第十三話 将来の夢
高校に入ったらどんな部活が待っているんだろう。
ワクワクが止まらない。
脚本は決まっている「伝説への前夜祭」だ。
盗賊が監獄されて脱走して今から伝説が始まる脚本だ。
今からワクワクが止まらない。
これは名作…
ストーリーは、単純だ。
監獄されたキャラクター達が、脱獄に向けて切磋琢磨して恐ろしい看守に捕まるものの、味方も本来看守でスパイ活動をしていて味方のことがどうしても諦められなくてごめんなさいと看守を裏切る作品だ。
ラストの曲はテナーのガーゴイルで決まりだな。
照明、舞台装置、脚本…あと何がいるんだろう。
私やるなら照明がやりたいなと夢想する。
将来の夢は舞台俳優かなやっぱり…
ちょっと待って看護師はどうなのかな!?
智美ちゃんが目指してる看護師は大変だけど親に恩返したいしいいかも!
看護師の仕事的な奴、~さくらぁごめんなさい先輩はおもしろい!
いや、ちょっと待って…
お笑い芸人は!?
みなのお兄ちゃんのお笑い芸人のビデオテープに逆タイタニックってやってたのマジで笑った。
いやいや、ちょっと待って
小説家は!?
ロマンであきひこだいてんてーが描いてたやん
出来そうなきがする…!
いややっぱり漫画家…忍者の漫画でやってたあれ模写すればできなくもないぞ!
違う本当の夢は世界中の漫画を見届けることだ!!
海の王に俺はなる!!
名探偵は●●●!
恐ろしい世の中…生きるしかあるまい…
田宮書店でお母さんにまた漫画買ってもらおうかな…
高いけどお母さんごめんね…
*
次の日。
私は一応みなに謝った。
「ごめん、みなー捨てちゃったよあの本」
「かまわんよいらんからな」
「それよりもっと面白い小説貸してあげるちゃ」
え…どういうこと…
「今開けてもいい?」
みなはOKと言ってくれた。
タイトルは『俺の妹が可愛い!?』
「どういうことなんみな!?小説まで読むの!」
「最近ハマっとるんよー」
急いで颯太の席に戻る。
「颯太!これみなが貸してくれた!、先生の授業聞かんとこれ読んでていいかなあ」
颯太に表紙を見せると颯太は笑う。
「授業中に読めばいいと思うよ」
やったー!家まで我慢せずに読もう!
社会の先生にはバレないようにしないと…
「しかし美奈穂さん、頭いいな、これおすすめだよ」
マジか…さすがみな
私は面白い小説を見極める力が欲しい…
先生に隠れて読んだ。
なにこれ!?
面白すぎる!
最後は妹とは結婚しないで終わるなんて…
みなはどうしようもなくブラコンや…
社会の先生の話も聞かずに私は俺のいもうと可愛いやつに没頭していた。
*
家に帰宅。俺の妹が可愛いは全部で12巻もある。
妹にオタク仲間ができて、嬉しくて、なんだかヤンデレ気味の幼馴染や妹の友達にも愛されてしまう主人公。
チョーウザイとひたすら言う妹はどうしようもなくブラコン。
神エッチなゲーム?はすべて妹と恋しようばかり。
つまるところ、実在する兄貴と恋したかったんだこの妹は…。
結局ラストは結婚式をしてキスをして元通りの兄妹に戻るなんて…
とんでもないブラコン小説や…
早くみなに返さないといけないけど、これ欲しいなあ。
私もこんな人生相談できるお兄ちゃんが欲しいよ…
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