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狂人三人組の面白い毎日  作者: KURA
彼等は楽しむ
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闇夜に沈む三羽鴉

はじめましてのかたは、はじめまして。

また会ったねの方は今回もよろしくお願いします。

KURAともうします!

個人的に書きたい小説です!

先行き不明です!

頑張ります!

夜。

夜中。

人によっては明け方というかもしれぬ。

夜も更け、草木も眠り、太陽も出勤の準備を始めたかもしれぬ。

闇夜のなか。

三人は会話を交わしている。が、それは学生やおっさんがするような雑談ではなかった。



「おい、コイツらどうする?」


「……バラすか?」


「……だな。俺達レイヴンの金庫を開けたんだ。さすがに生かしておくわけにはいかないだろ」


三人の男は某国最悪最低のチームレイヴン。

彼らの噂は絶えない。

王国ひとつを潰したとか、まるまる国家予算を盗んだとか。

コレ以外にもあるのだが語ると夜が明けてしまうので割愛。


そして彼らの前に座らされている男達。

彼らは命知らずにもレイヴンの基地に忍び込み金庫を開けた所で見つかってしまったのだ。

そして縛られ、三人に処分を決められているのだが……。

このままだとほぼ殺されてしまうだろう。


「……?」


「……」


「……っ」


「んー、じゃあ二人どちらかに金庫をどうやって開けたか聞くか」


「だな。どちらにしようかなーっと。……右だ、外せ」


部下達が後ろから出て来て轡をはずされ、部下達は下がり闇に紛れた。

捕まった二人に緊張が走る。


「で、どうやって開けた? 吐け」


「……オロロロロロロ」


確かに吐いた。

吐いたのだが、そうではない。

吐瀉物にはお菓子らしきものが入っており、この人物は直前までお菓子を食べていたのだろう。

当然三人は怒る。


「てめぇ! ふざけんじゃねぇ! 俺らが、お前らが忍び込んだココをどこだと思ってやがる!」


「……×××国最悪テロ集団。レイヴン。そしてお前らはレイヴンの幹部三羽烏。名前は白、宵、夕。そして白がリーダーをしている」


「……てめぇ、何処で知りやがった?」


「……そろそろ時間か」


「……!」


男は不意に立ち上がる。

縄で縛られていた(・・・・・・)はずの足で。

そしてまた縛られていたはずの手で尻をはたく。

そして頭をポリポリとかくと、もう一人の男に話しかける。


「さて、行くぞ。鴉」


「……」


鴉と呼ばれた男はコクッと頷くと何故か立ち上がる。

縛られていたはずなのに。


「……てめぇら! なにやってやがる! 取っ捕まえ……ろ……?」


呆然としていた白は気を取り戻すと周囲の部下達へと叫ぶ……が、帰ってこない。


「……っ!」


「チェックメイト。バカ烏」


そして叫ぼうとするも声を出すことができない。

後頭部に銃口の感触をかんじたからだ。

そしてカチャリと安全装置の外れた音が聞こえ、白は動きが止まる。


「……ドンッ」


という男の声とともに轟音は響き渡った。


パタリと白は倒れる。

そして死ぬ間際に見た地面はとても赤く、白かった床は自らと仲間達(・・・)の血で真っ赤に染められていた。


その惨状を引き起こした男は二人に向かってヘラッと笑い話しかけた。


「よっ、間に合った?」


「遅すぎる。……はぁ、鴉がレイヴンに捕まってみたいとか言い出すから……」


「……いいじゃん」


「鴉だからって何故捕まろうとした。はぁ、何で俺がこんな目に」


「いいじゃんいいじゃん! お宝も結構あったよ?」


「ほう、どれくらい?」


「ざっと数えて三千万かな!」


「……じゃんけんしようか」


「……ん」


三人に緊迫とした空気が流れる。まるで戦場のようだ。


『最初はグーッ! じゃんけんぽん!』


グー、パー、グー。

ちなみにパーを出したのは鴉だ。


「やった」


「ふざけんな! お前の一人勝ちじゃねぇか!」


「まぁまぁ、ルールだから」


「……はぁ、次は俺が勝つ」


「いやいや、僕だよ」


「また僕」


『お前はない!』


そう、この三人は山分け……ではなく全部を誰が取るかを決めていた。

三千万と、三人でこんなに分けやすい数なのだが、一人が全取りと決まっているようだ。


「さて、帰るか。日本に」


「飛行機運転誰がするのさ」


「……ん」


鴉の指は隣に向いていた。


「俺!? ……はぁ、わかったよ」


「よっしゃ! 飛行機の運転は鎖鬼(サキ)だね!」


飛行機の運転手に選ばれた男は鎖鬼というそうだ。

まず、飛行機は普通の人は運転するものではないのだが、それはこの男達が普通ではないからであろう。


「んじゃ、帰るか」


「はぁ、鎖鬼は探偵だっけ?」


「繁盛してないけどな。脳裏(ノウリ)のところは喫茶店だっけか?」


「そうだよ。こっちも繁盛してないけどね」


この微妙に軽そうな男は脳裏と言うらしい。

鴉は先に行っており、脳裏と鎖鬼もこの会話の後に、すぐ後を追った。



彼らは空港……ではなく、森の奥に来ていた。

奥に進むと滑走路もどきがあるのだ。

そこに彼らは飛行機をとめているらしい。


そして、彼らは乗り込んだ。


「はぁ、行くぞー」


「おー」


「喫茶店かぁ、店員さんに連絡つけなきゃ」


急激に浮上し、軽くGがかかったが彼らは気にしない。


「……ん? 鴉は何してたっけ?」


「……僕? ……一応ゲーマーってのをしてるよ。……プロの」


「へー、稼いでんの?」


「……ぼちぼち。課金したり、練習したりしなきゃいけないけど、ね」


ボソボソとか細い声で話す鴉。

あまり普段から喋らないのだろう。


「へー、三千万課金?」


「ん」


コクッと頷くと二人はまあ、そうかー。みたいな顔をして納得していた。

普通は納得しないんだが……。


「うちの助手なんて、暇すぎてしょっちゅう寝てるぞ。いつか減給したろ」


「僕のところはお客さん来ないからさ、材料があまっちゃって……。いつか二人とも僕の店に来てよ。材料が余ってたら奢ってあげるよ」


「わかった。じゃんけんで負け続いて生活できなくなったら行くわ」


「……暇なときね」


「はぁあ、お前ら寝てたらどうだ? まだ時間かかるぞ。日本は」


「そうしておくよ。おやすみ」


「……僕も。おやすみ」


「あぁ、おやすみ。さて、がんばるか」


そして飛行機は静寂に包まれエンジンの音が響いていた。


そしてこれから始まった。

物静かな鴉、男らしい鎖鬼、軽い脳裏。

彼ら三人が作り出す物語はどうなっていくのだろうか。

それは誰にもわからない。

けれど、これだけわかることは。


人生を楽しむ三人に。

バッドエンドなんて存在しない。

この、ように狂人三人の面白い毎日を描く物語になる……予定!です。

はい。

それでは皆様。

次回お会いしましょう!

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