代理の代理を立てるなら猫か
一先ずこの先のことを協議する。
山入の城を攻め落とすのか。今回山入上総介義藤、刑部大輔氏義、左京大夫義盛を討ち取った。しばらく様子見だそうで。甘いな落とせばよいのに。確か幼子が数名いたよな。後顧の憂いを失くすのが無難だけどさ。兄上だと助けそうだな。
さらに天神林義氏、宇留野存虎も討ち取った。長倉は引き返すと同時に和睦の使者を即座に御屋形様に送って許されたようだ。討ち取れば良いのに。天神林は縁戚の者を立てることになるようだ。
宇留野も源兵衛義長が後を継ぐようだ。つぶせばよいのに。
でこちらの都合です。
「周悦、。還俗元服しろ。」
「はー。」
「そんな気の抜けた返事をするでない。これより政義といたせ。」
「はー。」
「居城は田渡をやろう。後は風神山から四ツ峰のあたりに親密用の寺を建立するのを許す。」
「有り難きことです。」
「それといくつか聞きたいが、政義どこまでの知識があるのだ?」
「どこまと申されますと。」
「色々不思議な知識を会得したようだから、それなら鍛治、精錬、鉱山などの知識もあるのかということだ。」
「あまり得意ではありませんが、少しは。」
「だったら山方周辺の所領をやろう。うまく治めよ。」
おおよそ十数年くらい時計が早まったな。いずれ命令されて還俗なり、元服するのなら一緒だけど。
後世に東殿と呼ばれるのに山方支配はおかしいと思っていたんだよ。太田の東なら幡館かとも思ったがどこか分からなかったんだよね。東殿の由来は田渡だったか。でもさ、こんなにあっちもこっちも面倒見ないといけないじゃ体がもたないよ。新密もだれかを一時的に教祖の代理にしたてないと。武将になるつもりなかったし、面倒なことはしたくないのに、領主代理のような立場に仕立てられてしまった。人がいないから久兵衛も武将にしてやる。宇留野を討ったことだしね。大繩九郎甚六としてさ。次郎も一緒に元服だ山入の支流の名をやってしまえ。国安行次ね。元長も足軽大将格にしてしまえ。もっと人手が欲しいな。
元長から伊賀の藤林家へつないでもらった。藤林そのものを狙うというより、甲賀へも影響力をもつ藤林から甲賀の家へ狙いをつける。前年足利義尚と六角家との争いが終結したが、甲賀五十三家のうち六角から感状をもらったのが二十一家ならの残りの三十二家はどうだろうと思い。夏見、杉谷、岩根、高山、多羅尾、相場などを狙ってみよう。
まずは田渡の城を城らしくしよう。山合に貴船寺を建立しよう。ここからだと山を東に下りればもう海はすぐだ。
寸暇を惜しんで山方城へも出向き山方国利と会う。この当時名前がその身をあらわすことが多く、八溝山に近く、ここより先の地域に、城が見つからないのが不審だった。極秘の鉱山開発しているなら当然か。山の支配の山方、堀り師集団の八溝衆支配ね。どうしても掘り師集団だと武田の黒川衆が有名だけど。歴史に埋もれたようだけど、こちらのほうがもしかしたら上だったかも。後世に佐竹家が秋田転封になった時、八溝衆が鉱山をすべて埋めていってしまい、武田滅亡後に徳川についた黒川衆が探ったが見つからなかったとかの逸話がある。
八溝衆の頭連中に会うことにしよう。
猫の手も借りたい。




