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二人の季節―夏―  作者: 銀輪。
2/10

到着

いまいち使いこなせていない気がします。

本文短くてすみません。

(作者名を別の「銀輪」さんと混ざらないよう「銀輪。」に変更しました。)

 ぷしゅーぅという音を上げながら開くドア。

おれはホームに降り立った。

 その瞬間、むわっとした空気に覆われ、乾いていた肌に早くもうっすら汗がにじむ。

 切符は、ホームで車掌さんに回収された。数年前までは、この内子駅でも改札で券を回収していたのだが、最近では混雑する時間帯以外は無人駅のようになっている。

ちなみに、自動改札なんて優れ物は松山駅にすらいまだ無い。それが愛媛だ。

 切符を回収した車掌さんはすぐに電車に戻り、たった一人の客を下ろした空っぽの車両を発進させた。一両だけの車両はホームを出ていき、すぐ次のトンネルに吸い込まれていった。

 ホームに立っているのはおれだけだった。

 たまには人もいるのだが、これが田舎というものだ。

「すぅ~~~~~」

 大きく息を吸った。これ以上ないほど、田舎の匂いがする。

田んぼや畑、森や林、土の匂い。そこいらに溢れる自然の匂い。こんな空気を美味しいというのかはわからない。もしかすると都会育ちの人間には臭いだけかもしれないが、自分にとっては身体に馴染んだ空気だった。

 深呼吸と一緒に閉じた目を、ゆっくり開く。

 青々とした大きな山が、故郷を抱いていた。神南山だ。

 内子小学校の校歌にも出てくる、町を見下ろすそこそこ大きな山。歌では確か『朝夕仰ぐ、神南の…』とあったと思う。その歌詞の通り、おれは昔からあの山を見上げて育った。

そのせいか、都会に出てから山に見下ろされない生活に、むしろ違和感を覚えている。

 神南山に見下ろされ、その見慣れた姿に安心感を覚えた。

「変わらないな……」

 意識せずこぼれた言葉を聞き流し、おれはホームを降りた。

綺麗な文面になっていればいいのですが……

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