その日の前に
忘れたふりをしていた
多くのこと
雨の夜のこと 曇った朝のこと
頭痛に起こされた日のこと
自棄になった日のこと
思い出せる時に 思い出せば良くて
嫌なら しまっていればいい
肩の力を抜いて 雨上がりの冴えた風を吸い込んで
緑色の空に 眼を見張るような
そんな日の前に 少しだけ
涙を代償に 思い出せばいい
ビニル傘を閉じて 裸足になって
冷たいアスファルトが心地いい
そんな日を迎えてから 1つずつ
許されながら
何も欲しがらず
涙を諦めて 思い出せば
あの日と同じ 虹が見えるはず