表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
メリサ・アイヴァンの日常  作者: 神通百力


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/24

第二十一話 抗議活動

 フレイとバレットは互いに手を繋ぎ、三角雨にはしゃぎながら、歩いていた。その様子が微笑ましく、メリサは思わず笑みが溢れ、穏やかな気分になった。

 チラリとヴィオスを窺うと、少し足元がふらついているように見えた。まだ完全に酔いは覚めていないようだった。酔った状態で、ニーバイスを制圧するなんて、ヴィオスの戦闘力の高さに感心した。素面だと、どのくらいの実力なのだろうか?

 メリサは視線を正面に戻し、しばらく歩き続けていると、生命管理局の前に人だかりが出来ているのが見えた。『人工生命反対!』と書かれた横断幕を掲げている。

「やれやれ、抗議活動の人たちですか」

 ヴィオスはどこか呆れたように、生命管理局の前にたむろする集団を見つめた。ジェロヴィゲル国の一部の人たちは、人工的に生み出された命は自然の摂理に反するとして、生命管理局に対して抗議活動を行っている。

 けれど、生命管理局は人工生命を管理しているのであって、生み出しているわけじゃない。生命管理局に抗議したって仕方ないように思う。自然の摂理には反しているかもしれないけど、人工生命の身としては複雑な気分だった。妊娠で自然に生まれた者と同様に、感情はあるし、生きているから。個人的には人工生命には賛成だった。

『人工生命反対! 人工生命反対!』

 生命管理局の前に集まった人々は、三角雨が肌に触れて赤く腫れながらも、抗議活動を続けていた。

 ヴィオスは僅かに首を左右に振ると、面倒くさそうにため息をつき、指を鳴らした。『人工生命反対』の言葉が立体化する。

「術式“鎖字捕縛(さじほばく)”」

 ヴィオスの右腕に術式が浮かび上がり、文字が連なって鎖と化した『人工生命反対』の言葉が集団の体に巻き付く。

『え? 何これ?』

 宙に浮遊した集団は上ずった声をあげながら、生命管理局の建物から遠く離れた方向へと飛んでいった。

「さて、行きましょうか」

 ひと仕事終えたとばかりにヴィオスは歩き出した。メリサたちも慌てて歩き出す。

感想頂けると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ