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『ベネフィット・ワールド』〜ハズレ恩恵『ハズレ』を与えられたが、攻略法は知っている!〜  作者: 第八天龍王 七七七百印麗院


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第12話:桜 卯月〜後編・恩恵の可能性〜

 結局、卯月は泣き腫らして眠りに就いた。

 外史も、ソコで別行動する程の鬼畜では無かった。


 だが。


「あんッ!」

「あ゙あ゙〜〜!!」


 出来る限り少ない支出でそれぞれの持って居る能力の共有を試された結果、その気持ち良さに(あえ)ぎ声を上げる者が続出。


「どうしてこうなった……」


 確りと、リラックスしてスキル交換すればマッサージ的な気持ち良さで済むと説明した外史が愕然としている。


 正直、外史は恋愛感情を感じた事が無く、性的な快感に身を委ねると云う判断に、理解が及ばなかった。

 別に、マッサージの気持ち良さで十分であろうに、何故、刹那的な快楽を求めるのか……。


 外史とて、人目の無い所なら、自分の性欲を吐き出しては居た。

 だが、クラスメイトの見ている中でそう云う判断をする気持ちは理解出来なかった。

 せめて、2人だけになって耳目の無い所なら、未だ判る。

 しかし、こんな乱交パーティー的な場が広がる事には、理解が及ばない。

 まして、人に見られているからこその興奮が快感を高め、下手をすれば最後の仕上げの瞬間の強い快楽に襲われて、スキル交換に失敗しての再チャレンジの必要が出る可能性もあるのだ。

 理性的な判断では無い。

 だが、そもそも女性と云うのは感情的に動くものである。

 大義名分付きで羞恥(しゅうち)プレイをするのを、止められる者は居なかった。


 数学の教師(男)は恐らく男子パーティーを率いているだろうし、こんな場面を見れば、制止するより前に、この時点まで生きていたら、セクハラ()しくは性的暴行に走っていた可能性すらある。


 オープンなスケベである金光は、「眼福、眼福」と嬉々として眺めていたし、どちらかと云うとムッツリな外史には、目に耳に毒だ。


 千尋パーティーは、始め抑え気味であったが、外史パーティーと美香パーティーの者が悪い見本になって、二人の男子の存在が安全であるらしいと悟るや否や、遠慮もお構いも無しであった。


 外史は最も早く出番が終わっていたし、金光も外史からの警告を受けて、仕上げより前にマッサージ的な快感で難なくスキル授受を終えていた。


 故に、見学時間が長くなったのだが。


「ちょっと、周囲警戒に行ってくる」

「おう、ヨロシク♪♪」


 外史が席を外した。

 金光は、役得とばかりに魅入っている。


 外史パーティーの女子もとっくに終わっているのだが、金光を警戒していたものの。


「いやぁ、眼福ではあるんだけど、コレじゃ乱交パーティーと大差無いな。

 後で気の毒だし、俺も周囲警戒に行って来るかなぁ」


 等と(のたま)わって、外史パーティーの女子に「ココは任せたよ」と言って立ち去った。


 外史パーティーの女子は、金光への評価を、『スケベながら、意外に紳士』と上方修正し、皆に「男子2人は去ったから、後で恥になっても良いならお好きにしなさい」と言うと、女子ばかりで百合百合しい光景を広げる女子も居なく、速やかにマッサージ的な快感でスキル交換を終えるのだった。


 その為、()ぐに外史と金光が呼ばれるのだが。


「皆に、恩恵の説明をして行きたいのだが、その順番が次は卯月なのだが」

「『桜』と呼んで頂戴。『さん』付けで」

「……マジで全員置いて僕だけ去って単独行動しても構わないか?」

「何でそんなに強力に私の呼び名に(こだわ)るのよ?!!」

「一度説明した!僕の妥協のラインはココだ!」

「判ったわよ!『卯月』と呼べば?私が我慢すれば良いんでしょう?!!」

「ああ言えばこう言う!

 我慢する位なら、僕を見捨てれば良いだろう!!?」

「ああ言えばこう言うのはあなたの方じゃない!

 納得していない訳じゃ無いのよ!!?

 慣れるまでは我慢させてよ! それすら許せないの?!!」

「不満が溜まれば後で問題が起きる!

 で?本当に慣れたら我慢もせずに許せるのか!!?」

「判っているわよ!感情的になったのは認めるわ!

 だから、ココが私の妥協のラインよ!」


「ハイハイ。お二人とも、クールダウン〜♪♪

 お互いに妥協のラインを引けて良かっね〜、って事で。

 じゃ、外史センセーのご指導願おうかぁ〜」


「卯月。君の恩恵は、最終的にレイドメンバー全員の受ける致死ダメージからすら回復させる事が可能となる」

「ウソ!そんなに強力な恩恵に育つの?!!」

「但し、僕の恩恵が育つと、『攻撃のアタリハズレの全てのコントロール』が出来るようになる」

「……何よ、ソレ。私の恩恵形無しじゃない」

「そうじゃない!

 違う要因で致死ダメージを負っても、ソコから回復出来るようになるんだ!」

「……やっぱり、強力なのには変わらないのね」

「ああ。ソレは間違い無い」


 そしてと、外史は断る。


「回復の速度は、1秒に1%(パーセント)

 100秒で100%回復する。

 そしてそれは、その人の利き目の視神経乳頭の細胞を中心に、その細胞が残っている限り、回復する。

 つまり、皆、利き目だけは死んでも守っていれば、亜不死身の軍団の誕生となる。

 コレは、魔王の軍勢に対抗するに於いて、大きなアドバンテージとなる。

 そして、『完璧なる回復魔法パーフェクト・ヒーリング』は、卯月の恩恵との組み合わせとして、抜群に相性が良い。

 何故ならば、『パーフェクト・ヒーリング』の回復の条件は、身体を構成する細胞の10%が残っていれば、周囲半径約100mから必要な成分を集めて回復させるからだ。

 ソレに加える事の、僕の恩恵による、そもそも当たらない敵の攻撃と、必ず当たる味方の攻撃。──厳密に言えば、味方には決して当たらない攻撃と、敵には必ず当たる攻撃と云う事になる。

 どんな相手でも、いつかは倒せるようになる事だろう」


 ()くして、無敵のレイドの誕生の切っ掛けが出来たのだった。

 スミマセン!中途半端と思われるかも知れませんが、アクセス数に期待もしていませんし、この先を書くのは大変負担になる割に面白くないと云う見込みから、コレにて完結にさせて頂きます!

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