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この親にして、この息子

~日曜日の昼~


父「おい。息子よ」


加藤「何だよ、親父。てか名前で呼べ」


父「いやー、お前が学校生活楽しく過ごせてるかと思ってな(笑)」


加藤「いや、急にどうした(笑) 気持ちワリいな…」


父「まあそう言うな。教えてくれよ」


加藤「まあ普通だよ。バカな奴らと、毎日結構楽しく過ごしてるよ」


父「そうかそうか。良かった良かった」


加藤「いや、マジなんだよ急に(笑)」


父「彼女とかはいるのか?(笑)」


加藤「は……?」


父「いや、気になるじゃん!!高校生活といえば、やっぱり恋愛だろ!?」


加藤「いい年こいたおっさんが何言ってんだよ(笑)」


父「どうだ?いるのか?いないのか?(笑)」


加藤「…いや、そういう親父こそどうだったんだよ」


父「なんだよ!俺のことはいいだろ?」


加藤「なんでだよ!そっちこそ教えろよ」


父「お前から言え」


加藤「いやそっちから言え」


父「いやいやそっちが先に言え」


加藤「あれ?もしかして人に教えられないほど寂しい高校生活だった?カワイソー(笑)」


父「ほう…?随分と煽ってくるじゃねえか…」


父「ということはあれだよな?お前は当然、彼女の1人や2人はいるってことだよな…?」


加藤「いや2人いたら浮気じゃねえか!!」


父「で、いるの?いないの?(笑)」


加藤「い、いるし!!5人いるし!!」


父「浮気してんじゃねえか!!」


加藤「まあ5人から告白されたって感じかな。いやーホント俺はモテモテすぎて困っちゃうなー。マジここから1人を選ぶのが大変って感じー」


父「ホントかあ?怪しいなあ、その話」


加藤「なにい!?」


父「お前、嘘ついてんじゃねえのか?」


加藤「嘘だという証拠でもあるのか?」


父「ホントだという証拠もないだろ?ツーショットの写真とかないのか?」


加藤「いやー今は無いんだよねー。てか俺写真とか嫌いだからさー。あんまツーショットとか撮らないって言うかー。まあ旅行とかはよく行くんだけどさー」


父「クックック…」


加藤「??」


父「そんな見え見えの嘘、すぐにバレるというのに…(笑)」


加藤「なん…だと…?一体どういうことだ!?」


父「お前の友達に志村って子がいるだろ??」


加藤「いや、いるけど…なんで志村のこと知ってんだ…?」


父「実はこの前な……」


~回想~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


あれはそう。たまたま会社帰りに立ち寄ったコンビニでの話だ…


父「ふんふん。このエロ本も中々いいな」


志村「奇遇ですね。俺もその本好きですよ」


父「若いのにこれの良さがわかるのか!?」


志村「当然です。熟女も最高ですよね!!」


父「その通りだ!!君は見込みがあるね!是非友達になろう!!」


志村「いいんすか!?俺、志村って言います!!」


父「俺は加藤だ。いやーコンビニで同士に会えるなんて」


志村「学校の奴ら、青二才ばっかなんで熟女の良さがわかんないんすよね~」


父「ほうほう。ちなみに君はどこの学校だい?」


志村「度利府高校です」


父「!?」


志村「どうしました?」


父「うちの息子と同じ学校だ…」


志村「マジっすか!?え、何年生ですか!?名前なんですか!?」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


父「そういうわけで、お前の友達の志村君と出会ったわけだ!!いやーまさしくあれは運命の出会いってやつだな!!」


加藤「嘘だろ…?どんな出会い方だよ…てかもう色々と恥さらしすぎだろ…もう恥ずかしくて学校行けねえよ…てかもう生きていけねえよ…」


父「おいおい。喜びすぎだぞ?(笑)」


加藤「喜んでねえわ!!もし学校でエロ本読んでた親父の息子っていう噂でも流れたら、どうしてくれんだよ!!てか志村にバレた時点で100%バレる…」


父「少しは志村君を信用しなさい。あんな素晴らしい学生、中々いないぞ??」


加藤「たまたまあんたと性癖が一致しただけだろうが!!」


父「というわけで、彼とは連絡先を交換しているから、お前の情報は彼に聞けば全てわかるという訳だ!!」


加藤「なら最初からそっちに聞けや!!」


父「確かに!!」


加藤「相変わらずバカだ…」


父「親にバカとはなんだ!!もうキレた!!送信!!」


LINE父「こんにちは志村君。突然で悪いんだけど、同じ高校の加藤君って彼女はいるのかな?本人に聞いてもなぜか答えてくれなくてさ」


加藤「マジで送りやがった!!このクソ親父!!」


父「お、既読ついた!」


LINE志村「えっと、あなた誰ですか?」


父「え……??」


加藤「よっしゃああああああ!!志村がバカで良かったああああああああ!!確かにアイツ、先月どころか前日のこともすぐに忘れるからな!!あー助かった…」


LINE志村「まあ、あいつに彼女はいませんけど笑笑」


LINE志村「それどころか女子とまともに会話もできない雑魚です笑笑」


加藤「……………」


父「なにか、反論はあるかい??(笑)」


加藤「……………」


父「あれえー?黙りこくっちゃってどうしたんでちゅかー?(笑)」


加藤「……………」


父「おいおいおいおい。マジですか?いないんですか?まあ百歩譲って中学の時は男子校だったから仕方なかったけども。でもあなたは今、共学でしたよねえ??」


父「お前言ってたよな??「俺マジ共学行ったら超モテまくるから。マジで。クソマジ」って(笑)」


加藤「……………」


父「まったく情けねえなあー(笑) ダメダメだなおい(笑)」


加藤「うっせええええええええんだよ!!このクソ親父が!!」


父「ああん!?」


加藤「なにさっきから偉そうに上から目線で語ってんだ!!このクソハゲ!!」


父「誰がハゲだ!!まだギリギリ最終ラインをキープしとるわ!!」


加藤「大体よお!!テメエこそどうだったんだよ!!」


加藤「そこまで人を煽れるくらいの、ご立派な青春を送っていらっしゃったんですかああ??」


父「はっはっはっはっはっは。お前、そんなもん当たり前だろ?(ドヤ顔)」


父「高校生の時の俺は、そりゃもうモテまくりだったよ。まあ俺は当時、結構カッコよかったからなあ。あーバレンタインチョコ、何個もらったかなあ。俺のファンクラブもあった気がする」


加藤「おい。なんか嘘くせえぞ?アンタの妄想じゃねーの?(笑)」


父「本当に決まってんだろ?息子に嘘ついてどうすんだよ(笑)」


加藤「怪しいなあ…信じられん…」


父「まあそういうわけだから、完全にお前の負けだよ」


加藤「いや、ホントだという証拠がねえぞ!!」


父「だったらおじいちゃんに聞いてみればいいじゃんか。当時の俺のこと多分覚えてるぞ」


祖父「うん?呼んだか?」


加藤「あ、じいちゃん!!高校時代の親父のこと教えてくれよ!!」


父(クックック。親父(祖父)には高校時代、俺がモテモテだったという話しかしてないからな。まあこの噓がバレることは無いだろう…)


父(最近、なんか息子が反抗期で話も聞かないし、全然俺へのリスペクトを感じないから、ここでいっちょ親の偉大さっていうのをわからせてやらないとな!!)


祖父「確か、全然モテないダメダメなクソ高校生活を送っていたはずじゃが…」


父「うんうん。そうそう。ダメダメな高校生活……」


父「ってちょっと待てや!違うだろ!モテまくり高校生活だろ!!」


祖父「なんじゃお前。ワシが知らないとでも思ってたんか?」


父「え…?」


祖父「お前が毎晩のように、寝言で言ってたぞ。「俺は親に見栄を張ってモテていると言っているが、実はまったくモテない寂しい学生生活を送っている悲しい少年なんだ…」って」


父「いや、どんな寝言!?俺そんな虚しい自己紹介を寝言で言ってたの!?」


加藤「え…?ってことはさっきの話マジなの…?」


祖父「ああ。マジじゃよ。コイツはマジで全然モテないダメダメな奴じゃ」


祖父「寝ている間に、コイツに「今の話マジ?」って聞いたら、「マジ。大マジ。いつも言ってる話は大噓」って言ってたから」


父「なんで俺、寝言で会話してんの!?」


加藤「うわ…息子に嘘つくとか…マジで引くわ…」


父「い、いや、ちちちちち違うんだ。今の、今のはぜぜぜぜぜ全部おおおおおいじいちゃんのつつつつ作り話で」


加藤「動揺しすぎて、もはやなんて言ってるかわかんねえよ!(笑)」


祖父「なのにコイツ、ワシにはカッコつけて「俺学校でモテまくってるから!」とかいつも言ってたんじゃよ(笑) マジウケるじゃろwwwww」


父「息子の失態に草生やしてんじゃねえよ!!」


加藤「親父マジで引くわ、全部嘘話かよ。クソだっせえな(笑)」


父「い、いや違うんだよ!!じいちゃんもうボケてんだよ!もう歳だしさ!」


祖父「あ?なんじゃと!?ワシはまだボケとらんわ!!」


父「うるせえぞボケジジイ!!さっきから余計なことベラベラとしゃべりやがって!」


祖父「貴様!!親に向かってなんじゃその口の利き方は!!」


父「うるせえぞクソ親父!」


祖父「なんじゃと!?このゴミ息子が!!」


父「ああん!?やるかゴルア!!」


祖父「いいよ!こいよ!」


ボカスカドカバキ


祖父「で、話ってのはそれだけかい?ワシは今から出かけるけど」


加藤「うん。大丈夫。ありがとうじいちゃん」


父「さっさと出てけ!!クソジジイ!!」


祖父「テメエ、マジで覚えとけよ??帰ったらミンチにすっからな??」


父「まっったく!!なんて親だ!自分の息子をバカにするなんて!!」


加藤「いや、アンタが言うな!散々息子である俺をバカにしてたくせに!」


加藤「というかそうか!俺がモテないのは、あんたのクソ雑魚遺伝子のせいか!」


父「は??」


加藤「モテない親父の息子だから、モテないってことだ!つまりおれは悪くない!」


父「なに親のせいにしてんだよ!!お前のせいだわ!」


加藤「うるせえぞ!「自称」モテ男!なにがファンクラブだ!笑わせんな!(笑)」


父「あーあーあーやめてやめて。あーあーあー聞こえない聞こえない」


加藤「なーにが「息子に嘘ついてどうすんだよ(笑)」だよ!超堂々と大嘘ついてるじゃねえか!(笑)」


父「噓じゃないもん!本当だもん!」


加藤「キモいわ!自分の年齢考えろ!」


加藤「ただでさえ尊敬できるポイント無かったのに、ますますこのクソ親父を尊敬できなくなったわ…(笑) まあもう別にどうでもいいけどね」


父「え…?」


加藤「だって親父の方が俺よりもはるかに下だってわかったし(笑)」


父「ああん!?なんでだよ!?」


加藤「だって高校3年間フルに使っても一度も彼女できなかったんだろ?俺より断然下じゃん(笑)」


父「うっせーよ!俺がモテなかったのは親父のゴミ遺伝子のせいだわ!」


加藤「アンタも親のせいにしてんじゃねーか!!」


~完~

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