3.日常革命
家に帰って日記をかいた
【△月×日◇曜日
昨日会った女の子にまた声をかけられた、名前は凪というらしい。僕の曲を覚えていてくれて嬉しかった。
素敵な名前だなんてこと初めて言われた。
僕には日向なんて明るい名前似合わないのに。僕は日向というより日陰だろうに。】
この日記を父さんに読まれたら、暗くなるのはやめなさいってまた怒られるかな。
「あー、はやくねよ。」
誰もいない部屋、風の音だけが聞こえる
ぐっっと寂しさが込み上げてくる
早く慣れないと
1:52入眠
6:57 起床
ぴぴ、ぴぴぴ
軽快な音が鳴る
「うるさ、」
無理やり起きて制服を着て食パンを一枚温める
そんな日常
7:37 通学
起床40分後家を出て学校に向かう
8:00 学校到着
もちろん誰も僕に声をかけることはない
12:40 昼食
教室がざわざわとして、クラスメイトたちがグループを作って食べている
僕はもちろんぼっち飯だ
15:20 ホームルーム
すぐに学校をでる
16:00帰宅
16:09ギターを持って海辺に向かう
これが僕の日常
海辺で鳴らすいつも通りのFコード
僕はこの優しい音が好きだ。
いつも通りジャカジャカとギターを弾いていたら
コンと箱状のピックケースにギターの先が当たってそれは床に落ちた、落ちた衝撃でケースが開いて中のピックが散乱し、僕は慌てて防波堤の上から降りて散乱したピックたちを拾っていた
そのとき、
「もーなにしてるの」と笑いながらパタパタと足音が聞こえた
僕は驚いてその声の主をみた
案の定それは 凪(あの子) だった
「お、おとしちゃって、」
「そんなこと見たらわかるよ!手伝うね笑」
そう言いながら笑う彼女を見て
腕細いなぁなんて場違いなことを思った
「よし。これで全部かなー」
日向は思った。こういう時どうやってお礼をしたらいいんだろう、と
日向は少し考えて、お金という結論を出した。
だってあいつはお礼にと言って僕の金を持って行ったから。
だから、だから僕は
「お礼に」と言って財布を取り出し残金を確認した
彼女はなぜか目を開いて、またすぐ焦ったような顔になった。
すると彼女は真剣な顔持ちで言った
「私お金をもらうために手助けしたんじゃないよ」
「お金が欲しいやってると思ってたの?」
そう言う彼女は少し怒った顔をしていた
僕は焦った。怒らせてしまったかもしれないから
でも、何をしたらいいのかわからない
でもとりあえず謝らないなければ。と
ごめんなさいと言おうとすると
「謝って欲しいわけじゃない」と遮られてしまった
どうすれば、と僕の頭の中で会議を開いている間にいつのまにか彼女はいつも通りの優しい顔に戻っていて
きょとんとした顔で彼女を見ると、
彼女は
「もしお礼がしたいならさ、私のために一曲弾いてよ」そう言って僕のギターを指差した
僕のギターを聴いたとて、なんてネガティブな思考に駆られたが、とりあえず頼まれたのだからやり遂げないと、と ぐっ とギターを持っている手に力を入れた
よし。と気合を入れて、体制を整えていると
「歌も聴きたいなんて言ったらどーする?」
彼女は突然言った。
僕は焦って、もちろんなんて言ってしまった
演奏中のことはほぼ記憶がない
覚えているのは彼女は満足そうな顔をして帰って行ったことだけだ




