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第百七十五話 K検定…!

またK検定してくれないですかね

その時の音源CDも欲しいです

次の日の一限目、予習時間、古文の問題集に俺は取り組んでいた。


次の文章1は論語の一部と、それについて江戸時代の漢学者皆川機縁が著した注釈であり、文章2は、武漢の弟子である田中里道が著した読書論対である。これらを読んで、後の問いに答えよ。

子曰「賜也女似子為多学織之者与対日「然非与」日「非也予一似貴之…

ここまで読んでシャーペンを机に置く。俺はどうしてしまったんだろうか。こんな問題昔ならすらすら解けていたのに、ヨッシーとやらに老子を教えてもらうしかないか…と考えているといきなり教室の前の扉が開いて、数学の山中が現れた。

「えーこれからK検定に行く、jungle所属部員は部室まで来なさい以上!」

ハルヒ憂鬱のような台詞を叫んで山中は消えた。

隣同士の佐紀さんと楓さんは動揺している、和幸はおそらく宇宙猫だ。ヨッシーは…まあ問題ないだろう。



部室に着いたあと、数学の山中は外にバスを待たせてあるからそこまで来いと部員を誘導する。

バスに皆で乗り込んだ後「えーどうしよう…辛い」といった女性陣の声とあとは押し黙ったままの男性陣。

俺はぼんやりと小春も連れてきたかったなと考える。K検定がなんなのかよく分からないけれどとりあえずこれに受かりさえすれば受験勉強に本腰を入れさせてくれるということだろう。


7時間超えてバスは試験会場に到着した。ずらっと並んでいるのはkのバッジやぬいぐるみをバッグに身に着けたkガチ勢ばかりだ。

「颯太君、俺受かるか心配になってきたで…」

和幸が不安そうになっているのを一聖が優しくなだめる。

「大丈夫だよ、あれだけkについて教わったんだから多分合格する」

「大丈夫だぞお」

ヨッシーも余裕綽々といった風だ。

とりあえずよく分からないが、k検定に合格しよう。



会場で指定された席に座る、アナウンスはなんとk出演陣の生声だった。きっとkガチ勢はお陀仏していることだろう。

試験が始まる。

問1 燃やせの男の左耳についているピアスにはなにが入っていますか?

①十束の骨

②十束の髪の毛

③十束の血

④十束の涙

簡単すぎるにもほどがある。俺は勢いよく③に〇をつける


問2 燃やせの男の死後、草薙は半年間どこにいたか?

①ドイツ

②フランス

③イギリス

④京都

簡単すぎるにもほどがある。俺は勢いよく①に〇をつける


そして試験の途中で眼鏡とスケボーの生声が聞こえてきて、女性陣は訳の分からない声を出している。

みなが真剣にk検定に取り組み、4時間ほどかけて試験は終わった。

終了後公式から合格者が呼び出され缶バッジやらクリアファイルなど観た事もない版権絵を配られていく。

試験結果はもちろん全員合格。皆が合格に喜んでいる。数学の山中も感極まった様子だ。

「みんな頑張ったな…これからは試験勉強の合間にkの写経でもやるか…」

kの写経は本当に勘弁してほしい。頼むから勉強させてくれとjungle陣は山中に泣きつく。

「ははっとりあえず無事受かってよかったさ!お前らの志望大学に受かったらKの本屋にでも連れてってやるからな」

「kの本屋ってなんですか?」

俺が山中に問いかけると、山中は笑って答えた。

「Kの本が原作者直々に買える神イベントだよ…まあお前らにはまだまだ早いからな…お前らはせいぜい日本大学ぐらいには行ってもらわなければいかんな」

日本大学か…それぐらいこいつらなら余裕で合格だろう、だが俺は東京大学に行きたい。早く小春と結婚して田畑を捨てて立花颯太になりたいんだ。その姓をもらうためにはそれぐらいの地位を獲得しなければいけない。

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