サバイバル? いいえ、サバ落ちです
どこの世界も弱肉強食。
ゲームの世界でもそれは同じで、強者しか生き残れない。
ログインしているVRMMOでも、スタートダッシュに遅れたらその差をひっくり返すのは容易ではない。
今まさに、そのVRMMO内でのサバイバルゲームの終盤。
トッププレイヤー同士、装備の差はほぼない。
腕と判断力だけが勝敗を分ける――はずだった。
そんな緊張感の中、森林フィールドで“それ”を見つけた。
魚がいた。
魚?
ここ森だよな?
そんな馬鹿な。
半信半疑で狙撃すると、弾は弾かれた。
魚はこちらを向き、胸(?)を張って叫ぶ。
「そんなもの、このサバ様には効かぬわ!」
威張っている。魚のくせに。
遠距離がダメなら近接だ。
出刃包丁に持ち替え、三枚おろしにしてやると突っ込む。
どうやら正解だったらしく、手応えがあった。
倒れた魚は――鯖だった。
だが、鯖は最後の力でこちらを睨みつけ、言い放つ。
「お前では勝てんよ!」
次の瞬間、視界が真っ暗になった。
― not connected ―
サバイバルゲーム中に、まさかの“鯖威張り”からの“鯖落ち”である。
ログイン画面に戻された俺は、ただ呆然とつぶやくしかなかった。
「……サバイバルって、こういう意味じゃないだろ」




