最後の挨拶
俺はあれからテンションの高い暇な三日間だった…
「うるさいですよ!」
「すみません」
こんな会話を複数回繰り返した記憶がある。
――――――転生当日――――――
俺はホワトから呼ばれ、また大きな扉に入った。
「凪よ。転生の準備が整った」
「はい!」
「元気だな。いいことだ。っで転生先についてなんだが…」
「大丈夫です。転生したらわかるので」
「そうか…」
「ホワト様ありがとうございました」
「大丈夫だ。我は神だからな」
「転生するって言ってましたが、どこに行けば?」
「今立っている場所だ。」
俺の下には、魔法陣みたいなのが彫られていた。
「え…」
「だからすぐに転生できるぞ」
「あぁわかりました…」
「どうすんだ?もう転生するのか?」
「ちょっと待ててください。カルアさんに最後挨拶しようと思うので」
「わかった」
俺は大きな扉からでて、カルアさんのところへ行った。
「カルアさん!」
「どうしたんですか?」
「俺もう生まれ変わるので、最後に迷惑かけてすみませんでした」
「そんなことですか…別にいいですよ。私もたくさんの人を相手していますので…
生まれ変わって楽しく過ごせることを願ってますよ」
そう彼女は笑顔でこっちを向いた。
(かわえぇぇ)
俺は彼女に見とれていた。
「行かないといけないんじゃないですか?」
「あっ。そうでした。またですがありがとうございました」
そういって俺はまた大きな扉の方へ走って入った。
「もう特にやることはないか?」
「ないです。いやでもホワト様に言わないとですね」
「なんだ?」
「ありがとうございました。人生で初めて親身になってくれて」
「そうか…そう思ってくれるならよかったよ」
「もうやり残したことはないです」
「じゃあ転生開始するぞ」
そういうと、魔法陣は光り出した。
「じゃあな。凪」
「はい。頑張って生きてまたここに戻ってきます!」
「あぁ楽しみにしているよ」
そうホワト様が言うと俺は強い光に覆われた。
(これからは俺の人生が一変するんだ)
俺は期待を持って目をつぶった。