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ビル風に吹かれて

作者: 白之 絲

強い風が吹く

灰色のビルの隙間を縫って


強い風が吹く

歩道を歩く人々の足に纏わりついて


つよい向かい風

足が進まぬ

髪も乱れて

渦に飲まれた木の葉のよう


ぐるぐる びゅうびゅう

荒れ狂う風

身体を押し戻すように

前には行かせぬというように


けれども風に逆らわねば

目的地に辿り着けぬ

ビルの中に見える人影に

羨ましさを感じながら


からから ばさばさ

缶や紙が風に攫われて

わたしの後方へ飛んでいく


寒さが堪えるこの時期に

ビルの間を吹く風は人々に厳しい

みなマフラーを顔まで巻いて

顰めっ面で


顔は見えぬけれども

風もビルにぶつかって

顰めっ面をしているのか


それとも

ほくそ笑んでいるのか


わたしには 見えぬけれども


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