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少年は青春を求める1
書きたいものを書きました。
少しずつ連載していけたらいいなと思います。
母親の死をきっかけに、高校入学から別の街に引っ越すことになった。
正直言って母親が死んでもあまり悲しくはなかった。
母はまっすぐな人で、何事にも動じず、常に笑顔を絶やさない人だった。
体が弱いにもかかわらず家事と仕事を両立し、かといって手を抜くこともしなかった。
そのせいか死ぬ直前まで僕たちのことを気にかけていた。
なんというか実に母らしい。
だから母が死んだ時もこれからのことを考えることで、いっぱいいっぱいだった。
父は仕事の都合上、地元に残らなければいけなくなり思いがけず一人暮らし・・・と、期待したがやはりそんなうまいことはなく、叔母の家に住むことになった。