯ほのかに塩の味、しょっぱいなぁってな!」


俺はあえて誤魔化した。こういうのは本人の口から言わせた方がいいと思ったからだ。頑張れよ、帆乃風。


「本当だ!肌にいい効能があるんだよ、きっと。」


郁斗はペロリと舐めて指で肌を滑らせた。


「そうですかね?」


「まぁ那秧、気を取り直して露天風呂へ行ってみようぜ?…お前、真の男になれるぜ?」


「それはどういう意味ですか!?」


「なるほど、混浴露天風呂だね。」


そうなんだよ、来る前は気付かなかったが、実はさっきエントランスの受付でその事実を確認済みだ。だからちょっとテンション上がってたんだよね、俺。


「た、確かに行ってみたいと思います。露天風呂に。」


「混浴露天風呂だ!那秧、オマエのスペシャル最終プレミアムバナナを、ヤツ等に喰わせてやれぇいッ!!」


「分かりました鋭士さんッ!!僕はこれから真の男になります!なってみせます!!しっかりと見届けて下さいッ!!」


…なんか今の俺、咲姫っぽいな。それと那秧も…。


「じゃあ、オレはここでくつろいでいるから、健闘を祈っているよ。」


「何言ってんだ郁斗!俺達は仲間じゃねえか!言わばもはや共犯なんだよ!!ぬけがけは許さねぇぜ!」


「そうですよ!郁斗さんも真の男になりましょう!」


「はぁ〜ぬけがけって…逆だよね全く!分かったよオレもいくよ。」


那秧を先頭に、郁斗はしぶしぶ後ろから、三人で露天風呂に突入を開始する。

露天風呂は内風呂と同様にそれなりに広かった。コの字型の浴槽が岩に囲まれていて、右奥は女湯と繋がっている。仕切りがあるから気が滅入ったらすぐに隠れられる構造になっていた。


「どうした那秧?足が止まってるぞ?」


「やっぱりちょっと恥ずかしいですね?」


「今更何言ってんだよ?大体混浴だから堂々と入って良いんだぜ!」


「それもそうですね!」


まあ別に女湯を覗く訳じゃないし、混浴だから女性はバスタオル巻いているだろうし。何一つやましい事はないだろう。


「那秧、一応タオル巻いておけよ?」


「了解です。」


しかし露天風呂は何故か誰もいなくて貸し切り風呂状態だった。こりゃあタイミング悪かったかな


「…誰もいませんね?」


「そうだな、そう簡単には男になれないってヤツか。」


「男はともかく、鋭士さんは今のバンド楽しいですか?」


「ああ、もちろん。俺、今のメンバーがみんな好きだし、音合わせるだけで幸せだよ。みんないいヤツだしな!特に那秧、お前は一番いいヤツだよ。」


「そうですか?僕なんか…。でも僕も凄く楽しいですよ!鋭士さんにそう言ってもらえると嬉しいですね!」


「そっか、やっぱお前はいいヤツだな。」


「へへ、マジ嬉しいっす。」


…その時だった。


〔あっ、ちょっと咲姫、どこ触ってるの!?〕


〔いいじゃない?ツナギの上からでもおっきいと思ってたけど、ここまでとはね♪〕


仕切りの向こう側から声が聞こえてきた。声からして咲姫と帆乃風だ。


〔咲姫だって結構大きいじゃない!私より形も良いし。〕


〔はぁ?!アタシなんてこんなだよ!?全然ないし!一体何食べたらそんなになれんの!?〕


〔そうね…、鶏肉とか、キャベツとか、豆乳とか?でも、あんまり大きいと可愛い服とか着れなくなるし、下着も困るし、そんなにいい事ないわ。〕


〔なるほど!明日からは毎日焼き鳥にサラダで豆乳ね!そうすればこうなるのね!〕


〔あぁッ…だから触らないでっ!もうっ!お返しよっ!〕


〔ひゃあぅんッ!?帆乃風っ!?ダメっソコッ!はぁぁッ!!〕


「那秧…気分はどうだ?」


「…僕は男に生まれてきた事を誇りに思います。」


「俺も同感だ。」


ガッシリと腕を組む俺と那秧。


「けど鋭士さん。」


「何だ?」


「いい景色って何だと思います?」


「何だ、いきなり?」


「僕はいい景色っていうのは、綺麗な山々とか、美しい谷間とかだと思うんです。」


「オマエ!?言うようになったじゃねぇか!!」


「それが、男の通る道だと…、人生だと思うんです!」


分かった、それ以上は言うな。もう言葉なんか要らねぇぜ!那秧、今のお前は間違いなくどんな男よりも男…いや、漢だぜ!だが俺も負ける訳にはいかねぇ!同じ漢としてな!!


「那秧、行くぜ!」


「ハイ、鋭士さん!」


俺達は漢の絆を確め合った後、仕切りの向こう側に侵入をすべく湯の中を一歩一歩進み出した。そして仕切りの末端まできた途端、また二人の会話が聞こえてきた。


〔ヤダッ!アタシは別に郁斗に興味ないしっ!!〕


〔ふぅん、じゃあ、鋭士さんは?〕


「…。」


〔パスで。〕


「な!?」


〔なんで?結構仲良さそうなのに?〕


〔はぁ!?どこが!?ちょっと話をすれば皮肉や意地悪ばっかだし、プライドばっか高くて素直じゃないし、ワガママだし、ケチだし、キモいし。〕


「何か、言われ放題ですね…。」


〔何もそこまで言わなくても…。〕


〔アタシの事なんて何にも分かってないのよ、アイツは…。〕


チッ、今言った内容はテメーの事だろうが!どの口が言ってんだか!


〔…でもね、いざとなったら結構アイツ頑張るし、何だかんだで頼りにしてるんだよね、アタシ!〕


「…。」


〔ふぅん、何か怪しいわ。やっぱり意識してるの?〕


〔だ・か・ら!パスだって言ってるでしょ!あんなの全ッ然興味ある訳ないんだからッ!!〕


〔ムキになられると余計怪しいわ。〕


〔もう〜しつこいなぁ帆乃風は!アンタこそいっつも「ナオ君が、ナオ君が」って言ってるけど、どうなのさっ?〕


「えっ!?僕?!」


〔ノ、ノーコメントよ!〕


〔だぁ〜っ!〕


「だぁ〜っ!!」


「バカッ、デカい声出すな!聞こえる…」


「誰ッ!?」


案の定那秧が声を上げてしまったのがバレて、俺達は帆乃風に見つかってしまった。


「な?!鋭士さん!?それにナオ君まで、何故ここに!?」


「帆乃風?どうした…のッ?!」


さらに咲姫にまで見つかってしまう。でも落ち着け、ここは混浴露天風呂だ。盗み聞きしたことは素直に謝るつもりだ。だがそれ以外は何一つやましい事はな、い!?

なんと二人はバスタオルの一つも身に着けていない、一糸纏わぬ姿、つまり生まれたままの姿、要は全裸だった。な、何故に?!


「な、那秧。」


「は、はい?」


「どんな景色が見える?」


「今日は星空が綺麗です。それと、鼻から血が出てきました。」


「そうだな、満点(満天)の星空だ。」


「キャーッ!!」

「イヤァーッ!!」


ぶばっちぃ〜ん!!


俺の顔面に咲姫と帆乃風の平手打ちが2ヒットした。クリティカルで。


「バカッ!!エッチ!!変態ッ!!死ねッ!!」


「何故だ!?ここは混浴だぞ!?郁斗、説明してくれよ!って、いねーし?!」


さっきから郁斗が全然会話しないと思ったら、ハナからいなかったのだ。しかも那秧の逃げ足の速さ!もうその場には俺しかいなかった。裏切り者め〜!!

咲姫は全力で俺にお湯を浴びせてくる。


「早くあっちへ行きなさいッ!!」


「ぶわぁっ!?分かった悪かったよ!じゃあな!」


「はぁはぁはぁ、最ッ低!」


「ナ、ナオ君に見られちゃった…ふふふ、どうしよう♪」



その後俺達は温泉を後にして、夕食の準備が終わるまで5人でロビーでくつろいでいた。


「ホント、信じらんない。ナオはともかく、鋭士のスケベ!」


「まあまあ咲姫、混浴だって知らなかった私達も悪かったんだから。」


「だって、アタシは、その…み、見られたんだよ?!汚されたんだよ?!帆乃風は恥ずかしくないの!?」


「…恥ずかしい。」


「ほらぁ!」


「分かった、分かった!悪かったから!ほら、那秧も謝れよ!」


「すみませんでした。咲姫さん、帆乃風さん。」


「い、いいのよ!ナオ君にだったら私は…」


「はい?」


「まあ、ナオなら許す!どうせ鋭士にそそのかされたんでしょ?」


「は、はい。」


まてまてまてまてちょっとまてぇい!確かにきっかけは俺だが、後半は自分の意志…那秧、オマエは完全に漢だったじゃねーか?!


「那秧、そりゃないぜ?だってお前山々だの谷間だの言ってたじゃねーか?」


「はぁ?ナオがそんなスケベな事言うわけないっしょ?そう言うのはアンタだけで十分だっつの!」


「わ、私はナオ君に…言って欲しかったな…」


けっ!つまりは日頃の何とやらってヤツか。郁斗はまるで知らん顔だし。あーあ、面白くねぇ。なんで俺ばっかり…。


「夕食のご用意ができました。囲炉裏の間へど〜ぞ。」


どうやら準備ができたらしく、従業員の女性が声を掛けてきた。


「それじゃあ、行こうか!」


郁斗に続いて俺達は囲炉裏の間とやらに踏み入れた。


「ほえ〜、これがイロリ?初めて見たかも!」


「僕もです!」


部屋は個室だったが、そこそこの広さがあり、囲炉裏を囲った木のテーブルがなんとも風流だった。ちなみに俺も初めて見た。


「ちょっと、郁斗!今日一泊で6500円だったっけ?」


咲姫が不安そうに席につく。


「そうだよ、サッキー。なんでも今月は“ゆるゆらら湯キャンペーン”で一泊二日二食温泉付き格安で毎度ありぃ〜がキャッチフレーズらしいよ。」


「へぇースッゴ〜い♪実はアタシ財布ピンチなんだ〜。」


なんとも舌を巻きそうな名のキャンペーンに、郁斗が言うとチャラいフレーズに聞こえるよ。それに咲姫も、入口では「VIP咲姫」とか言ってたくせに、全く。


「咲姫、隣りいい?」


「アレ?アンタはナオの隣りがいいんでしょ?」


「ち、違うのよッ!」


「うおっ!?」


咲姫にいじられた帆乃風は何故か俺に怒鳴った。何故に?


「違うって言ってるでしょ!」


「分かった!違うのよ?違うと思うわっ!」


何故か喋り口調が帆乃風になってしまった俺。もはや訳が分からん。


「大丈夫か?エー坊?」


「もうほっといてくれ…早く酒が飲みたい。」


「今日のアンタ…マジでキモッ。」


うるせぇほっとけ!誰のせいでこんななってると思ってんだ!?

結局席は俺と那秧、咲姫と帆乃風で対面同士、後は上座的位置に郁斗が座った。それでも帆乃風はちゃっかり那秧の正面に陣取った。おかげで俺の正面は咲姫なんだが…。囲炉裏を挟んでいるのが救いだよ。


「それじゃあ乾杯しようか。」


「何に?」


「そうだな…オレの美貌に。」


「ナオ、何に乾杯したい?」


おぉ〜?!珍しく咲姫がスルーした!?てか郁斗、チャラいぞ?


「僕は漢に。」


「何ソレ?!」


那秧…俺はそれを聞いて安心したぜ?さっきは咲姫にビビって二つ返事してたみたいだが、やっぱお前は漢だぜ!俺が認めてやる!


「俺も漢に!」


那秧と肩を組んで俺は手を挙げた。いや、手というか拳だ。


「私も漢に!」


いや、帆乃風は違うだろ。そして腕に血管浮き出すのはやめてくれ!


「じゃあ、もう漢でいいかな…。」


郁斗は半ば呆れてジョッキを掲げる。


「はぁ!?アンタら何?意味分かんないんだけど!?」


「サッキー、ちょっといいかな?」


郁斗は咲姫に何やらヒソヒソと耳打ちをする。


「よっし!!んじゃみんなっ、漢にカンパーイ♪」


「かんぷぁーい!!」


?、なんだコイツ?郁斗、何をした?


本日出されている料理は、焼き鶏(鶏、豚etc.)

、スペアリブ、刺身の舟盛り、岩魚の姿造り&串焼き(囲炉裏)、山椒魚さんしょううお、鴨鍋(囲炉裏)、山菜煮物、野菜サラダ、鹿刺し、馬刺し、天ぷら、とろろうどん、どぶろく、食前酒(果実酒)、地ビール、他各種酒類、ソフトドリンク。


かなりの豪華な品書きだが、まいったな…咲姫のダイエットが心配だ。ま、タンデム引っ張り出してあれだけ頑張ったんだから少しは自重してくれるだろう。


「ん〜まいっ!この肉じゅるぅぅぅ〜♥」


「サッキー、こっちは豚串ね。」


「この鹿刺しは北海道産ですよ!」


「ちょっと、肉ばっかりじゃなくてサラダもね。」


「うおーい!お前等!昼間俺と咲姫が何してたか聞いてただろ!?」


「サッキーと?しりとりと、無理問答だったっけ?」


「そっちじゃねぇ!」


「べ、別に食べたっていいでしょ?せっかくの料理なんだし。」


「大丈夫ですよ鋭士さん、代わりに僕がタンデムナントカに乗りますよ!ドラム以外は暇してますから!」


那秧は鶏串と豚串を器用に持ちながら取り分けた馬刺しを頬張る。


「まぁ那秧がそこまで言うならいいけどよ、あんま甘やかしすぎんなよ?咲姫はすぐ調子に乗るからな。」


「…。」


なんだ?いつもなら反撃してくるはずなのに何で黙ってんだコイツ!?かえって不気味だぞ?念の為、俺は確認してみる。


「咲姫さん?もしかして怒っている…かもですか?」


「は?何?鴨鍋?自分で取れば?」


「あっそ…。」


スルーかよ、コイツいつの間にそんな技を…。郁斗はそんなやりとりをニヤニヤ見ていた。郁斗さん、一応キミも同じ事されてましたからね、さっき。

それにしてもこんなに豪華な料理は久し振りだな。自宅じゃあ俺はほとんど料理しないからインスタントの味噌ラーメンばっかだし、学食でも味噌ラーメンだもんな。俺の体は味噌ラーメンでできてると言っても過言ではないと思う。だから変な意味でこういった料理に拒絶反応を起こしてしまいそうな自分に、良くも悪くも泣けてくる。そもそも、鹿刺しなんか食べたのは生まれて初めてだよ。それも囲炉裏の間で。ま、何はともあれこうしてSHINEのメンバーで集まって、同じ時間を過ごせるなんてこの上なく幸せだよ。


「はい、最後の鴨肉イタダキ!」


「あ!?ちょっと郁斗!それアタシが狙ってたのに〜!!」


キラッ☆


「甘いよサッキー。欲しかったらオレの唇ごと奪うんだね?」


「ア、アンタ、チャラすぎ…。」


…郁斗は相変わらずだな。


「私は…はッ!?」


そしてそれを見ていた帆乃風は挙動不審にキョロキョロしたかと思うと、那秧が手を伸ばした最後の岩魚の串焼きを迅速に奪い取った。


「あ…、いや、どーぞ帆乃風さん。僕はいいですから気にしないで食べてください!」


「ほ、欲しかったら、私の唇ごと奪うのね!」


「はい?!」


全く、この娘は。奪うも何も、食べてないし。つーか岩魚とキスするのやめてくれ。


「さぁて、じゃあここで余興といこうか?罰ゲーム付きで。」


郁斗がみんなの酒の入り具合を見て仕切りだす。ちなみに那秧は飲んでないけど。


「あっ、イイね!何する?」


「無難に山手線ゲームとかですか?」


「そうだなぁ〜、や行とら行が付いた次の人は“ゆるゆらら湯ゆとろ”で。」


「んで、罰ゲームはどうすんだ?」


「ハイハ〜イ、アタシ芋焼酎に色々と混ぜるね!」


マジか、でも面白そうだな。咲姫や郁斗に仕返しするチャンスだ!


「私、席替えしたいわ。」


帆乃風の案で席順は帆乃風→郁斗→咲姫→俺→那秧の順に座る。ルールは普通の山手線ゲームにお題を付けて、順に答えていく。答えにや行とら行が含まれたら、次の人は含まれていた数だけ“ゆるゆらら湯ゆとろ”と言う。お題が答えれなかったり、ゆるゆらら湯ゆとろが言えなかったり、間違えたら、芋焼酎in色々mix。なおコレは答える一つ前の人がリズムで作製し、ゲームが長引けば濃厚になっていく。そして那秧にも適用されるそうだ。いいのか那秧?


帆乃風:「それじゃあ行くわよ!」


全員:「イェ〜イ!」


帆乃風:「お題は私の好きなもの!」


他4名:「ちょっとまてぇい!」


帆乃風「えっ!?」


いや、帆乃風、お題が変だろ?そういうのは咲姫一人で十分だ!てかお前そんなキャラだったっけ?


帆乃風:「き、気を取り直して…行くわよ!」


全員:「イェ〜イ!」


帆乃風:「お題はアメリカの州の名前。」


帆乃風:「ミネソタ」


郁斗:「テキサス」


咲姫:「アラスカ」


俺:「ゆるゆらら湯ゆとろ」


那秧「ミシガン」


帆乃風:「ウィスコンシン」


郁斗:「ミシシッピー」


咲姫:「カリフォルニア」


俺:「ゆるゆらら湯ゆとろゆるゆらら湯ゆとろ」


那秧:「テネシー」


帆乃風:「アーカンソー」


郁斗:「オハイオ」


咲姫:「ニューヨーク」


俺:「ゆるゆらら湯ゆとろゆるゆらら湯ゆとろ」


那秧:「ハワイ」


帆乃風:「アイダホ」


郁斗:「ケンタッキー」


咲姫:「ニュージャージー」


俺:「ゆるゆらら湯ゆとろゆるゆらら湯ゆとろ」


那秧:「ワシントン」


帆乃風:「ウェストバージニア」


郁斗:「ペンシルベニア」


咲姫:「ニューハンプシャー」


俺:「ゆるゆららるるるがぁぁぁッ!!」


「ハイ、鋭士♥」


俺の前に真っ赤な芋焼酎がドンと置かれる。


「テメー、俺にアメリカの州を言わせろっ!」


何か俺ハメられてないか?他の奴等は誰一人とゆるゆらら湯してねぇし、もはやわざとやってるとしか思えん。つーかどんだけアメリカの州知ってんだよ?ニューハンプシャー州なんて初めて聞いたぜ。


「罰ゲームだよ、エー坊」


「分かったよ、飲めばいいんだろ!」


しかしこの芋焼酎?真っ赤すぎるし、近付けただけで目と鼻が痛てぇ。咲姫のヤツ、俺がゆるゆららってる間に何を入れたんだ?!


「ふふ、鋭士さん、頑張って!」


「じゃ、じゃあ…いくぞ。」


俺は何も考えず一気に飲む。しかし…


「ぐはァ!?」


なんじゃこりゃあ?!苦しくて息が出来ねぇ!!そして辛い、いや甘い?てか酸っぱい!訳わかんね¶∝♯∂∇‰!?


「お前等、何入れたコレ?」


「豆乳です。」


「バルサミコ酢だよ。」


「シンプルに砂糖よ。」


「やっぱタバスコでしょ♪」


コイツら〜!ゆ、許さんぞ!特に咲姫!タバスコ入れ過ぎだろ!容器ほとんど空にしやがって!こうなったら見てろよ〜!


俺:「第二ラウンド、第一印象ゲーム!」


全員:「イぇーイ!」


俺:「この中で1番目に…」


他4人:「おぉぉぉおっ!」


俺:「カワイイ人!」


全員:「せーのっ!」


帆乃風以外全員咲姫を指差す。


「よっしゃぁぁぁッ!!」


「ちょ、ちょっと!?ハメたなぁッ!?」


ざまあみろ、大体オマエ自分で自分指差してるし。何故か帆乃風は那秧を指差したが。


「ハイ、サッキー!」


「くッ!」


咲姫の前に芋焼酎色々mixが置かれる。


「咲姫さん、ファイトです!」


「そのまま一気にいっちまえ!」


「覚えときなさいよ、鋭士!!」


咲姫は真っ赤な芋焼酎を一気に流し込む。俺が飲んだのと違って、何かキャベツらしき物が浮いているのがチラッと見えたが?


「ぐはぁッ!!はううッ!?い、息がはッ、苦しッ!!」


「いいぞーそれでこそVIP咲姫!!」


「ガハッ、ガハッ!!だ、誰よ、こんなにタバスコ入れたヤツは!!」


…オマエだろ。


咲姫:「だ、第三ラウンド!ピンポンパンゲーム」


全員:「イェーイ!」


咲姫:「パンの時は両隣りが“ゆるゆらら湯ゆとろ”で!」


他4人:「O.K.!」


咲姫:「いっくよ〜♪ピン!」


俺:「ポン!」


那秧:「(郁斗へ)パン!」


帆乃風&咲姫:「ゆるゆらら湯ゆとろ!」


郁斗:「ピン!」


咲姫:「ポン!」


俺:「(帆乃風へ)パン!」


那秧&郁斗:「ゆるゆらら湯ゆとろ!」


帆乃風:「ピン!」


郁斗:「ポン!」


咲姫:「(那秧へ)パン!」


俺&帆乃風:「ゆるゆらら湯ゆとろ!」


那秧:「ピン!」


帆乃風:「ピョン?!」


「げっ!?ちょっと帆乃風、何やってんのアンタ?!ピョンじゃなくてポンでしょ!!鋭士に仕返しするチャンスだったのにぃ!!」


まさかの帆乃風が罰ゲームになってしまった。「ピョン!」とかいいながら両手を頭の上に指してしまった顔が何かカワイイ。


「ハイ、帆乃風さん。罰ゲームですよ。」


「あ、ありがとう、ナオ君。」


「?」


真っ赤に染まった芋焼酎を那秧から渡されて礼を言う帆乃風。何故礼を言われたのか分からず、戸惑う那秧。そんな様子を尻目に咲姫が俺に耳打ちしてきた。


「どうしよう、アタシさっき大量に辣油入れちゃったんだけど…」


「なんだって!?」


どうやら俺に飲ませるつもりでいたらしい。


「じゃあ、いきます。」


「ちょっと待て帆…」


俺が止める間もなく、帆乃風は辣油が大量に入った芋焼酎を一気に流し込んだ。それも全部。


「ふぅ〜、ちょっと辛いけど、以外とイケるかも〜♪」


「アンタ、マジ?」


どうやら帆乃風にはこの“芋焼酎色々mix+大量の辣油”が美味しいという認識らしい。


「ナオ君も飲んでみる?」


「結構です。」


那秧にも飲んでもらおうとそれを差し出した帆乃風だったが、あっさり断られてしまう。まあ当然だろうが。那秧に断られて悲しかったのか、やはりタバスコと辣油が利いていたのか、よく見ると涙目だった。


その後俺達はいくつかミニゲームをしたが、何度やっても郁斗が罰ゲームをすることはなかった。個人的には露天風呂での仕返しをしたかったんだが。そして頃合をみて部屋に戻ることにした。


「じゃあ写真とプロフィールを私に。」


で、ここは俺の部屋。咲姫達を呼んで、帆乃風に写真とプロフィールを出すことになっていた。


「念の為チェックしておこうか?」


「それもそうね。」


帆乃風は簡単にチェックし始める。


「一通り見て大丈夫だと思うけど、あえて言うなら鋭士さん?」


「なんだ?」


「この写真は?」


な?!それを突っ込むのか?!


「アンタなんて顔してんの?」


「ちょっと待て!みんなのを見せてくれ。」


俺はメンバーの写真を見る。俺の写真はメンチ切って舌まで出しているという挑発的なモノだが、他の四人はそれこそ当初の俺の“面白くない顔”そのもの、ごく普通の写真だった。あ、有り得ねぇ、三人はともかく咲姫がこの写真なのは納得がいかねぇ!


「ちっ、面白くねぇ顔。」


そう言って俺は咲姫に写真を突っ返した。


「な!?」


「あのさ、この中で一番面白くなさそうな俺がこのノリなんだからさ、みんなもうちょっと変化つけても良いんじゃねーの?」


俺はとりあえずそう帆乃風に言った。別にそう思った訳じゃないぜ?ただ単に俺だけ違う写真写りなのが気に入らなかっただけだ。


「私は構わないけど、みんなはどうかな?」


「それもそうだね、ナオちんもピースぐらいしたほうがいいかもね。」


「そうですね!」


「ちッ、しょうがない。もっかい撮り直すかな。鋭士に言われると何かムカつくけど、ムカつくけど。」


「ムカつくは余計だろ!そして何故2回言った?」


ということで、俺の案で四人は写真を撮り直すことになった。郁斗がムービーのデジカメを持って来ていたから今ここで撮るらしい。


「じゃあアタシらは適当に場所決めて撮ってくるから。」


「じゃあその後はオレとナオちんね。」


「じゃあ俺はその辺で…」


「アンタはコンビニへ買い出しね!」


「は?!」


「当然でしょ!アンタ変な顔して撮ってきてアタシら巻き添えにしたんだから。」


「ふざけんな!みんなの合意だろ!」


「はいコレお金、アタシテキーラで♪」


「じゃあオレはビール。」


「私はカシスオレンジで。」


「僕はコーヒー牛乳でいいですよ!」


「人の話を聞けぇいッ!!」


こんなこったろうと思ったよ。俺の意見がすんなり通るわけないもんな。しかも咲姫のヤツ220円ってどういうことだよ!?全然足りねぇじゃねーか!!


「オイ、咲姫。オマエ220円じゃテキーラなんざ飲めねぇよ?」


「ああ、忘れてた。お菓子も宜しくねっ♥」


「やかましいわ!」



というわけで結局コンビニに買い出しに行かされた俺。悔しいぜ!何なんだよアイツらは!?俺が何したってんだ?もう一回言っていいか?悔しいぜ!

俺はコンビニで頼まれた物を買い込んでホテルに戻った。


「遅いッ!!」


部屋に入るなり心のないこの言葉。


「せめてもう少し優しい言葉は出てこないんすか?咲姫さん?」


「はぁ!?アンタは買い出し担当なんだからさっさと買ってくるのがスジでしょ?遅くなったくせにゴメンの一言もないの?」


いつから俺は買い出し担当になったんだ?断じて認めんぞ!そしてヤツのこの言い草…俺、今キレていいですか?


「まあまあ、それよりエー坊、撮ったよ写真。ちょっと見てくれないか?」


郁斗が撮った写真をデジカメの画像で見せてきた。俺は一旦落ち着いてそれを見てみる。まずは那秧だな。

さっきと違うところは手がDJのような手つきになっているところ。まあこのくらいならいいと思うよ。

次は咲姫か。手が顔の横でキラッ☆みたいな感じになっていた。ヴォーカルっぽくていいな。たださっきの件があって、可愛いのが逆にムカつく。

次は郁斗だが、なんで薔薇の花をくわえてる?!しかも後ろ向きで振り向きかよ?てか、どっから持ってきたんだコレ!?とにかくチャラい。

最後は帆乃風。げっ、何だこりゃ?!服がはだけて肩出して悦を噛み締めた顔してるし、場所が部屋の浴室!?オイオイ、何か勘違いしてんぞ?那秧に見せる写真じゃねぇからな、コレ。とにかくエロい、エロいっすよ帆乃風さん?


「どうだい、エー坊?」


「三人はいいとして、…帆乃風のはマズイだろ。」


「そうかな、オレは結構こういうの好きだけど?」


「好きとか嫌いとかじゃねぇ!こんなエロDVDジャケットみたいなの出せるわけねぇだろ!」


俺と郁斗のやり取りを尻目に帆乃風は咲姫と那秧と三人でせっせと酒の準備をしていた。とてもこんな写真を撮るような娘に見えない。


「エー坊はこの写真のどこがダメ?」


「全部だ!顔がエロいし、服がはだけ過ぎ!背景もヤバいし!」


「しょうがないな、撮り直すか。ノッカ!」


「何?」


「に、いち、きゅっ!」


かしゃ。


郁斗は帆乃風を突然写して俺に画像を見せてくる。


「どうだい?」


「ああ、これでいいよ。」


その写真は横向きで驚いた表情の帆乃風がプレッツェルをくわえてる状態。服もはだけてないし、顔もエロくない。背景もO.K.だ。


「何?いきなり写して?」


「帆乃風はこれな。」


「えぇ?!どうして?私の奇跡の一枚は!?」


「あのな、ライブハウスに提出するものとしてはいかがわしくて相応しくないだろコレは!」


俺は問題の奇跡の一枚を帆乃風に見せる。


「そんな!私はただ、私の魅力を分かって欲しくて頑張っただけなのに…。」


「ノッカはそこまでしなくても十分魅力的だよ。オレが言ってるから間違いない!」


帆乃風が分かって欲しいのは那秧だろ。そして郁斗、俺のセリフを奪った上に何気にチャラいぞ?


「わ、分かったわ。じゃあせめて私のタイミングでもう一枚撮っていい?」


「もちろんO.K.さ!」


郁斗は撮影に取り掛かる。


「いいわ!」


「さん、に、いち、きゅっ!」


かしゃ。


「どう?」


「…ボツ。」


「どうして!?」


「うまい棒って時点でアウトだ。そして舌を出すな!しかも手が残像かかってるし!俺の話をちゃんと聞いてたのか?!」


「も、もういいわ、さっきので!…鋭士さんだって舌出してるくせに!ふん!!」


帆乃風は口を尖らせてそっぽ向いてしまった。いや、俺の舌と帆乃風の舌は意味がまるで違うからな!てか、帆乃風にこんな態度とられたの初めてなんじゃないか?俺は間違ったこと言ってないと思うが。


「てことで、ノッカ。プロフィールと写真は任せるよ。後はデモ曲のレコーディングだね。」


「そうね。みんなはもうレコーディングしても大丈夫?」


「僕は何とか大丈夫ですよ!」


「アタシも!」


「俺も調整済だ。」


「とりあえずO.K.だね!来週早速レコーディングといきますか!」


「「「「了解!」」」」


俺達は全員一致で来週レコーディングすることに決定した。それを決めてからは適当に飲んで駄弁って、時間的にいい頃になったから寝ることにした。少なくとも俺はな。


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