新たな遊び
こんにちは!
KURAです。
えーっとコレは予約投稿です。
見直せてないので荒いかもしれませんが、許してくだせぇ。
では。
ここは探偵事務所。
『辛党』
まぁ今時探偵など流行っていないので、客足は……まぁご想像にお任せする。
どうせ今日も客は来ず、探偵は暇を……ひまを……前言撤回。
客が珍しく来たようだ。
探偵事務所の扉が開かれる。
顔を覗かせたのは長髪のつり目で気の強そうな女性だ。
「やってるかしら?」
「おーおー。やってっぞー、甘城ー、茶入れてくれー」
「わかりました」
奥の机に偉そうに座っている男は藤劉辛徒、しがない探偵だ。
そしてお茶を頼まれたのは甘城輪菜。
辛徒は髪を整えておらずボサボサとしており、顔も荒くれのような顔立ちだから威圧感といつかチンピラのような男だ。
対して輪菜は長い髪を一つにまとめており、俗にポニーテールと呼ばれる髪型で、顔立ちも整っており、この二人は他からよく美女と野獣と呼ばれる。
「で、なんだい?」
依頼人らしき女性が座ると辛徒が話しかけた。
だが辛徒は相も変わらず偉そうに座ったままだ。
すると、女性は口を開いた。
「……辛いものをくれるかしら?」
「だ、そうだ。甘城ぃ! 買ってきてー」
「……わかりました。ご注文は?」
「ブートジョロキアな」
「……アンタに聞いてねぇよ」
「……カレー……でいいわ」
「はーい。わかりました。……バイト代上げてくださいね。では」
「カーっ! お使い頼んだだけで給料をあげろってか。まぁいいや。次は1割上げてやるか」
不満を漏らしながらも、希望をくむだけ経済面では困っていないのかもしれない。
そして辛徒は輪菜が出ていった扉を一瞥すると、女性に真剣な表情で話しかけた。
「で、探偵事務所 辛党 裏口受付かぁ。久しぶりのお客さんだ。で、話してごらんよ。大体の事は請け負うぜ。金次第で」
「……ある男を殺してほしいの」
「へぇ、ココにくるっつーことは。普通じゃねぇんだろ?」
「……現国会議員、次期総理大臣最有力候補。金津 兼字。私を弄んだ罪を、死で償ってほしいの。金なら出すわ」
「現国会議員 次期総理大臣最有力候補……ねぇ? 奴さんも中々博打したもんだなぁ。ばれたら終わりだろうに」
「ばらすことができないってわかってるからやったのよ。あいつは」
「へー。んー……金は……ざっと見積もって、五千万」
明らかに違法な金額。
違法な依頼。
それを請け負うのが裏口受付。
「良いわ」
「契約成立だ、な」
「ええ」
二人は立ち上がって、握手をする。
すると、辛徒は携帯をふと手に取った。
「んー……出るかぁ? ……あ、でたでた。もしもし」
『―――――――――――――――――』
「ははは、依頼来たんだけどさ。金津 兼字? の居場所わかるか?」
『――――――! ―――――――』
そして数刻の時間が過ぎる。
『―――――――――――』
「オーケーハワイか。……チッまぁた事務所空けなきゃなんねぇか。おい、あいつも、呼んどいてくれ。出発は今日の夜だ。あ、運転手頼むなー」
『――――!? ―――』
辛徒は有無を言わさず電話を切った。
そして女性の方へ向き直る。
「さ、もうそろそろ甘城も帰ってくるから、待ってようか」
「……えぇ」
すると、宣言通り輪菜が顔を見せた。
「ただいま帰りました。はい、ブートジョロギア。カレーになります」
「お、サンキュ」
「ありがとう」
女性はカレーを食べ始め、輪菜は椅子へ座り、パソコンをまた使い始め、それを眺めながら辛徒はブートジョロギアをかじる。
「うん。美味い。あ、甘城、俺今日の夜からハワイに旅行行くから。コレ、その分の給料。いつものことながら依頼人は連絡先だけ聞いといてくれ」
「わかりました」
分厚い封筒を輪菜に投げ、辛徒は立ち上がった。
ブートジョロギアも無くなり、満足したようだ。
「さて、俺は準備してくるわ。甘城、お客さんもう依頼聞いたから適当に接客しといて」
「毎度ながらそれをお客様の前で言うのはどうかとおもいますが」
「じゃなー」
そして辛徒は自らの事務所を寒空の下出て、喫茶店へと向かった。
ある盟友に会うために。
えーっと、大体の人がまぁわかったと思いたいなぁ。
辛徒の正体は誰なのか!
向かった喫茶店の盟友とは誰なのか!
まぁ大体の人がわかりましたよね……。
では皆様。
さようなら!