ゲーマー カラスの日常……?
こんばんは!
KURAです!
今回ちょっと短いです!
カタカタとタイピング音だけが響く部屋。
勿論零の部屋だ。
彼がやっているのは怪物を倒して装備を作るゲーム。
で、今はタイムアタックをしている。
ただ、怪物を速く、速く殺す。
それだけだ。
意味? 自己満足くらいしかない。
素材が多くなる? ないない。
強い証明? 微妙。
効率が良いという証明くらいだろう。
ただ彼は一番になりたいのだ。
好きなゲームだから、楽しんでいる。
ちなみに相手はゲーム内最強クラスであり、最速で倒すためにノーダメージを目指しているようだ。
一発でも攻撃をくらうともう一回やり直している。
繰り返し繰り返しする作業。
常人なら気が狂いそうなほど集中したければならないし、一瞬でやり直しになるこの作業。
何故するか?
楽しいから。らしい。
「……よし。五分切れた。とりあえずコレくらいにしようかな。…………む」
ポーンと軽快な音が響いて画面の隅に文章が浮かぶ。
そして丁度なにもしていなかったのでクリックをした。
『依頼、チャットをしろ』
「……珍しいな。あの人が僕に依頼をまわすなんて」
零の場合取り次ぎを頼まなければならないぶん、他の二人とは少々手間がかかる。
そしてその取り次ぎをしているのはカラスメ、まぁ文字通り烏目なので零の目を頼まれている。
だがカラスメ自体もあまり依頼を回さないため、零自体が依頼をうけるのはほぼほぼ無い。
今回は稀な事である。
「……へぇ、僕の実力を試しているのかい?」
ちなみにカラスメの言うチャットとは、送られたパソコンのハッキングをして会話することであり、ハッキングに手間取っているようだ。
だがそれもすぐ終わった。
「……依頼内容は、殺人かぁ。……誰だ? ……ほんとに誰だよ。おっさんじゃないか。……依頼金は五千万かぁ。興味が湧いた」
シャーと椅子のタイヤを鳴らすと他のパソコンに向かい始めた。
そして相手の情報を調べあげる。
「……三苫明。新聞記者? ……なんっか裏がありそうだね。それに、面白そうだ」
そして元のパソコンに向き直すとハッキングしたパソコンに文字を打ち始める。
『依頼、成立、我、鴉。故、不信、推奨』
翻訳するならこうだ。
依頼ら成立した。私は鴉だ。
だが故に私を信じないことを推奨するよ。
これはほぼほぼの依頼人に言う言葉だが、何故かというと。
鴉は裏切りやすい。
まぁそれは他の二人にも言えることではあるが。
「……ん? ちょっと待て。コレは……!」
向かっているのは調べもの用のパソコン。
何を見つけたのか、珍しく冷や汗を垂らす鴉がいた。
「……チッ! この僕が嵌められるなんてね……」
そのとき鴉の後ろでは殺意の塊が今か今かと鴉を見つめていた。
そして、解放の時が来た。
「……この僕を舐めるなよ……!」
この日ある森にある洋館が突如爆発し、森に燃え移り、とてつもない火事がおこった。
犠牲者は燃え尽きていたため素性がわからなかったという。
それではー。
さようならー。