第二十四話 人工生命支援制度
メリサたちは奥のテーブル席に座った。生命管理局を訪れる前に食事した時と同じ席だ。
「ところで人工生命支援制度の申請はしたのか?」
リオルがテーブル席に近付きながら、メリサに聞いた。
「あっ、まだです。出生届の手続きで頭がいっぱいで、すっかり忘れていました」
メリサは自分の愚かさに思わず頭を抱えた。フレイとバレットはポカンとした表情でメリサを見つめる。
「忘れていたなら、仕方ないな。明日、申請すればいいだろう。私も付いていってやるから」
リオルは柔和な笑みを浮かべ、メリサの頭をそっと優しく撫でる。メリサは恥ずかしさのあまり、顔から炎を出した。
「人工生命支援制度って何?」
フレイがメリサとリオルの顔を交互に見つめながら、質問してきた。
「ああ、それはだな。まず人工生命は五歳になるまで働いてはいけないと法律で定められていてな。人工生命の成人は五歳なんだ。五歳を迎えるまでの間、国が生活費を人工生命に支給する。それが人工生命支援制度だ」
リオルがフレイに人工生命支援制度について説明する。フレイは真剣な面持ちで話を聞き、コクリと頷いた。
「人工生命支援制度を申請する前に、フレイちゃんとバレットちゃんの口座を開設しないといけませんね」
国から支給される生活費は口座に振り込まれる。生まれて間もないフレイとバレットは当たり前だが、口座を持っていない。ヴィゲルナーディストバンクに行って口座を開設する必要がある。
「ああ、そうだな。口座を開設するには身分証が必要だが、それは作ったのか?」
「はい、フレイちゃんとバレットちゃんの身分証は出生届を提出した際に作ってもらったので大丈夫です」
メリサはリオルの言葉に頷いた。
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