41 決意
人類を新たなステージへ。
宇宙は静かに動きだす。
人が想像できる事はいつか必ずできるようになる。
昔 宇宙が読んだ書物の中にそんな一文があった。
ドアを開けたら行きたい所に一瞬でいける。
周囲の生物の力を少しづつ分けてもらい 大きな力に変える。
書き込んで食べれば書き込んだ内容を覚えられる食べ物。
死んでしまった人を生き返せる呪文。
その他 沢山の夢の様な技術や知識
全てが不可能ではない。
いや可能である
と宇宙は考えていた。
しかし もちろん宇宙も夢ばかりは見ていない。
宇宙1人の力では 宇宙が人生を終えるまでにその全てを可能にできるとは思っていなかった。
「宇宙人の技術と知識が絶対に必要だ」
宇宙はそう思っていた。
そこで問題となるのが
果たして宇宙人が何の力もない人類に
協力をしてくれるのだろうか?
否
協力するはずがない。
"宇宙人に認められるだけの力"
絶対にそれが必要となる。
宇宙はその力を 単独で手に入れる必要があると確信していた。
宇宙人に認められるだけの力
それを手に入れる為には相応の修行が必要だ。
人体に眠る 秘められた力。
これを呼び起こさなければ話にならない。
しかし 宇宙はおびただしい量の書物を読み漁っても 具体的な修得方法を見つける事は出来なかった。
しかし
ついに見つけたのだ
具体的な修得方法が説明されている書物を。。
その書物こそ
「ラノベ」だった。
「ラノベ」
それは 人類の知識の結晶。
ラノベ作者。
あらゆる伝説や科学技術 はたまた口伝されるお伽話まで網羅し その知識の限りを絞り出して一つの作品を作り上げる現代の賢者。
彼らの作り上げた作品は どんな有名な学者の書いた論文をも凌ぐ知識を宇宙に与えた。
特に宇宙の心を惹きつけたのが 異世界転生ものだ。
異世界で新たな力を身につけ 現世に戻って来る。
宇宙は それが最短かつ確実な方法だと確信したのだ。
異世界 = 明晰夢
この図式も間違い無いと確信した。
宇宙は現世での修行をやめ
明晰夢で新たな力を手に入れる決意をした。
宇宙は過程は気にしない
結果が全てなのである。
引きこもり人生決定か?
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