十三話!ーーいちごうさんのいちにち
ちゃらっちゃっちゃっちゃー
この番組は、NP●団体と、東方不敗の名の元に御贈りしております
今晩は。ニュースの御時間です。
昨夜未明、FA-MAS5.56F1及びSTEYR M-GB、H&K G3 SASで武装した男性二名を確保。
首謀者と思われます逸樹竜也様(17才)は書類送検され、後日作間独裁法により刑が執行されます
次のニュースです
来週の火曜、高見沢利下様スポンサーによる『典庵』がオープンする事になりました。オープンするに当たり、先着50名様まで、オリジナルデザート若しくは抱き枕のいんちゃん。サンドバックいつきの何れかを御選びする事が出来るそうです。皆様是非御来店下さい
それではCMです
ノイン様は非常に機嫌が良いと判断致します
作間様は非常に機嫌が良いと判断致します
「てぇんじぃ〜。今日のご飯はなにかな〜?私的にコロッケプリーズ♪」
「ほう、奇遇だな。今日はコロッケだ」
「いやっほぉぉぉぉ♪」
ノイン様は跳び跳ねながらイソイソと食器の準備を始め、作間様は大変珍しく鼻歌を奏でながら馴れた手付きで調理を始めています
「おいノイン、ちょっと手伝え」
「イエッサァー!ひさしぶりの手伝いにゃぁ!」
台所に走り去るノイン様を見つめ、私一号は視線をずらし外の景色を眺める
私一号は、御休暇を頂きました。暇です
ノイン様は相変わらず異常な速さでコロッケを消費し、作間様は時折鳴り出す携帯を操作しながらゆっくりと食事を進めています
「一号さんお休みの日何してたの?何処か行ったの?」
「はい。午後より少々商店街に用事が御座いまして。その後一度地集界に戻っておりました」
イマ様への御報告と装備一式のチューニング等済ませて帰る予定でしたが19・21・37・25・41号に作間様やノイン様の事について色々聞かれ、イマ様に対する処遇について意見交換をしておりました。やはり磔が妥当でしょうか
「そうだ一号さん、私明日から少し天界に帰るから。パパが呼んでるんだ」
「いっそそのまま帰ってもいいぞ」
「てぇんじぃぃぃぃ!」
ノイン様は猫科動物の如く飛び掛かりますがいつもの様に返り討ちにされております。進歩されませんね
「一号さん今スッゴイ失礼な事考えたでしょ!」
「記憶に御座いません」
ノイン様、御食事中は余り騒がれない様御配慮下さい
いつもの様に発砲音が木霊しました
翌日早々と天界に向けて出発なされたノイン様を御送りし、作間様はいつもより幾分早く登校なされました
私は念入りに掃除を済ませ、戸締りの確認、火元の確認
全てオールグリーンと判断致します
素早く部屋を後にし、駐輪場に向かいます。途中御隣さんに色々と質問されましたが私のメモリーには登録されていない単語が多く返答に大変苦労致しました。こすぷれと御奉仕ぷれいとは何でしょうか?
その後駐輪場の隅、普通の方には視認されないよう施された結界で守られたマンホールへと向かい、蓋を外します
それでは地集界へと向かいたいと思います
皆様は地集界と聞いてどの様な場所を思い浮かべますか?
ノイン様の様に超近代ビルと煌めく人工太陽、タイヤの無い車等を思い浮かべていらしたのなら今すぐ忘れることを進言致します。ノイン様の様になりたいのですか?
私が降り立ちましたのが地集界、ギンヌンガの淵と呼ばれる異界との唯一の入り口です
此方の地集界と作間様がいらっしゃる地上は完全に別の次元に位置し、地上は大地となる円の外に在り、地集界は円の内に住んでおり、中央に浮くエネルギー球体により太陽の役割を果たしております。それでは街の方に御案内致します
此方が私の元管轄であり、現在最も発展された場所で御座います
建物等は皆様の街で良く見掛けるビルと差して変わりは御座いませんが強度は凡そコンクリートの20倍程度となっております
「0001お帰りなさいませ」
「只今戻りました47号。イマ様はどちらにいらっしゃいますか?」
「イマ様でしたら中央区17番にて磔になっております」
「それでは今後も継続して下さい。逃走なさらない様警備の増員も御忘れなく」
「畏まりました。0001はこれよりどちらに?」
「イマ様に御報告と開発局に依頼していた物を頂きに」
「作用ですか。それでは直ぐにイマ様の元に射出致します。宜しいですか?」
「どうぞ」
我々精巧人間に搭載されております秘核炉、空間操作には様々な用途が在り、空間固定意外に、膨張、圧縮、分解等も可能としております
「射出致します。方位G245、17番。どうぞ」目視可能な程空間を歪ませ、幾層にも重ね合わせる事により、軽量物であれば秒速800mまで可能となる射出法です
我々精巧人間だからこそ問題は御座いませんが普通の方には御勧め致しません。肉塊に成られても構わないのでしたらどうぞ御活用下さい。清掃部隊も万全です
「以上で御報告を終了致します。何か質問等は御座いますか?」
「ある。何で俺が磔にされてんだ、ん?」
「それは私達精巧人間の総意で御座います」
「そんなに憎いか!何もしてないぞたぶん!」
そういえば9号から気になる報告が有りましたね。何やら過激派に不穏な動きが有ると。早急に対象するべきてしょうか
「あー無視か?0001無視はいけないと思うぞ、ん?なんか悲しいぞうん」
「イマ様」
「ん?」
「簡潔に申し上げます」
「うん」
「9号より『過激派の不穏な動き』について進展が御座いました」
「いやちょっと待て。俺そんなの全然知らないんだけど。ん?」
「イマ様だからです」
「お前アイツの所行ってものスゲー毒舌色に染められたな!ん!」
「私の主はイマ様より作間様に移行しつつ御座います。移行致しました」
「メイド盗られた!」
大変五月蝿いと判断致します。御静かに御願い致します
「ずみばせん。圧縮じないでくだざい」
「ノイン様風に申し上げます。イマ様お口ちゃっくです」
「うわぁぁ!もえるなぁぁぁぁ!んん!」
それでは戯れ言はこれまどに致したいと思います。イマ様は本当に仁徳の無い御方です
「それではイマ様。なんなりと御命令を」
「排除しろ。ん?」
「申し訳御座いません。0001の手を煩わせる事になってしまいまして」
「構いません35号。貴女方には少々分が悪いのですから」
「みづけダぞ!イマぁァ!いマズぐコロシテやる!ころじてヤル!」
「ごろせぇ!」
「ごろせぇ!」
「ごろせぇ!」
「ごろせぇ!」
「ごろせぇ!」
「ごろせぇ!」
「ごろせぇ!」
「9号現状報告を」
「過激派によるオークのクーデターで御座います。彼等は高電磁体を保有しており我々秘核炉、及び重火器類等使用不能であります」
「じっでル。おばエらギガい。これアれバおまえラゴビ!」
「ごろせぇ!」
「ごろせぇ!」
「ごろせぇ!」
「ごろせぇ!」
「ごろせぇ!」
「ごろせぇ!」
現状確認
成体オーク・452体
武装・高電磁体、アックス、ランス、短剣
状況・圧倒的有利と判断致します
「あ〜0001、アックスとかランスとか短剣言ってるけど鍬と木製槍と鉈だぞ。ん?」
「イマ様。どうなさいますか?御命令を」
「無視かよ。ん?まあ全員叩き潰せ」
「仰せのままに」
オークの皆様。貴方方わ大きな勘違いをなされております
「確かに1号から72号までの秘核炉では高電磁体に耐える事は不可能でしょう」
と、申されても既に生存者は御座いませんね
1号から72号までの秘核炉は私の秘核炉を基礎にイマ様が造られました。つまり私の秘核炉はオリジナルで御座います
「よーし。清掃部隊出動。あの肉塊片付けろー」
『畏まりました』
「いや相変わらず見事だ0001。助かった」
「御褒め頂き光栄です」
「本当に何者なんだろうな。origin waiting maid」
「それは私にも記録されておりません」
私は何時、何処で、誰に造られたか記録されておりません
故に私は origin waiting maid
故に私は原初の侍女
「それでは私は失礼します。御夕飯の支度が御座いますので」
「お〜っす。小僧によろしくなー。まな板イビり程々にしとけー」
イマ様も程々に。いくら精巧人間として、侍女としと御仕えしているとはいえ余り目に余る行為でありますと
「私が直に圧縮しても宜しいんですか?」
「あれ?なんだ?こう・・・・体全体が・・・・ぐゅぇ」
大丈夫です。イマ様でしたら臓器損傷の一ヶ所や二ヶ所。物の数では御座いませんね
「ごぱぁぁ!ぜってー肝臓ヤバイことになってる」
「イマ様、御質問が有るのですが宜しいですか?」
「な、なんだ?ん?」
「こすぷれと御奉仕ぷれいとは何でしょうか?」
「こぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!しにさらせぇぇやぁぁぁぁぁごぷぁっ!!どーゆー事だ0001って居ねぇーし!居ねーぶふぁぁっ!し、しかも清掃部隊も居ねーし。やべ・・・・意識が」
「只今戻りました」
「おう。つかなんだそのゴツい銃は」
「M14FIBER、H&KPSG-1で御座います。後日RPGも郵送されます」
「ここは武器庫ではない。それと撃つなら野外にしろ。無駄に金と労力を消費させるな」
作間様に怒られてしまいました。反省です
「まあいい、喧しいアホが居ない事だしのんびりできる」
「左様で御座いますか。昨日作間様は大変御機嫌の様でしたが何か御座いましたか?」
「なぁに。旧友が此方に来るらしくてな。中学の知り合いさ」
「左様ですか。それでは明日より歓迎の準備を始めたいと思います」
「やめれ。アイツ調子乗るとノインの5倍はウザいから」
「早速RPGの試射が可能と判断致します。宜しいですか?」
「却下だバカタレ」
作間様に怒られてしまいました。要反省です
ちゃらっちゃっちゃっちゃー
次は此方のコーナーです
『突撃御宅の晩御飯』
今回は此方の御宅に御邪魔したいと思います
ピンポーン
「はいは〜い。どちら様ですか〜?」
「今晩は。NNNの『突撃御宅の晩御飯』です」
「ひぇぇ!テレビですかぁ!先生全国ネットですよぉぉ!」
「それでは失礼致します。本日の夕食のメニューは何でしょうか?」
「えへぇぇ。生徒の皆がお弁当のオカズ一個ずつ分けてくれたんでそのまま晩御飯になっちゃいましたよ〜」
「左様ですか。此方の玉子焼きは私が御作り致した物ですね」
「作間くんのお弁当は絶品ですよ〜。またお休みの日に突撃GO〜」
ありがとうございました
それでは御別れの御時間です。明日も良い一日を
この番組は、ト●シバと、疲れ、悩み、テンションに良く効くノイン酸を多く含んだ新商品『AHOVITAN-N』の提供で御贈り致しました