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転生という名の光

「それでなんだが…」


「はい…」


「我のしゃべり方はこれでいいか?」


「大丈夫ですよ」


「そうか…我がこのしゃべり方なら凪もこのしゃべり方でいいぞ」


「でも自分はこのじゃべり方のままでいいです。だって相手は神なんですもん」


「そうか…礼儀を重んじるなんていいものだな」


「そう思っていただけるならありがたいです…」


「じゃあ本題に入ろうか」


「はい」


ホワトは真剣な話し方へ変わった。


「転生の神というのは100年に何回かだけ【異世界】への転生をさせる権利があるんだ」


「はぁ…」


「それでな。転生を決めることができるのはあと残り一回なんだ…」


「え?」


「それで、その権利を凪、いや君にあげたいと思うんだ。」


「…いやいやいや、俺にそんな大事な権利使わないでください」


「でもな…異世界に行けるっていうと集ってくる輩もいるのだが…

そんな奴に権利を使いたく無くてな…」


「それで俺にしたってことですか?」


「そういうことだ」


「でも俺にそんな権利いりませんよ。こんな人生を嘆いた者に…」


「凪の嘆きはしょうがないものだ。

だってあんな人生を耐えていたことに我は驚いてしまったからな…」


「でも人間の出来損ないにそんなのあげていいんですか?

上の神様とかに怒られたりとか…」


「大丈夫だ。この権利は我にしかない」


「でも…」


「我は凪にこの権利を託したいんだ」


「…」


「どうしてもっていうならやらなくてもよい」


「異世界ってどんな場所なんですか?」


「そうだな…君が暮らした世界とはかけ離れた世界だ。

簡単に言えば、アニメの世界だ」


「はぁ…」


(現実味がなさすぎるな…)


「でも前の人生とはすごく変わった人生を送れると思うぞ」


「確かに、今回みたいな人生はもうこりごりだしな…」


「そうだろ?どうだ?異世界」


「ん…」


ホワトは俺に小さな声で言った。


「凪が自分の人生を変えることができるのは今しかなんだぞ?」


俺はその言葉で今までの人生を思い出した。

学校に行けば、ある人々にはいじめられクラスメイトには無視され

家に帰っても無視され続け…

俺に生きる場所は確かになかった…


「俺…」


「うん…」


「異世界行ってみることにします」


「そうか…」


「俺の人生を変えたいから一歩踏み出したいからです」


「そうか…」


ホワトは親身に聞いてくれた。

俺の人生では一回もなかったことを俺は死んでから味わったのだった。


「じゃあ生まれ変わるとしたらどんな生涯がいいんだ?」


「のんびりとした、平和な日常を暮らしたいです」


「平和な日常か…」


「はい…」


「異世界はな。勇者とかの世界なんだ」


「…え」


「だから平和な日常はないかもしれないから…

希望は叶えられないかもしれない」


「転生先って選べるんですか?」


「選べない。が多少は選べるぞ」


「そうなんですか…」


「どうしてだ?」


「いや…勇者とかになったら大変そうだなって」


「確かにな…」


「でも勇者になるのもありかもしれないです」


「なんでだ?」


「だっていろんな人に会ってみたいなって気持ちもあるので」


「そうか…」


「どうしたんですか?」


「いや…すごく良いやつだなって思っただけだ」


「…」


「じゃあ異世界転生で決定だから転生先が決まり次第転生だからな」


「はい…転生までの時間ってどれくらいですか?」


「三日後くらいかな…」


「あぁわかりました」


「じゃあまた連絡する」


「はい。親身にありがとうございました。ホワト様」


「様なんていい。ホワトでいいぞ」


俺は扉を出た。


(俺も異世界転生か…)


俺は少しテンションが上がった。


(もしかして勇者の話とかしたし、勇者になるんじゃない?)


そんな期待をして俺は三日間を待つことにした。

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