彼らは
こんばんは。
KURAです。
夜中更新すみません……。
二人目と、三人目登場です。
辛徒はある喫茶店でコーヒーを飲んでいた。
するとふと、飲む手を止める辛徒。
「……気配消して客に近づくか? 普通」
辛徒が呼び掛けた後ろには茶髪で、なんともチャラそうな男がたっている。
「へぇ、それは始めて知ったな。君が客だなんて」
「カーっ! コーヒー飲んでんだろうが」
「ふむ、それ、500万ね」
「ここはぼったくりか!?」
「冗談だよ」
なんとも笑えない冗談だが二人とも薄ら笑いを浮かべ、二人の関係が中々親密であることを表していた。
「で? 何?」
「依頼だよ」
「……へえ。さっきの電話はそれか。あのタヌキの居場所を聞いてきたからビックリしたよ」
クックックと含み笑いをしながらチャラ男は誰かを指して言う。
タヌキ。
これは狸ではなく、狸親父という意味や、比喩なのだろうが。
「……タヌキ? お前そこまで政治に入れ込んでたっけ?」
「いや、昔依頼を受けたことがあってね」
「……一応聞いておこう」
「なに、散々弄んだ女がうるさいから殺せ。だったかな? 何ともタヌキだろう? 表じゃ綺麗事ばっかり抜かしてるくせに、さ。あの分じゃ、まだ続けてるんじゃないかな。犠牲者も何人いることか」
「ひゃははっ、なんだぁ? 犠牲者の一人がうちの依頼人ってことかぁ? お前も中々奇妙な縁だな」
二人は今度は普通に爽やか(?)な笑いを浮かべ恐ろしいことを口にする。
すると男は少し顔を曇らせて。
「……ねぇ、まだ手伝うとは言ってないよ」
「……え、やらねぇの?」
「いや、やるけどさ……」
頭をポリポリとかきながらチャラ男は降参するように言った。
しかし、不満なのか表情は明るくない。
「金は?」
「五千万」
「…………いいだろう。女だろ? 払えなかったら稼がせる伝なんていくらでも持ってるし、ネ」
「ひゃは。そっちのほうが金津よりひでぇな!」
チャラ男はニヤニヤと笑い、辛徒はひゃっはっはっはと豪快に笑う。
しかも辛徒はバンバンと机を叩きながら。
その光景はさも滑稽……いや、もはや狂気の沙汰かもしれない。
「さて、あいつのとこ行くかぁ。なぁ涙頭」
「ハイハイ。ちょっと店空けるよー! ……あ、辛徒。どのくらいかかりそう?」
「ハワイに、行くからわからん」
「あーそっか。んー……シー!」
「お呼びか!?」
喫茶店の厨房の方から金髪の外国人が出てきた。
鼻も高く、顔は整っており、ハリウッドスターのようだ。
「金庫は任せる。僕が長い間店を空けるかもしれないからさ」
「サー・イエス・サー!」
ビシッ! と敬礼をして回れ右をして厨房へ帰っていったシー。
まさに軍人のようで、コレを見られると涙頭は何者だ、と推測の噂が絶えずスタッフの中で囁かれる。
シーも決して、決して言わないので、真相は謎に包まれている。
「さて、行こうか」
「おう。あ、喫茶店のメニューにキャロライナリーパー出してくれよ」
「出すかあんな凶器!」
叫びながら爽やかな笑顔を浮かべるチャラ男。
彼は鎚桐涙頭。
爽やかながらも謎に包まれており、彼の経営する喫茶店のスタッフ間ではさまざまな噂が飛び交っている。
場面は変わり、あるアパート。
その一室の扉の前に二人は立っていた。
「れーーーーーーい! てめぇ、ちゃんと電話したか?」
「やったよ。準備しておくって言ってたんだけどなぁ……」
辛徒がドンドンと扉を叩き、その横で涙頭は首を捻る。
その時、いきなり扉の上半分が開き、グローブのつけられた拳が飛んでくる。
当然扉を叩いていた辛徒は空振りした後、顎に拳がクリーンヒットする。
そして首を捻っていた涙頭はしゃがんで避けることができた。
「へぶっ!」
「あぶなっ! ……これ、零の発明だね」
「いたたた……。お前いるなら返事くらいしろよ」
「……したよ。辛徒、君がうるさいから聞こえなかったんだろう」
「……あぁ、そういう」
「納得するのかよ……」
上半分だけではなく、下半分まで開いて完全に開いた扉から比較的。
いや、普通に考えて随分小柄な男性が姿を見せた。
灰色の服、まぁパジャマのようなものだろう。
そしてボサボサの髪に、隈のできた目。
端から見ると、まるでゲームを徹夜した子供みたいで、大変微笑ましいが。
彼は、小柄だが大人である。
もしも、彼を普通の大人として考えるとしよう。
……想像しましたか?
はい。ニートです。
またはヒモです。
まぁ、それっぽいというだけで休日のサラリーマンにも当てはまるかもしれないが。
とにかく、彼は体格によって得しているだろう。
「……今日はよくしゃべるね。ボイチャしてないのかな?」
「僕がボイチャしないってわかってるだろう?」
「ハイハイ知ってるよ。重度のコミュ障&人見知りの小人さん」
「……殺すぞ」
小柄な体から強烈な殺気があふれでる。
アパートの隣の電柱に止まっていた鳥たちが一斉に飛び去った。
運良く隣人さんや、下の人など近しい人は外出していたようだ。
もしもいたら……近所迷惑所じゃない。
「はいはい。やめろってお前ら。涙頭、人のコンプレックスにあんまり触れんな。零、お前は……悪くないな、うん」
「ちょっと! 辛徒! 零に甘くない!?」
「……当然の結果」
まぁ、人のコンプレックスに触った涙頭が悪いだろう。
そして、零はとても体格を気にしているし、人と上手く喋れず、この二人以外だと極端に口数が少なくなる。
というかあまり、家の外だと喋らない。
家の中、そして二人だけの前という条件だと普通に喋るのだが条件があるのであまり喋れない。
そして零はその事もとても気にしている。
なので涙頭は零の地雷原で百メートル走しているようなものだった。
そりゃ殺気だって出るさ。
「さぁ、要件を、話すから中に入れてくれ」
「……わかったよ。いつか殺す」
ボソッと一言呟いて零は家へと入る。
それを聞いた涙頭は。
「ははっ、やっぱ楽しいねぇ。このメンバーで話すの」
「はぁ、楽しいのは同意するがお前もあいつと喧嘩するためだけに挑発するやめてくれ」
「ははっ、わかったよ」
はぁ、と疲れたようなため息をして辛徒は入っていった。
それを見てははっと楽しそうに笑って涙頭も入っていった。
どうだったでしょうか?
この作品は出来るだけライトノベルの雰囲気を出さない文にしようとしてますが……内容が……。
まぁ、そちらのほうが読みやすいかなと思いましたので少しのお試しです。
ライトノベル系の一人称がよかったら言ってくださいねー。
十人くらいから言われたらさすがに変えます。
ま、そんな読者いませんけどね!(ヤサグレー)