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ヘッドハンティングと転生は地の利です

「政義様、ご報告が。」

 行次が面談を求めてやってきた。

 「安房の房洲屋という商家の岩崎与次右衛門というものが、石炭を求めて日扇屋へ来たとのことです。」

 「そうか。ついにきたか。詳しくは誰が実際に求めているかなのだが。」

 「里見の義富殿とのことです。」

 「ふーん、知らん。誰?」

 「里見義通殿の庶長子で十一歳ほどという話です。体が弱かったそうですが。」

 「そうか。下総、上総、安房では石炭はでないから、倍くらいの値段なら売っても良いよ。石炭を使うなら田畑の回りに影響しない海岸よりが良いですと誘導して。他には何か求めていた?」

 「山ごぼうとか。」

 「単に名前だけで言っているよな。今は菊の仲間のアザミやヤマボクチなどを総称して山ごぼうと称していますがと言え、『今は』と強調して言え。それ以外の詳しい説明を聞いたらま来いと。他は。」

 「塩田開発に必要なものをと。」

 「そちらも倍ぐらいでなら売っても良いぞ。ついでに岬の突端近くのきれいな海が良いと諭しておけ。外洋に近いほうが面白いからさ。」

 「はい。」

 「他は?」

 「石灰を。」

 「鉱石で渡して。各種製品は渡さないように、これも高値で。あと元長に里見の家の監視を頼む。」

 「分かりました。」

 (残念だね里見君、地の利が悪いんだよ、そこは。こりゃ急いで人を集めないと競争になるかな。)


 誰か使えそうな者はいるかな。

 そう言えば利根川の要所を拠点とする関宿周辺に武装商人とか変なのが居たっけ。会田和泉とか官途をもらったのがね。連枝衆と運送を含めて一応マークしよう。敵になるか味方になるか分からないけど。

 武蔵の松山だと池谷備前守とか大畠備後守とか名乗る商人もいるか。

 有名所だと尾張の伊藤屋か、潰すと松坂屋が出来なくなるかな。

 居た!同じ「いとう」で思い出した。今の横浜あたりに伊東新左エ門が廻船問屋や船関係の造船、修理もやってたな。急いで繋ぎを出そう。

 他にもリストアップですね。でも普通だと武将なのでしょうが、自分としては産業に必要な人材、または商人や医学に必要な人材が欲しいのです。

 越後なら長尾家御用達の荒浜屋ですか。カラムシの座で儲けた人間。越後周辺の人間なら絶対に確保で、越後守護なら課税対象産物ですね。後は長尾潰しだと唐人秀幸、秀正とかは抑えないと。それ以外にも越後屋もあるけど、どうも商人グループがあったみたいで座のグループがあったみたいね。

 武蔵多摩なら有山源右衛門、小磯三郎右衛門など傳馬役、塩合物、濁り酒を扱う商人衆。品川だと宇田川石見守の一族ね。

 肥前の松浦家の御用なら安藤市右衛門、羽前なら鐙屋の池田だし、堺の納屋の今井は有名だからパス。

 毛利なら備後の岩城屋とか二階藤が出てこないと可笑しいよな。

 越前なら糸屋の打它ね。戦国期終盤にはうちの佐竹や加賀藩とも取引してたよな。その前は敦賀で金山奉行もしてるし。

 小田原の虎屋も要注意。丸薬を扱い京都外郎家で公家のつながりをもつところ。だから後北条と密接に関わるのですよね。名前は宇野だったかな。その後河越の内村と協力して河越の城や町の改修をしたと。

 今川なら大井一族も抑えないと、皮革職の流通を引き受けてるから経済で重要なんです。

 博多周辺なら大賀、島井、神屋を抑えないとのし上がれない。近江だと恵比須屋を抜かすことができないはず、後で奥州へ移るけどね。

 土佐だと播磨屋か櫃屋ね。

 医者だと山城の片山宗達、岡重家。武田家に板坂卜斎が仕えるから、祖父の惟順を掠め取るか。毛利の医師だと玉木さんですかね、真言宗で修行し、その後医術を修めたからさ、ここ重要ですよ。薩摩に許という帰化したお抱え医師がいたんだよね。明と島津で協力して秀吉潰しの計画を橋渡しした人間だったよね。これも薩摩嫌いになった理由の一つね。もう少しすると備中の三宅商船団と島津との争いが起きるから、備中の味方しようかな。

 そうだ中条流元祖の中条帯刀もいるかな。

 おもしろいのはこの時代の新興宗教となる涅槃宗に住友政友ていうのが入信して、後半坊主のまま京都仏光寺の柳町で出版業と薬種業をしたのがいたんだよね。親父が柴田勝家の家臣だったとか。そう坊主のまま商人でも良いんですよ、何でもありで大丈夫なんです。(政義君なんて全然OKじゃないですか。)

 神社つながりだと出雲杵築大社の御師で商人の変わり者がいた、坪内君ね。変わり者じゃなく商人しながら全国に出雲の神社の宣伝マンかな、やるね。それに寺社て大体いろんな権利を持つから金になるんだよね。あの尾張の津島神社も油や銀の交易の利権をもって、その用心棒としてのショバ代とかみかじめ料とかでカツアゲしたのが織田さんだからね。こちらが握ってしまえば織田さんが大きくなる目はありませんぜ。やっぱり経済でしょう。

 もう一つ、この時代で金貸し業のような商人がもう出てくるんだよね、ほんに不思議ですね。

 針根津改め小沢左馬助に知行通行許可書を与え、江戸湾周囲への経済・諜報・調略活動をしてもらう。

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