表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/47

序章:冷めた男が目覚める瞬間 1

キャンパス内に午後の講義終了のチャイムが鳴り響く。俺は気怠い眠気から開放されたいが為、大きく欠伸をしながら溜め息を吐いた。


「今日ゲーセン寄ってかね?」


「悪ぃ、これからバイトあるんだ〜」


そんな会話が飛び交うのもこの時間帯。


「よおっ鋭士、今日暇?暇ならカラオケいこーぜ?」声を掛けてきたのはクラスメイトの真行(まさゆき)。この大学

に通い始めてからの友達の一人だ。ちょっとテンション高めな奴だが、どこにでもいるような普通の大学生って奴だ。


「いや、今日はちょいとヤボ用があって…」


…別にこれから俺に何かある訳でもない。もちろんヤボ用なんてある訳ない、真っ赤な嘘。じゃあなんでそんな嘘をつくのかって?そんなの答えは一つ。ただ面倒臭いだけ。ここ最近疲れがたまっていて、今日は帰ってすぐにベッドインしようと朝から考えていたところだ。カラオケなんざサラサラ行く気は無い。真行には悪いが、今日の俺は…いや、今日も俺は冷めていた。


「なんだよ〜鋭士は最近付き合いが悪いな。コレでもできたのか?」


そう言って指を立てる真行。


「んな訳ねえよ…」


「ま、いいや。明日から学祭だから今日は帰ってゆっくりしてるのがいいかもな。俺達露店やるからよろしくなっ!じゃあな〜」


そう言って手をひらひらさせて立ち去る真行。はぁ〜と溜め息ついて、重い腰を上げ帰途につく俺。明日から学祭か…だからといって何も目新しいイベントは俺にとっては無いがね。さぁて今日は帰って寝るだけだ。…とにかく俺は冷めていた。


ここで自己紹介を。俺の名は鋭士(えいじ)。今日は帰って寝るだけの大学生。それが俺だ。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ