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誘拐ごっこ

作者: 真ん中 ふう


寒い冬の日。

隣の家から聞こえてくるのは、物が割れる音と男と女の言い争う声。


聞いていられないから、僕はちょうど切らしてしまったタバコを買うために、一人暮らしのアパートを出た。


「寒いな。」

外の空気はひんやりとしている。

ふと腕時計を見た。

夜の9時12分。

隣からは相変わらずの声が響いている。


僕がアパートの階段を降りると、隣の家の前に女の子がしゃがんでいた。

上着も無しにこの寒空に一人で…。

僕はたまらず女の子に声をかけた。


「茜ちゃん、またパパとママ喧嘩してるの?」

「うん。」

僕は着ていたジャンバーを脱いで、震える茜ちゃんに着せた。

「暖かい?」

「うん。」

茜ちゃんは白色のトレーナーに、赤いスカート、そしてハイソックスとスニーカーと言う軽装で、僕がジャンバーを着せると、暖かいと微笑んでいた。

僕は茜ちゃんの両手を僕の両手で包み、暖めてみた。

時折、僕の息を当てながら、さすりながら。

すると茜ちゃんが呟いた。


「藤井さん、優しいね。パパも昔は優しかったんだよ。でも、最近は怖い顔ばかりしてる。」

茜ちゃんの表情が曇る。

なんだか、胸が締め付けられた。


僕は茜ちゃんにある提案をした。

「茜ちゃん、今から僕と遊ぼう。」


僕は茜ちゃんと駅に向かった。


僕は財布から1000円札を2枚出した。

「このお金で買えるところまでの切符を買う。その切符でどこに辿り着くか試してみよう。」

実際はどこまで行けるかは分かってる。

でもまだ6歳の茜ちゃんには、冒険気分になるのではないかと考えた。

少しでも気分が変われば良いと思ったんだ。


「うん。いいよ。」


こうして僕らは電車に乗り込んだ。


最初茜ちゃんは、電車から見える町の明かりを眺めていた。

でも落ち着かないのか時々電車の中に視線を移し、キョロキョロとする事があった。

(こんな時間に両親以外の人間と電車なんて、不安だったかな?)

しかし、そのうち慣れてきたのか、足をぶらぶらと揺らしてみたり、鼻唄を歌ったり、電車の時間を楽しむようになった。

「楽しい?」

僕がそう尋ねると茜ちゃんはにこっと笑った。

やっぱり、笑った顔は可愛らしい。

その笑顔に安心させられる。


「ねぇ、藤井さんはいつも電車に乗るの?」

「仕事に行く時と帰る時は乗ってるよ。」

「良いなぁ。」

「茜ちゃんは電車が好き?」

「お出掛けが好き。前はパパとママと三人で電車に乗って、遊園地に行ったりしてたよ。」

「そうか…。」


茜ちゃんの口から、両親との幸せだった頃の話を聞くのは胸が痛い。


僕があのアパートに引っ越して来た時はまだ新婚だった二人。

茜ちゃんが生まれて少し経った頃から、夫婦喧嘩をするようになった。

最初の頃はたまに食器が割れる音がする程度で、二人の声までは聞こえてこなかった。

休日には家族で出掛ける姿を何回か見掛けた事があるので、家族としてはちゃんと機能しているのだと思っていた。

しかしここ半年くらいは家族揃って出掛ける姿も見なくなり、毎日のように夫婦の怒鳴り合う声が聞こえてくるようになった。

その頃からか、二人の喧嘩が始まると茜ちゃんは一人で玄関の前に座って時間を過ごすようになっていた。

茜ちゃんは二人の喧嘩を見ていられなくて、自分から外に出ていると言っていた。

僕はそんな彼女を放って置けなくて、アパートに連れていき、一緒にゲームをしたり、おやつを食べたりして、喧嘩がおさまるのを待つようになっていた。

そして家の中が静かになると、僕は茜ちゃんを玄関の前まで送る。

だから両親は茜ちゃんが外に避難していることを知らないのだ。



「パパはね、高いところが苦手なの。三人で観覧車に乗ったら、パパが動いちゃダメって怒るんだよ。」

茜ちゃんは嬉しそうにパパとの思い出を教えてくれる。

身振り手振りを入れて、パパの口振りを真似て。

その姿からパパの事が大好きなんだと分かる。

そんな茜ちゃんをみるのは、少しだけ辛かった。


茜ちゃんの話を聞きながら、腕時計を確認した。

もう1時間も過ぎていた。

そろそろ、切符が示す最後の駅が近づいてくる。


電車を降りるとホームにはこんな時間でも、僕らの他に何人かの乗客が降りていた。


「今日がラストだよね?」

「ギリギリだけど来れて良かったな。」

「懐かしいな。昔家族でよく来てたもん。」


乗客からはそんな声が聞かれた。


「この駅、来たことがある。」

ホームを見渡した茜ちゃんが言った。

そして茜ちゃんはホームに設置された少しばかり年季の入った看板を見つめた。

「この遊園地、前にパパとママと一緒に来たことがある。」

茜ちゃんは嬉しそうに僕を振り返った。

「パパが怖いって言ってた観覧車に乗った、遊園地?」

僕が悪戯っぽく言うと、茜ちゃんは「そうだよ。」と笑った。

「行ってみようか?」

僕は茜ちゃんの手を引き、茜ちゃんの思い出の遊園地に向かった。


「ご来場、ありがとうございます。最後の24時までごゆっくりとお楽しみください。」

遊園地の入り口で従業員の方に見送られ、僕と茜ちゃんは遊園地に足を踏み入れた。


この遊園地は開業してから50年がたち、入場者数も年々下降傾向であったことから、閉園をする事になった。

経営状況は良くなかったが、もともとが地元に愛された遊園地であったため、最終日の今日はたくさんのお客さんで賑わいを見せていた。


「ここで遊びながら、パパのお迎えを待とうか。」

僕がそう言うと茜ちゃんの表情はみるみるうちに明るくなった。

「パパが来てくれるの?」

「うん。さっき電車を降りる前にメールしたよ。遊園地にいますって。」

「やったー。」

茜ちゃんは飛び上がって喜んだ。

本当にパパが好きなんだな。


僕の胸はまた、締め付けられた。


まず始めに茜ちゃんが乗りたいと言ったのは、白い馬や、馬車が綺麗に電飾で彩られたメリーゴーランド。

「これもね、パパと乗ったの。」

茜ちゃんは目を輝かせて教えてくれた。

僕は茜ちゃんと隣り合うように馬にまたがり、メリーゴーランドに乗った。

回転を始め、上下に動く馬のメリーゴーランドに茜ちゃんはキャキャと言いながら楽しんでいた。

そして、次にゴーカート、鏡張りの迷路、コーヒーカップとたくさんの乗り物を楽しんだ。

その度に茜ちゃんからはパパとの思い出が飛び出す。

僕はその話を複雑な気持ちになりながら、それでも顔には出さないように聞いていた。


最後に茜ちゃんが選んだのは、列が出来始めていた観覧車。

腕時計をみると、まもなく24時を迎えようとしていた。


「お待たせ致しました。足元にお気をつけ下さい。」

遊園地の従業員さんが笑顔で観覧車の扉を開ける。

そして、茜ちゃんに言った。

「年越しにパパと来てくれてありがとう。」

そして僕にはこう言った。

「24時になっなら花火が上がります。娘さんと楽しんで下さい。」

そして観覧車の扉は閉じられた。

「パパだって。」

茜ちゃんは、へへと笑う。

その表情は少し寂しそうだった。

仕方ない。

僕は本当のパパじゃないんだから。

「年越しの31日の夜にこんな風に遊園地に来るのは、親子だと思われてるんだよ。でも、僕は嬉しいよ。茜ちゃんと素敵な思い出が出来たんだから。」

本当は不謹慎なんだ。

こんなことを子供に言うのは。

でも、段々と地上を離れる観覧車に乗っていると、少しだけ現実から離れて、気分が軽くなるんだ。

「降りる頃には、パパが来てくれてるはずだから、今はこの観覧車を楽しもう。」

僕が微笑みながらそう言うと、茜ちゃんは元気な表情を取り戻し、外に見える町の明かりを笑顔で眺めていた。


その横顔は、とてもよく似ていた。


あの人に…。




7年程前のある日の夕方、仕事から帰ると玄関の前に、長い髪を一つに纏め、Tシャツに短パン姿の女の人がたっていた。

あまりにもラフな格好に目のやり場に困っていると、僕に「これ、君のでしょ?」と言って、ハンガーにかかったままの僕のTシャツを見せた。

「はい。」

僕は戸惑いながら答えて、そのTシャツを受け取った。

「やっぱり。君のだと思ったんだ。うちの庭に落ちてたの。位置的に君の部屋のベランダから飛んできたのかなって。」

そう言って笑う彼女は隣の家の奥さんだった。


その日から、朝旦那さんを送り出す彼女と目が合うと軽く頭を下げたり、スーパーでたまたま出くわすと軽い会話をしたりするようになった。

1が月もすると、作りすぎたからと晩御飯のおかずを持ってきてくれたり、時間があるからと僕の部屋にきて、掃除を手伝ってくれるようになった。

そんなことが続いたある日の夜。

僕の部屋のインターフォンが鳴った。

玄関のドアを開けるとそこには、赤く目をはらした彼女が立っていた。

「藤井くん…。」

消え入りそうな声で名前を呼ばれ、僕の胸がぎゅっとなった。


「どうしたの?」


「今日から旦那が出張で…でも、私、一人で家にいられなくて…。」


そう言って彼女は泣き出した。


僕は反射的に彼女を抱き締めていた。



彼女は精神的に弱く、一人になると悲しくなり、この世に自分しかいないのではないかと錯覚してしまう、心の病を持っていた。

一人でいるのが怖くて、泣いてしまう。

そのうち、泣いていることが辛くなり、死んでしまいたくなると言う。


「でも、死んでしまうのは怖くて。」


「そんなの!当たり前だよ!」


「でも、藤井君に迷惑掛けちゃうし。」


「いいよ!迷惑じゃない!死にたくなるくらいなら、僕の所へ来ていいよ。」


「怖くなったら、藤井君のことしか思い浮かばなくて、だから、私…。」


「いいよ。それで、いい。」


僕は彼女の長い髪を撫でながら、言った。

彼女に言い聞かせるように…。


彼女を腕の中に抱き締めてしまうと、僕の理性という鎖は引きちぎられてしまった。


(旦那さんはこんな彼女を置いて行ったんだ!)


そんな正義を自分の中に作って、後ろめたさをかき消した。


僕の唇を、彼女は抵抗せずに受け入れた。


だから僕は彼女を抱き締めてしまったんだ…。



旦那さんが戻るまでの3日間、僕と彼女は僕のアパートで過ごした。

一緒に起きて、ご飯を作って、食べて、そして夜にはまた一緒に眠る。

そんな、恋人同士なら当たり前の日常を過ごしていた。


しかし旦那さんが戻ると、彼女はまた家に戻っていった。


この時に、気付くべきだったんだ。

彼女の本当の闇に…。


それからも彼女は旦那さんの帰りが遅いと分かったりすると、僕のアパートに来るようになった。

出張でもないのに、来ていたんだ。

その時も彼女は言っていた。


「寂しくて…一人じゃいられないの。」


そして僕の温もりを求めるんだ。

その彼女の寂しさを僕は分かった気でいた。

僕だって、そうなんだ。

いつも一人でいる。

でも僕はそれが当たり前で…。



彼女と関係を持つようになって半年が過ぎた頃、彼女が僕に言った。


「子供が出来たの。」


とても嬉しそうに。


「どっちの…子なの…?」


自分でも最低な質問だと思った。

でも、聞かずにはいられなかった。


「分からない。」


彼女は笑顔でそう言った。

そして恐ろしい事を言い出したのだ。


「どっちの子供でもいいの。私を妊娠させてくれれば。」


「何…言ってるの?」


「私、妊娠したかったの。妊娠するとね、みんな私に優しくなるの。それがたまらないの。」


彼女は一回目の結婚の時に初めて妊娠して、その時のみんなの親切が忘れられなかったと言う。


彼女は妊娠することに依存していたんだ。


「その時の子供は?」


「あっちが育ててる。私には任せられないって。」


そして、こうも言った。

「旦那と結婚したらすぐに妊娠できると思ってた。だけど、なかなか出来ないから、あなたで試してみようと思って。」


「寂しいからじゃなかったの?」


「寂しかったわ。誰も私に構ってくれない家なんて。死にたくなるくらい。」


この時に初めて分かった。

彼女の「寂しい」は周りから、持て囃されること。

自分だけを見てくれることに満足感をえる。


僕が抱えていた寂しさとは、別物だった…。


それが分かると、なぜだか、彼女が急に怖くなった。

自分を満たすためなら、なりふり構わない彼女を。


その日以来、僕はインターフォンが鳴っても玄関を開けなくなった。

何日かはインターフォンが鳴っていたが、そのうち、鳴らなくなった。

彼女は諦めたのか、妊娠した彼女を捨てた僕に呆れたのかは分からない。


しかし、気掛かりな事があった。


それは生まれてくる子は、僕の子供なのだろうか?


そう思うと、このアパートから引っ越すことも出来なかった。


それからは、彼女の家をアパートから見る日々が続いた。

だんだん大きくなる彼女のお腹を、部屋から見ていた。


茜ちゃんが生まれたのも、彼女の家から聞こえてくる赤ちゃんの泣き声で知った。


無事に生まれたことに安堵したことを覚えている。


半年ほど過ぎた頃、隣の家の変化に気づいた。


何かか割れる音が聞こえ始めたんだ。


それは年々激しさを増していき、近頃は旦那さんと彼女の怒鳴り合う声が聞こえ始めた。


「どうして!私を大事にしてくれないの!」


「茜にご飯を食べさせないといけないだろ!」


「そんなのどうでもいいわよ!」


「何言ってたんだ!」


そのやり取りから、彼女が壊れ始めていることを僕は知った。

そんな彼女を旦那さんは言葉で押さえようとしていた。

諭そうとしていたんだ。

でも、彼女の気持ちは収まらず、物を投げて怒りをぶつけていた。



「あっ!花火だ!」

茜ちゃんの声に僕は我に返った。

観覧車は一番上まで来ていて、夜空には色とりどりの花火が見えた。

花火の明かりが茜ちゃんを照らす度に探してしまう。


茜ちゃんの中にあるかもしれない、僕の痕跡を。


「あっ!ねぇ、下も明るいよ。」

茜ちゃんに言われて地上を見た。

赤いランプが幾つも焚かれ、くるくると回っているのが見えた。


(もう、おしまいだな。)


僕はそろそろ終わらせることにした。


この遊びを。


「茜ちゃん。」

「ん?」

茜ちゃんは花火に夢中だ。


「茜ちゃん。僕と遊んでくれてありがとう。どうやら、パパが来てくれたみたいだよ。」

「ほんと?!」

花火に夢中だった茜ちゃんが、パパと言う言葉に反応して、僕の方を向いた。

なんだか、寂しかった。


「あのね、茜ちゃん。パパは一人じゃないんだ。」

「ママと来てるの?」

僕は首を横にふった。

すると茜ちゃんが表情を曇らせた。

「たくさんの大人の人と茜ちゃんを迎えに来てる。きっと茜ちゃんは会ったことがない人達ばかりだ。でも、安心して。みんな茜ちゃんを心配して来てくれてるんだ。」

「心配?なんで?藤井さんと遊んでいるだけなのに?」

「そう、これは僕が考えた遊びだ。その遊びに茜ちゃんは付き合ってくれた。だから茜ちゃんは、僕の言う通りにしただけだ。大人の人に何か聞かれたら、そう言えばいい。」

「藤井さんの言う通りにしたって?」

「そうだよ。」

茜ちゃんは不思議そうな顔をしていたが、僕が頭を撫でると「分かった。」と微笑んでくれた。

その事に安心して、僕は暫く外の花火を眺めていた。


観覧車が地上につくと、僕らを乗せてくれた従業員さんが今度は緊張の面持ちで、扉を開けてくれた。

そして、僕と茜ちゃんが降りるとすぐ、数名の男達が僕と茜ちゃんを引き離した。

茜ちゃんはすぐに近くに待機していた女の人に預けられ、僕は男達に囲まれた。

「藤井信吾だな。」

男の中の一人が僕の名前を確かめる。

「はい。」

「お前を誘拐の現行犯で逮捕する。」

僕は駆けつけていた私服の警察官に手錠を掛けられた。


僕は電車を降りる前、茜ちゃんのママの携帯にメールを送っていた。


「お前の娘を誘拐した。返して欲しければ、○○遊園地まで来い。引き渡し場所は観覧車の下だ。」


と。


昔彼女が言っていた。


「私がよく出歩くもんだから、旦那が警戒して、携帯を返してくれないの。」


きっと旦那さんは気付いていたんだ。

僕と彼女が会っていることを。


(やっぱり今でも、そうなんだな。)

僕はその事に安心した。

ちゃんと僕のメールは旦那さんに届いていた。


僕はこうでもしなきゃ、離れられない。

もしかしたら僕の唯一の血縁者かもしれない茜ちゃんと…。


僕が囲まれている向こう側では、茜ちゃんと旦那さんの声が聞こえた。



「パパ!」

「茜!大丈夫か?!」


見ると旦那さんは茜ちゃんを強く強く抱き締めていた。

そして、連行される僕を見て、旦那さんが言った。


「藤井さん!私は全てを知っていますよ。」

その言葉に僕の足が止まった。

「藤井さん、茜は私の子供です。生まれてすぐにDNA鑑定をしました。間違いありません。もし、違ったとしても茜はあなたには絶対に渡さないと決めていました。」

旦那さんから告げられた真実に僕は何も言えなかった。

そして、ショックだった。


身寄りのない子供時代を過ごしてしまった僕にとって、茜ちゃんはこの世で唯一の血縁者かも知れない存在だった。


でもその希望は消えてなくなった。



「だから、もう二度と茜に近づかないと約束してください。」

旦那さんから向けられたのは、茜ちゃんを守るための言葉だった。

そう言える旦那さんが羨ましかった。

自信を持って茜ちゃんの父親だと言える彼が…。


「はい。もうあのアパートには戻りません。」


これで離れられる…僕を縛り付けて離さなかった、血縁と言う依存から…。


「藤井さん!」


後ろから茜ちゃんが僕を呼んだ。


しかし振り返る権利を持たない僕は、そのままパトカーに乗り込んだ。


人として許されない事をした僕は、後ろ指を指される別れ方しか出来なかった…。



読んで頂き、ありがとうございました。

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