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21:では、本題に入りましょうか?(後編)

面白いと思った方は、いいねブックマークしていただけると見逃すことなく閲覧することができます! 何卒何卒。

感想や質問は励みになります! 是非是非。 

また2022年12月13日から、ツイッター(@Yumiera_naro)も始めました。

こちらのフォローも差し支えなければ。

 前回のあらすじ。ボクはカルバン商会に新しくスライムファンデーションを持ち込んだ。そしたらなぜかカルバン商会と、どこか違った意味で深い関係になった気がする。以上! 


 ――そして、ようやく利益配分や今後のことなどを話し合って数時間。


 ボクは例の如くベッドに倒れていた。


「づ〜〜が〜〜れ゛〜〜だ〜〜〜〜」


「お疲れ様です。オーウェンス様。……お茶、入れましょうか?」


「――いや、目が覚めちゃうから、ホットミルクにして」


「かしこまりました」


 ほんと、今日はめっちゃ長かったなあ……普通に12時回ってるんじゃない? 寮の人には予め伝えておいたけど、それでも夜中にこっそり帰るってのはいささか気が引ける。


「ほんと、リリィ。ありがとね。こんな時間まで付き合ってくれて」


 ボクは前世の癖から、夜更かし体質は抜けてないけど、リリィは人生2周目でもなんでもない。ただの普通の10歳だ。


「いいえ。なんて言ったって、私はオーウェンス様のメイドなんですから」


「そうは言っても、申し訳ないって。なんかお礼させて……?」


 いやらしい考えは全くない。今回は純粋な好意である。(←N回目)


「そうですねえ……最近肩がよく凝るので、マッサージをしてください」


「……おっけえ」


 最近のリリィいい意味で遠慮がなくなったよなあ。甘えるところは甘えるというか。心なしか、親密度が少し上がっているのかな? 


 そんなことを考えながら、黙々と揉んでいると、


「あの、オーウェンス様……」


「――んん? なーに?」


「そ、その! オーウェンス様は今でも私のことを……す、好いているのでしょう、か……?」


「そうだねえ。ボクはリリィが、だいだいだーい好きだよ?」


 何気なしに、耳元で優しく囁いてみた。


「ひゃうん! そ、その近いですぅ……そんな耳元で口を近づけられると……んっ」


「何を言っているの……ボクはマッサージ、してるだけだよ?」



 暗く一本の蝋燭が小さく部屋を照ら中、二人はベッドの上にいる。疲れも溜まり、眠気も重なり、正しい判断もままならない環境下、少女たちは頬を紅潮させ、一方は意地悪な笑みを、もう一方はどこか恍惚とした表情を浮かべていた。



(※マッサージです。至って健全です※)


「――んっ、オーウェンス様。そこ! いいです!」


「そうかそうかここがいいのか」


 ボクは鼻を伸ばしながら手を進める。


「あ、ああ! そこ! いいですぅう!」


(※マッサージです。至って健全です※)


「じゃあ、ここなんかはどう、かな……!」


「と、とってもいいですぅ……ふやけちゃいますぅ……」


(※マッサージです。至って健全です)


「じゃあ仕上げにここ…………っ!」


「あ、あ、あああああああああああ!!!!!!」




(※マッサージです。至って健全です※)


(※マッサージです。至って健全です※)


(※マッサージです。至って健全です※)


(※マッサージです。至って健全です※)


(※マッサージです。至って健全です※)



 ――――――――――――――――ERROR!!!――――――――――――――――



「はあ、はあ…………」


「どうだった? ボクの秘孔をついたマッサージは」


「最高ですぅ……毎日頼みたいぐらい、ですぅ…………」


 マリィはよほど気持ちよかったのか、語尾がふやけている。身も心も満たせてボクも満足満足。


「――ていうか、もう1時じゃん」



「そうですね……――そろそろ寝ましょう……」


 しかし、リリィはどこかチガウコトを期待しているような眼差しだった。


「――そうだね。今日はもう遅いし。明日も学校だ」


「いえ、明日の学校はお休みですよ?」


「……へ?」


 おかしい、今日は金曜日のはず。学校はあるはずだ。


「いえ、ですから。明日は国王陛下の謁見ではないですか。先日進言した内容やこれまでの功績をたたえて、授与式が開催されるのですよ?」


「……はいぃ?」


 あまりのことに、リリィのように可愛く小首を傾げる。


「忘れたのですか? ……お手紙も……ほら」


「え、ええ…………」


 しばらく、というか、ボクに休みはいつ来るんだ…………。


「もう……げん、かい…………」


 ボクはそのまま瞼をシャットダウンした。

今回は久しぶりのお色気回でした。

……しかし、彼女らはマッサージをしているだけにすぎません。

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