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第1章 機会(前編)
その日の夜、俺はテレビを見ていた。
番組はニュースだった。
<―――――東京都千代田区で帰宅途中の政治家6人を刺した、容疑者と思われる男性が今日、自分がやったと言って署に出頭してきたところを逮捕されました。調べによりますと――――>
俺は驚いた。テレビのモニターに映っていた被害者は
先週まで酒を交わしていた相手ではないか。
「危ねぇー」と声を上げ、汗も出ていない額を拭いてしまった。
その時だった。廊下で何かキラリとした物が見えた。しかも胸の高さで。
俺は息をひそめた。今光ったのは金属か何かだろう。
だとすると誰かが俺を殺しに来たのかもしれない。
自分が恨まれて当然の人間で、いつ殺されてもおかしくないということはわかっていた。
でも今すぐ殺されるとなると、・・・・そう落ち着いてもいられなかった。
俺はドアを開けて廊下にいた人間に襲い掛かった。
―――――第1章 機会(前編)――――
――――――今考えるとこの<機会>とは何だったのだろうか。
そんなのお前にしかわからないんだろ?――――――




