23 器
一文字家編 もう少し
長引きそうです。
「亜衣っ!!」
宇宙は亜衣を助けようとしたが間に合わなかった。
亜衣の肩を持った半は 強引に亜衣を振り向かせ
亜衣としっかり目を合わせた。
そして 亜衣に向かって大声で言い放った。
「気に入った!!!」
「は?」
「見事だ! 藍家の娘よ!お前を壱の許嫁として認めよう」
!!!!!!!!
半の顔は ほんのり赤くなっている
M
ドMだ。。。
「壱ぇぇぇぇっ!!! どおゆう事ぉぉ!!」
亜衣の怒りは壱に向けられた。
「あいちん ごめんなさいっ」
半はそんな状況などお構いなしに叫んだ。
「さぁ 皆の者。 宴だっ!
今日は 一文字家の結納式であるっ
飲んで騒ぐぞっ」
「壱様 おめでとうございます」
「おめでとうございます!」
「亜衣様 おめでとうございます!」
周りにいた 使用人達が一斉に歓声をあげた。
しかし 亜衣がそんな雰囲気に呑まれる事はない。
「静かにしなさいっ!」
・・・・・・・・・・
一瞬で場は静まり返る。
女帝覇気
亜衣は生まれながらに女帝の覇気を纏っている。
一文字家当主であろうと女帝覇気の前には、萎縮せざるを得ない。
女帝覇気に耐性を持っているのは
宇宙 奈央 何故か莉里。
そして亜衣だ。
壱もやや怯えながらも耐える事かまできている。
父上の半が萎縮してしまっているのに・・ だ
半は父親 壱の祖父である玲に 生まれながらにして全く期待されていなかった。
半人前の半。。。
玲は人を見るだけで能力を鑑定できた。
玲は 半が産まれた時にため息をつき 当初つけようとしていた"壱"の名をつけず 半人前の証しである "半"の名をつけた。
半はその事をコンプレックスに感じ、父親である玲に認められるよう 勉学もスポーツも全てにおいて全力で取り組み 最高の結果を残してきた。
一文字家も半の代で世界有数の企業にまで躍進した。
しかし それでも玲は半を認める事はなかった。。。
器。。。
半には"器"が足りなかった。
あらゆる事で結果を残しても 玲は半を認めなかった。その理由は半が一番分かっていた。
だからこそ 亜衣を壱の伴侶に認めたのだ。
自身が欲しても手に入れる事の出来なかった"器"を亜衣は持っているのだから。。
ドMなのも間違いないが。。。
「半さん?」
「はい。。。。」
「相手の事を 全く考えないこの所業は何かしら?
一文字家は藍家と敵対したいの? 場合によっては、聖家やあの高橋家、 何より宇宙の両親を巻き込む事になると思うけど? それでも大丈夫かしら? あの眞紀子さんを敵にまわしても・・・」
「・・・・年甲斐もなく はしゃぎすぎたようだ。。。
若物は我が国の宝。 我々のような老体が口を出す事ではないな。。 未来はお前達の肩にかかっている。 我が国を背負って立つべき“器"を持つお前達に。。。」
中途半端ですいません。
一文字家編 もう少しつづきます。