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冬は納豆、室内で賭博(長享2年 冬)

 修験者を通じ、山師やマタギ連中と繋ぎをとっておく。常陸の奥のメノウや水晶、石英などを極秘裏に手に入れていく。火打石に使えるし、将来は皆さんご存知の例の飛び道具に使えますもんね。本当地の利は良いんだけどね。佐渡や甲府は有名だけど、佐竹の金山はあまり歴史的に知られていないし、鉱物資源もそこそこあるんだよね。知っていればチート小説で東北転生したら、常陸を各個撃破して切り取っていくのにね。関東管領の上杉同様、古い名門だからか縁戚多くて、あっちこっちの家のバランスで争うからすぐに全体が疲弊するのが、天下を取れなかった原因かな。一気に片付けりゃいいのに。義宣の南方三十三館仕置事件みたいに謀殺すれば楽じゃない。でも太閤の後ろ盾というか、お墨付きがあったから出来たようなものか。

 マタギ連中には狩猟で獣肉の手配をお願いした。肉食、雑食の獣はやや肉に臭みがでるけどさ。おいしく食べるには血抜きとアク取りで違うよね。後は調味料しだいね。

 

 お話は変わって食の話。数ヶ月前のこと

 「次郎、朝は納豆ごはんが食べたい。醤油もできたし、醤油納豆で食べたいんだけど。」

 「周悦様、納豆は冬にならないと食せませんが。」

 「え~うそ、何で寒い時期でないとだめなの。」

 「大豆の収穫と乾燥。煮てからの冷ましの過程などで、冬に作ります。」

って言われた。一年中食べられるものだとおもっていた。そうか大豆の収穫を秋だからな。冷蔵技術もないしね。

 後生産するのは良いが、生産施設の場所も問題だしね。納豆菌は強いから、その影響で他の麹食品との影響を考えると、施設同士距離を置かないといけないだろうし。納豆食べたら工場への入室を禁ずるようにしないといけないので離れた村での生産にしないといけないか。水戸と言えば納豆だしね。納豆の無い常陸では今一つだものね。納豆の味の決め手大豆だけど、水も重要だってさ。水がおいしくないとダメです。酒や豆腐なんか皆そうです。

 茨城ならそぼろ納豆、干し納豆ですかね。干し納豆なら長期保存きくしな。そぼろは切り干し大根で醤油や調味料で漬け込んでおけば保存にも良いな。


 多少商業活動にも余裕ができたので、山入、長倉、天神林、宇留野の嫌がらせをして置こう。

 この先数年すこしづつ米や小麦を買い叩いて、備蓄倉庫へ。(境内の裏手が建物だらけになってきた。あれこれやりすぎたか。自重はしませんけどね。)

 それとクジは無理でも賭場ならいけそうか。奴らの所領にある生臭坊主に遊興の座を願い出て。賭場を開設すれば、すこしづつ巻き上げることは可能だし、何かあっても撤収しやすいから。

 「久兵衛、彼の地に賭場を開いて吸い上げよう。」

 「賭場とは何でこざいましょうか。」

 「サイコロ、花札などを使って、勝ち負けを競い、金をかける所さ。」

 「でも巻き上げる金がなくなればそれまでかと思いますが。」

 「人の射幸心をくすぐれば、中々辞めることが出来ない者もいるのさ。たまに少し勝たせれば、また勝てると思い、ついのめりこむ性格のものがいるのさ。借金をさせ証文で縛ることも可能だし、こんなロクでもないことにのめり込ませ、生産活動を阻害させるのも一つの手さ。テラ銭を取ったり、掛け金への当たり返還歩合もしくは、換金手数料とかを工夫すればさらによいよね。直接銭でなく木札に替えさせ、木札でやり取りして。」

 「分かりました。」

 数字カードでバカラとかやっても良いけど、簡単なほうがよいと思うから、まずはここからね。

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