十五話!――おこしやす天界!
ちゃらっちゃっちゃっちゃー
御早う御座います。寝起きどっきりリポーターを勤めさせて頂きます1号です
今回御邪魔致しましたのは佐々木先生の御宅です
「・・・ひもじいですよーお腹すきましたよー」
作間様より御弁当を御預かりしております
季節外れのサンタクロースと佐々木先生驚喜するとの事でした
観察してみましょう。それでは一度スタジオに御返し致します
れっつごーれっつごー天界へ〜〜
おじいちゃんおばあちゃん真っ先に〜
片道きっぷのお求めは〜
薬局もしくは死神へ〜
相変わらずすっごいテーマソングだな〜
あ、シェイシェイ。貴方の永遠のマドンナノインちゃんで〜す
泣きじゃくる典時に短い別れを告げてやって来ました昇天の門
もっとましな名前つければいいのにって思うけど昔の偉い人がつくたから仕方ないよね
そんで私は天界直通列車の中でランチタイム!
私食は細い方だからね
あれ?なんか返事が返ってこないな?私食は細い方だからね?
・・・・・・・・あそうそうさっきの放送あるでしょ。あれ待ち時間に流れるイメージソングなんだって
6番まであって徐々にエスカレートするんだよ。確か5番で
れっつごーれっつごー天界へ〜〜
しつぎょうりすとらかいこしょぶん
気付けば貴方はふじのじゅかい
はやくおいでよ天界へ
よく私たち地上界の人に恨まれないよね
「あのー。すこし宜しいですか?」
お子さま連れのお母さんが声を掛けてきました
「もしかしてトゥアン・ダヌのお嬢様ですか?」
「そーだよ。その名もノインちゃんで〜す!」
「ママ。この人がバカひめさま?」
「アルちゃん!なんて失礼な事言うの!」
うわぁ・・・・私チビッコにやけに人気あるけどバカ姫って言われてるんだ・・・でも泣かないっ
「すみません家のアルが。本当にすみません!」
「気にしなくていいですよ!わたし結構バカですから!」
「そうなんですか」
「うわあぁん。あっさり信じちゃったよぉぉ!」
帰るのこわいよぉぉ
さあ帰ってきたじぇマイハウス!懐かしきかな懐かしきかな
私の家って割と豪邸なのです。パパがこの天界で一番偉いからね。でもパパよりママの方が家庭内権力上だし・・・・・あれ?天界一ってママ?
まいっか。さ、マイハウス突撃にゃぁ!
「たっだいまぁぁ!」
[侵入者を確認。侵入者を確認。直ちに敷地内より退きなさい。退かない場合、武力行使による排除を始めます]
「我が家なのにセキュリティーされた!」
「侵入者がいたぞ!」
「目標ノイン様確認!全員構え!」
「私だって知ってて撃つ気満々!私帰る家すら無いの!」
『お帰りなさいませノインお嬢様!(ぱんぱんぱんぱんぱん)』
「出迎え早々撃ってきたぁぁぁぁぁぁぁ!」
突風でお返しじぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
ちゅどーんばこーんどこーんばびゅーん
「私に勝とうなんて一万光年早いのだ!」
「やっぱりノイン様だ」
「あのバカっぷりはノイン様で間違いないな」
「相変わらずバカですねお嬢様は」
「うわああぁぁん。てーんーじーカムバック!」
あぁ木霊して返ってくる私の声が虚しいよぉ
「あらお帰りノインちゃん。乗り遅れないでよく来れたわね」
「ママ!私はいつまでも子供じゃないんだよ!」
「子供は必ずそう言い返すのよねぇ」
うがぁぁ!イラッと来るけどじぇったい勝てないからなぁぁ。んあぁぁぁぁストレスにゃぁぁ!
「それより早くお風呂に入りなさい。パパもうすぐ帰ってくるから」
久しぶりだな〜パパに会うの。っていうか地上界に行く原因作ったのパパなんだけどね
取り敢えずお風呂に直行。パパッと脱いでダイビング!セクシーショットは無しだからね。全て典時のモノなんだから!
こっちの私服を着てぽけーっとしてまーす。おーなーかーすーいーたー
「ママー。パパまだ?」
「あらあら。もう少しで来るわよ。そろそろ温めましょ」
ママは台所に行ったし久し振りにママの手料理だなぁ。ママの料理って典時ぐらい美味しいんだよ
ちょっと味が偏ってるんだけとねぇー
「あら手が滑った」
目の前を横切る切れ味抜群の包丁。壁にめり込む程強く投げちゃってママったらお茶目さん♪
「ほら、パパ帰って来たわよ」
「ウン。ワタシイッテクルよ。マッテテパパ」
脱兎の如くダッシュ!ダッシュ!Bダッシュ!
命が在るってスバラシイよね?だよね?
というわけでパパご登場!ひっさしぶりだなぁー
「おぉ。そこに見えるは我が娘!久し振りだな」
「パパただいまあ〜」
「お帰り我が娘。成長していないな」
「だって前から2年経ってないもん。まだまだ先だよ」
「ペチャパイだな」
「ゴーテューヘル!」
メッタメタにしてやる!典時以外のセクハラはめつ!めつ!めつ!
「はっはっはっ!強くなったな娘よ」
埃一つ着かないって相変わらず親なのに化け物みたいに強いよね
「旦那様。ノイン様。奥様がお待ちしておりますので御早めに」
ハヤクシナイトトンデクル・・・・トガッタノイヤイヤ
ひっさしぶりにママの手料理食べたな〜。ん〜ビバお袋のあじ!
「まふー」
おぅ!ちゃっぴぃいたんだ。モフモフフサフサ
「まふーまふー」
何言ったるかさっぱりわかんねー
「まふまふふ〜」
わかんねーよー。ママしか分かんないんだよね。ってかコレって何なんだろ。結構前から居るけど未だにどんな生物か分かんないよ
「娘よ。少しいいか」
「ん?なにパパ」
ちゃっぴぃはバウンドしながらママの方に行っちゃったし取り敢えずパパの隣にポスン
「地上界での生活はどうだ?今は作間という青年の家に居るようだが」
「んー結構楽しくしてるよ。典時はもうカッコいいし料理上手だし私にゾッコンラブだし最高だね」
「うむ。中々エンジョイしてるな。イマに話しは通したから問題ないな」
「ってかパパのせいで1号さんに蜂の巣にされかけたんだからね!」
「生きてるじゃないか」
「典時のお陰だよ!」
「何を言うか。そのお陰で更に作間青年との距離が縮まっただろ!」
「はっ!流石パパ!全て計算されつくされてたんだ!」
「無論だ!」
やっぱ上に立つ人は色々考えてるんだね
「水凝界と炎帝界にも話しは通したからこれからも地上界で修行に励むがよい!」
「よっしゃぁぁぁぁ!」
ってか修行ってなにするんだろ?嫁入り修行?
んあ・・・・あさだぁぁ
「ふぁぁぁ・・・・」
んにゃぁぁぁとのびで背骨がパキポキ
か・い・か・ん♪
「ノインお嬢様。バカしてないでお早くお着替え下さい」
「私ふと思うんだけどこの扱いってこれからもずっと直んないのかな」
「何を今更」
世知辛いよ。世界は世知辛いよ。ああ、典時の背中が懐かしい
「ノインお嬢様。お早くお着替え下さい。旦那様がお待ちですよ」
「・・・・へぃ?何かあったっけ今日?」
「・・・・・」
「その『本当出来の悪いお子様だ。昨日の事も思い出せ無いのか』みたいな冷めた目で見ないで」
「本日は総務派遣科にてノインお嬢様の地上界派遣の正式な手続きを行う事になっております」
はて?昨日パパそんなの言ってたっけ?
昨日は調子乗ったパパがいつもよりお酒飲んでママに竜巻旋風脚やられてそのままだった気が
「娘!。起きたか?」
「パパ?起きてるよー」
ほら、右のほっぺに痣あるもん。やっぱあのまま寝たんだよ
「すまん娘。昨日言い忘れたが今日は手続きに出掛ける。この事でこっちに帰って来てもらったんだ」
「パパしっかりしてよ。ほいじゃパパっと着替えるかー」
パパっと脱いで新しいのをはきはきーっと
「ってか娘の着替え堂々と見るってどうなの?」
「胸が足らんな!」
「モンゴリアンチョップチョップチョップ!!」
この世で私にセクハラしていいのは典時オンリー!パパであろうとめつ!めつ!めつ!
「ぐはっ!やるな娘!一段と技に磨きが掛かったな!!」
「パパ!天に帰る時が来たのよ!北東百裂拳!」
「どこの馬の骨とも分からん奴にわが国を踏ませぬ!ぬーん大南掌拳!」
「パパの娘だぬーん!」
拳と拳がぶつかり合う!ほとばしるショック!弾けるビート!
「パパー、ノインちゃーん。いい加減にしなさーい。ママ怒るわよー」
駆け抜ける戦慄!
部屋から飛び出せアイキャンフライ!
「娘よ手続きに行くぞ!出来ればママにお土産買って帰りたい!」
「激しく賛成!」
そのまま直行だぜ!
そいえば天界について何も説明してなかったね?ノイン先生が教えてあげましょう
天界なんて言ってるけど地上界とたいして変わりないんだ。雲の上にあるわけじゃないし白いローブみたいなの着てないよ。そう思ってた人はドラク★やり過ぎだね
車だってあるし電車もあるよ。まあおっきな違いは私やパパみたいに空を飛んで移動する人がいるってことかな?まあ飛べる人って案外少ないんだよ。つまり私はエリート!頭が高い!控えおろー
「あ!バカ姫さまだ!」
「本当だ!バカ姫さま飛んでる!やっほ〜」
控えおろ!控えおろー!
「はっはっは、娘よ、皆に慕われてるじゃないか!」
「これを見て慕われてるって言う!?バカ姫って言われてるんだよ!」
「娘、1+1は?」
「2」
「バカ者だな娘よ!1+1は2にも3にもなるのだぞ!」
「典時にそれいったら本気で哀れんだ目で見られたもん!」
「それは青年が常識を説いたからだ!正論のみの答えなどバカなのだよ。分かりやすく言えば娘+青年はLOVEにも激LOVEにも超激LOVEにもなると言うことだ!」
「!!!流石パパ!やっぱりパパは偉大だね!」
「はっはっは!精進するがいい!」
私のパパは偉大だ!
はいで自由気ままに空のお散歩しながら派遣科ってのがある建物まで来ました。でっけー
「娘、この用紙に名前と印を。私は所長に話をしてくるから終わったらロビーでまってなさい」
「アイアイサー」
さらさらさら〜と名前を書いて印をぽん。あ、そういえば天界とか1号さんの所とかで印は違うんだ。まりょく?って感じの力を判子に込めるからぎぞうぼうし?になるんだって
「受付のおねーさん。はいコレ」
「はい、少々お待ちください。・・・・・・・・はい、『トゥアン・ダヌ・ノイン』様。確かに受理されました。地上界での派遣期間は『作間典時とラブラブランデブーになって一緒の墓に入るまで』で宜しいですね?」
「イエス!」
「御悔やみ申し上げます」
「何故に!?」
「精神科は此方を右に進みますと札が出ております。お急ぎ下さい」
「ほんっとこの扱い変わんないよね。みんなどっかで密約交わしてんじゃないの!」
「ご冗談を」
「むきぃぃぃ!上から目線がメッさムカつく!」
もうムシムシ!パパ帰ってくるまで本でも読んでよ。それにしても典時なにしてるかなー。1号さんとラブラブなんてしてたからマーダーライセンス取得してやる
「あ、姫さまだ」
もうこの子可愛すぎ。なんて純粋なんでしょ
「姫さま。地上界って楽しいですか?」
「んー、私は楽しいよ。かっこいい彼氏は出来たし漫画も映画も沢山あるよ」
「いいなー。私も行きたいな。映画ってどんなのありました?」
えーっとなんだっけアレ。崖の・・・魚の・・・ポニョン?
「ポニョンだっけ?歌が確か『ポーニョポーニョニョンカサゴの子?』だっけ」
「カサゴが主役なんだ!見てみたいなぁ」
私も見たこと無いけど場所は絶対港の岸壁の側で緑の海だよ
「サリアちゃん、こんな所にいたの」
「ママ!姫さまとお話ししてたの。地上界ってとっても面白いね」
「あらよかったわね。ノインお嬢様。娘がお手数掛けました」
「いえいえ!私も楽しかったです」
サリアちゃん親子はにこやかに手を振りながら去っていった。世界は捨てたもんじゃない!
「待たせたな娘よ。それではママにお土産を買って帰るとしよう。今夜出発だろ」
「うん。これ乗り過ごすと三日は無理だってママ言ってた」
「うむ。運悪く整備点検と重なってしまってな」
帰りにパパとママ御用達のお店でママが好きなお菓子かって私も典時にお土産。1号さんは・・・オイル?
「ただいまあ〜。」
「今帰ったよ」
疲れたー。調子乗りすぎて買っちゃったぁー
「ようやく帰ってきたわねパパにノインちゃん。ちょうどお料理出来たところよ」
「何はともかくママ朝はごめんなさい」
「ママさん朝は申し訳ない」
偉いお方になんか献上するみたいに高々と出します。スイーツいっぱいです
「あらあら二人して・・・許してあげましょう」
あれ?何か最近私って本当にダメな立場になってない?この立場ってパパの血じゃないのかな
「さ、今夜はノインちゃんの大好きなの沢山作ったから頂きましょ。お代わり自由よ」
「いよっしゃぁぁぁぁぁぁ!ママ超大好き!」
「あらあら。テンちゃんとどっちが好き?」
「・・・・・」
ごめんなさい。もうホント勘弁してください。ママの目マジなんですけど
「冗談よノインちゃん。もうそんな隅に行ってガタガタ震えないの」
ブルブル。私は悪いスライムじゃないよー
あーママの手料理これから当分食べれないなー
「ママー。ママお手製レシピ典時に書いてー。きくさげから貰った典時プロマイドあげるから」
「もちオッケー」
やっぱここは典時とママのコラボメニューいってみよー
「娘よ。ママをたぶらかすのは勘弁してくれ」
「なら今まで以上にママを愛すべし!」
「よく言った娘よ!」
やっぱ私たち親子だね
とうとう帰る時間だねー。典時にも1号さんにもお土産買ったし後は典時臭を吸収して寝ないとお肌に悪いんだよね
「それじゃまたねママ」
「いってらっしゃいノインちゃん。余り迷惑掛けちゃ駄目よ」
「我が娘よ!今度会うときは更に逞しくなってくるがよい!胸の成長は期待しないぞ!」
「ママ!パパヤッチャってよ!情け容赦無く」
後でパパの絶叫聞こえてるけどセクハラには体罰あるのみ!
パパグッパイ!
特別に典時の部屋に直通ー。取り敢えずふかーく深呼吸。身体中にテンジスキーが充満!元気百倍ノイーンちゃん!!
規則的に上下する布団にゆっくり近づきまずは布団の匂いをかぐ
「ああぁ。久し振りの典時の匂いだ」
後はもう本能に任せて布団に突入!。目の前にある体に何時もの様に抱き付き顔を背中に押し付ける
「てーんーじー」
「むぁ?」
ポヨンポヨン
あれ?何この抱えきれない柔らかいの
「・・・・なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「むぁむぁ?」
「何奴コヤツ!私の典時はドコへ行ったの!」
「典時?作間か作間か。さくまぁーお休み」
「むきぃぃ!私のユートピアからはなれろぉ!」
「うっさいうっさいちんちくりん」
「てんじぃぃぃ!ボインがいじめるぅぅぅ!」
てんじぃぃぃ!カムバーック早急に!
ちゃらっちゃっちゃっちゃー
「ふあぁ。おはようですよーひもじいですよー」
私はステルス状態ですので佐々木先生には認識出来ません
「うーひもじいですー。何処からともなくお弁当ふってきませんかねーってお弁当ですよ!サンタさんのプレゼントですかー!!」
・・・少々哀れですね
「ちゅー太郎!ご飯ありますよー!」
ちゅー
ちゅー太郎様もいらした様です
「ふわぁぁぁぁ!豪華ですよ!ちゅー太郎!一ヶ月振りのお肉ですよー」
ちゅー!
「はむはむ!この味は作間君の味!泣いちゃいそうですよー」
ちゅー
次回の寝起きどっきりは貴方かもしれません。それではまた御会い致しましょう