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異世界転生してみたい人生だった

~放課後~


森田「はあ、今日も学校疲れた……」


森田「うん…?屋上に誰か立ってる??」


森田「あれはもしかして…杉本君じゃないか!?え!?ちょっと待って!?あんなとこで何してんの!?」


森田「え…!?まさかだけど、飛び降り自殺とかしないよね…?」


森田「…………………」


森田「念のため、様子を見に行こう…」


~屋上~


森田「杉本君!!ちょっと、そんなとこで何してんの!!危ないよ!!」


杉本「うん??おお!!森田でござるか!!どうしたでござるか?そんなに息を切らして」


杉本「…まさか拙者が、ここで自殺すると思ったでござるか?(笑)」


森田「い、いや?まさかね、そんなわけないとは思ってたけどさ!念のため、ね?(笑)」


杉本「その通りでござるよ!!」


森田「え??」


杉本「だから、森田の予想通りでござる(笑) 今ここで飛び降りるつもりだったでござる(笑)」


森田「は????」


森田「え、本当に、飛び降りようとしてたの…?」


杉本「もちろん!!(笑) そうでござる!!(笑)」


森田「ちょ、ちょっと!!早まらないで!!落ち着いて!!」


森田「とゆうか、なんでそんな笑顔なの??本当にこれから自殺するつもり??とてもこれから自殺する人の顔じゃないよ!!冗談なんでしょ??」


杉本「いや。本気でござる(笑) 拙者は心に決めているでござる(笑)」


森田「なんでだよ!!そして、なんで笑顔なんだ!!サイコパスか!!」


杉本「そりゃそうでござるよ!!拙者はこれから「異世界」に旅立つでござるからね!!」


森田「は…………????」


森田「…えっと、ごめん、もう1回言って」


杉本「だから拙者はこの世界で死んで、異世界に転生するでござる」(※絶対にできないので、マネしないでね)


森田「えーと、ごめん、ギャグなの??」


杉本「超本気でござる!!昨日「小説家になろう」で読んだ小説に書いてあったでござる!!」


杉本「屋上から飛び降りた主人公が、異世界転生して最強無敵になる話でござる!!そして世界を救って、女の子にモテモテになって、俺TUEEEE!!ってなる話でござる!」


杉本「だから拙者も屋上から飛び降りて、異世界転生して、世界を救って、英雄になって、女の子にモテモテになって、俺TUEEEE!!ってなりたいでござる!」


森田「あの、ごめん、色々言いたいことはあるけど、まず一言いい?」


森田「たとえ飛び降りても、「異世界転生」なんてできねえから!!」


杉本「そんなの、やってみなきゃわかんないでござる!!」


森田「は????」


杉本「だから、やってみなきゃどうなるかなんてわかんないでござる!!それとも、森田はやってみたことがあるでござるか??」


森田「いや…それはもちろんないけど…」


杉本「ならわかんないでござるよ!!」


森田「いや、まず、あのさ、ああいう小説とか漫画とかの話って、全部空想だからね??書いてる人も、自分が実際に体験したわけじゃないからね??」


杉本「え?マジでござるか??」


森田「いや、当たり前でしょ!(笑) いくらなんでもファンタジーに影響受けすぎでしょ!!」


杉本「まあでも、まだ誰も体験してないってことは、今飛び降りれば、拙者が初めての「異世界転生人」でござるね!!今行くでござる!!」


森田「いやマジかコイツ!!発想がクレイジーすぎるわ!!」


杉本「もう早く、異世界に行きたいでござる!!英雄になりたいでござる!!」


森田「だから、行けないし、なれないっつーの!!!」


杉本「そんなこと、まだわからないでござる!!」


森田「…………………」


森田「…じゃあさ、もし、失敗したらどうするの??」


杉本「え??」


森田「もし転生できなかったらどうするの??死ぬんだよ??」


杉本「か、考えてなかったでござる…転生することしか頭になかったでござる…」


森田「残された君の家族は悲しむよ。それに僕や北野君だって…」


杉本「そうでござる…拙者には大事なものがあったでござる…」


森田「杉本君…やっと気づいてくれたか…」


杉本「おーーーーーい!!お前ら何してんの??」


森田「あ、北野君。どうしてここに?」


杉本「いや、たまたま屋上でお前らが騒いでいるのが見えたからさ。何してたの?」


森田「いや、それがさ、聞いてよ(笑)」


森田「杉本君がさ、屋上から飛び降りれば異世界転生できる、とか言い出してさ。ホント、困っちゃうよもう…(笑)」


北野「え!?マジで!?」


森田「え??」


北野「え!?その話、マジなのか!?杉本!!」


杉本「拙者が読んだ小説では、主人公がやってたでござる。でも森田にそんなこと起こるわけないって言われたでござる」


北野「森田とその小説、どっちが信じられるんだよ!!そう考えても小説だろ!?」


森田「は???」


杉本「……確かにそうでござるね!!森田を信じた拙者が間違ってたでござる!!」


森田「は????」


北野「そうだよ!!その小説が正しい!!異世界転生はできる!!」


杉本「なんか、希望が出てきたでござる!!」


森田「おい、ちょっと…」


北野「よっしゃあ!!そうと決まれば、早速一気にここから飛び降りようぜ!!」


杉本「そうでござるね!!北野君、一緒に異世界に行って無双しようでござる!!」


北野「おう!!絶対に世界を救って、英雄になって、女の子にモテモテになって、俺SUGEEEE!!ってなろうぜ!!」


森田「忘れてた……コイツもクソバカなんだった…(絶望)」


森田「ああもう、めんどくさいなあ……バカなこと言ってないで、もう帰るよ??」


北野「よし。せーの、で飛ぶぞ??」


杉本「拙者は準備万端でござる!!」


森田「いや、ちょっとちょっと!!行動に移すの早すぎでしょ!!」


森田「まず落ち着いて!?ちょっと冷静になって!?」


森田「何度も言うけど、まず異世界転生なんてできないから!!あれは作者の空想だから!作り話だから!実際の話じゃないから!!」


北野「でも、まだ誰も体験してないってことは、今飛び降りれば、俺が初めての「異世界転生人」ってことだよな!!よっしゃ今行くぜ!!」


森田「まーーーーたさっきと同じクダリをやらせるつもりか!!」


森田「もし転生できなかったらどうするの??死ぬんだよ??」


北野「か、考えてなかった…転生することしか頭になかったぜ…」


森田「残された君の家族は悲しむよ。それに僕や杉本君だって…」


北野「そうだった…俺には大事なものがいっぱいあったんだ…」


森田「はあ、疲れた…ホントに、こんなことを2度も説明させないでよ…」


杉本「仕方ないでござるよ。衝撃の事実だったござるからね…」


森田「いや、どこが!?こんなの常識中の常識だぞ!?」


森田「てゆうか君達、本当に高校生!?(笑) 本当に義務教育受けた!?(笑) このくらいのことは、流石に小学生でもわかるよ!?(笑)」


北野「…………………」


北野「まったく。森田の言う通りだぞ?杉本!!さすがにその勘違いはアホすぎるって」


杉本「え……?」


森田「は????」


北野「お前はもう高校生なんだぞ?現実と小説の話くらい、分別つけられなくてどうするんだ!」


森田「いや、君も思いっきり信じてたよね!?なに急にこっち側に寝返ってんの!?」


北野「いや?俺は気づいてたよ?マジのマジのマジで、最初から気づいてたよ?」


森田「嘘つくな(笑) さっき思いっきり飛び降りようとしてたじゃん(笑)」


北野「バカお前。あれは演技だよ。杉本を試してたんだよ、俺は。いやーしかし、案の定、杉本は騙されたなー(笑) 俺の演技にまんまと(笑)」


北野「いいか!?周りに流されちゃダメだぞ!?しっかり自分で考えていかないと!常識的に考えていれば、異世界転生なんてできるわけないとわかるからな!!」


森田「何言ってんだコイツ…さっきまで「世界を救って(以下略)」とか言ってたくせに…」


北野「だからそれは演技だってば!!(笑)」


森田「杉本、マジでこのクソゴミ野郎にキレていいからね?たまにはブちぎれていいからね?」


杉本「演技だったでござるか!!いやー、拙者まんまと乗せられたでござるよ!!」


森田「マジかよ…もう優しんだか、バカなんだか…」


碇矢先生「おーい、お前ら、さっきからこんなとこで何してんだ?」


森田「あ、先生!!いいところに来てくれました!!ちょっと説得してください!」


碇矢先生「なんだ?どうした?」


北野「杉本と一緒に、ここから飛び降りて異世界転生しようとしたら」


杉本「なんか森田君に止められたでござる…」


森田「そうなんですよ先生。本当にコイツら頭おかしくて…」


碇矢先生「え?マジで!?こっから飛び降りれば異世界転生できんの!?」


森田「いや、アンタもかい!!!!」


~完~

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