探偵事務所 辛党の日常
こんにちは。
KURAです。
久しぶりに昼に書いてみたは良いですが……上手く書けたかな……。
今日も探偵事務所辛党には依頼人は来ない。
廃れた事務所なのだが、何故かやっていけてるのだ。
だが、望まれぬ客人は来たようだ。
「ふわぁ~あ」
「おい、仮にも警察がきてんのにそれぁねぇだろ」
ふてぶてしく椅子に座る辛徒。
それに話しかけたひげ面の男は刑事の塩谷だ。
辛徒とも面識のある塩谷内堆。
主に塩谷の名で呼ばれる事が多いようだ。
そして、何故刑事の塩谷が来ているのかというと……。
「で? なんだって?」
「てめぇ……話聞いてなかったろ……? はぁ……ここに来た女がここに大金を振り込んで死んだ。自殺だ。で、俺がここに来てるわけ。……おい、お前これ何件目だよ……。上は何故か動かねぇがマスコミとか来そうだけどなぁ?」
「……ひゃっはっはっは。そりゃ確かにおかしいなぁ? 俺は関係してないぜ? ただ、俺の依頼遂行の素晴らしさに感動して有り金全部振り込んでそのまま死んだんじゃね?」
「……ちっ、わーったよ。いつか上も動くぞ? 気を付けとけろよ。さて、俺はおいとまするかな。じゃあな」
「じゃあな……上が動くことはねぇよ」
辛徒がボソリと呟いた言葉は塩谷には聞こえなかったようだ。
そりゃあ警察の上層部にだって悩みや助けてほしいことは、あるだろう。
つまりそういうことだ。
そして、辛徒が周りを見ると、甘城がこちらをジトーっとみていた。
「なんだ?」
「いえ、相変わらず謎だなぁと思いまして」
「そうかぁ?」
「私の給料も何処から来てるんですか」
「ははっ、秘密だ」
「謎じゃないですか。……どうしました?」
「ん、ちょっとな。今から人が来るからお前はもう勤務終わっていいぞ」
「はい。お疲れ様でしたー」
そうして裏口から出ていく甘城。
すると、辛徒はガスガンを取り出した。
「邪魔する……ぞ!?」
「よう、どうした」
「どうしたじゃねぇよ!」
入ってきたスキンヘッドで爬虫類のような目をしている男は蛭。
まぁ、表立って言えないような仕事をしている。
蛭が入ってきた瞬間に辛徒が撃ったのだ。もちろんガスガンで。
本物の銃を真っ昼間から撃つわけにはいけないのだ。
「どうやったらガスガンに殺気がのせれんだよ」
「ほう、鉛玉がよかったか」
「そんなこといってねぇよ!」
「で、何のようだ」
「また荒稼ぎしてるらしいじゃねぇか。うちにも……って冗談だよ」
「依頼は俺らでも出せるんだぜ? 知ってたか?」
「冗談だって。……こっちも組長が会いたがってる。依頼らしい」
「ならここに自分で来いジジィ。伝言頼む」
「おいまて! 俺が殺されちまう!」
「は、なら手紙でも書くかな」
辛徒が紙を取りだし、ここに来いクソジジィ! と書く。
そして蛭に投げる。
「……うわぁ、俺怒られて沈まねぇか?」
「知らん」
「おい……。はぁ、さて早く届けねぇと問答無用で斬られかねないからな」
「おう、じゃあな。沈まないことを願ってるよ。……頭の隅で」
「頭の隅でかよ!」
「あ、それ渡す時中指立てといて」
「ホントに俺が死ぬ!」
ギャーギャー言いながら蛭は去っていった。
そして辛徒以外誰もいなくなった事務所。
すると辛徒はあるボタンをポチリと押した。
ゴゴゴゴゴ……と開く床。
「さ~て、甘城もいねぇし。アレでもするかぁ」
と言いながら地下へと下っていく。
そして下った先には……。
大量のスパイスがあった。
辛徒は大の辛党であるため、スパイスの調合をよく自分でするのだ。
辛徒が生み出した調合スパイスにはマニアからグラム金と同等、いやそれ以上の価値で取引されるらしい。
「さ~て、何を混ぜようか」
ちなみにここに入った馬鹿はまだいない。
そして入ったとしてもトラップがあるため死ぬだろう。
トラップを潜り抜けたとしても、辛徒から死ぬよりひどい目にあわされるのだ。
ちなみに辛徒曰く、ここのスパイスは俺の宝物、らしい。
少し短くてすみません。
次の更新は……未定にさせていただきます。
できるだけ速くしますよ?
それでは、さようなら。