第七話「共鳴」
> ブラックリム前線基地。
> TYPE I と TYPE A が放つ光が、境界霧を切り裂いていた。
> 巨影は咆哮し、境界本層の裂け目がさらに広がる。
第七話「共鳴」
ミオは端末を必死に操作しながら叫ぶ。
「境界反応……さらに上昇!
TYPE I と TYPE A の出力が“同期”してる……!
こんなの、理論上あり得ない……!」
レイはTYPE Aのコックピットで、
その光景を見上げながら息を呑む。
「……アキラ……お前、どこまで行くつもりだ……」
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◆ TYPE I ― アキラの覚醒が進む
境界本層の光がTYPE Iを包み込み、
アキラの意識は“深層”へと引き込まれていく。
――つなげ
――まもれ
――われらのいしを
アキラはその声に応えるように呟く。
「……あなたたちの戦いを……俺が継ぐ。
レイさんを……基地を……守るために!」
TYPE I のコアが脈動し、
境界の光が巨影へ向けて収束する。
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◆ ブラックリム前線基地 ― TYPE Aの“共鳴”
レイのTYPE Aにも、再び“あり得ない変化”が起きていた。
ミオが震える声で報告する。
「レイさん……TYPE Aの境界干渉値が……
TYPE I と完全に同期してる……!」
レイは目を細める。
「……ノイズはまだひどいが……
さっきより、はっきり見える……」
TYPE Aのセンサーが、
本来観測できないはずの“境界本層の波形”を捉え始める。
「戦える力を……
護れる力を……
この機体にも、託してくれたんだな……」
巨影が再び迫る。
レイは操縦桿を握りしめ、叫ぶ。
「来いよ……!!
今度は負けん!!」
TYPE Aの腕部が光を帯び、
巨影の触手を弾き飛ばす。
ミオが驚愕する。
「レイさん……TYPE Aの出力が……
TYPE Iと同等レベルに……!」
レイは笑う。
「技術じゃねぇ……
“意思”が繋がってるんだ……!」
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◆ TYPE I & TYPE A ― 二つの光の共鳴
アキラの声が通信越しに響く。
「レイさん!!
一緒に押し返しましょう!!」
レイは叫ぶ。
「おうともよ!!
アキラ、合わせろ!!」
TYPE I と TYPE A が同時に加速し、
巨影へ向けて突撃する。
境界の光が二つの機体を包み込み、
その光はやがて一つに重なっていく。
ミオは息を呑む。
「……二つの境界干渉波が……
完全に共鳴してる……!
こんなの……前例がない……!」
巨影が咆哮し、境界の裂け目が震える。
アキラとレイの声が重なる。
「「行けぇぇぇ!!!」」
TYPE I と TYPE A の同時攻撃が巨影を貫き、
境界の光が爆発する。
巨影は崩れ落ち、
境界霧が一瞬だけ晴れた。
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◆ 戦闘後 ― 新たな“気配”
ミオが震える声で報告する。
「……巨影の反応、消失……!
でも……境界本層の裂け目が……
“安定化”してる……?」
レイは眉をひそめる。
「安定化……?
閉じるんじゃなくて……?」
アキラの声が静かに響く。
「……誰かが……“出てこようとしてる”」
ミオが息を呑む。
「アキラ……それって……」
アキラはTYPE Iのコックピットで、
境界の奥に“人影”を見た。
――つづけて
――まもって
――われらの……いしを……
アキラは呟く。
「……あなたは……誰なんだ……?」
裂け目の奥から、
“新たな存在”が姿を現し始める。
次回予告
第八話「境界の来訪者」
巨影の消失と共に現れた“人影”。
それは敵か、味方か――
境界の真実が、ついに語られ始める。




