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作るぜ!魔石

俺は家に帰り、大きめのプランターを2つ用意した。

今は6月ぐらいだろうか。取り合えず、プランターに苗を映し、暫く時間がたった後に収穫し、剪定し霧戻す。こうすることでナスを秋のころにもう一度収穫することができる。

また、一部のナスを熟すまで育て、収穫し追塾する。そして種を選別し、乾燥させることで来年も収穫が可能になる。


ジャガイモは根っこを切って切り離した後、適当に切って、土の中に埋めておくと勝手に生えてくる。


10月

俺は調理場を借りて、焼きナスとゆでたジャガイモを作った。

今回はただの試食であり、料理は作らない。


俺ができたものを皿に盛りつけていると、横からヌッと姉が現れた。


「アルト君。何してるの?」

「自分で育てたものを食べれるかどうか試している」

「私も食べていい?」

「いいよ」


ジャガイモとナスは塩で味付けしており、素朴な味がとてもおいしかった。

しかし姉は満足していないらしく、あまりおいしいとは思わなかったそうだ


「塩じゃなくて違うので味付けすればいいのに。これじゃ薄いわよ」

「姉さん、これは試食用なんだ。食べれることが分かったからいつかちゃんとした料理を作るよ」

「そう、楽しみね」





少し遡って


家に帰ってイスタニックの城下町で買った魔導書を読みながら馬車の自動化について進める。

魔導装置は魔法陣を何枚も重ねることによって作られる。現代でいうプログラミングのようなものだ。実際に魔導装置ができたとしても動くかは別で、魔力が大量にいるものもあればそこまでかからないものもある。


俺は廃棄寸前の馬車を3両ほどもらって車輪のところを改造し、木版を置いてその上に魔法陣を書き始めた。これが結構な時間を要した。

やってのことで完成したのだが、うまく車輪が回らず・・・


俺は魔法陣をもう一度書き直し、車輪が回るかどうかを繰り返していった。


俺が馬車の車輪を動かそうとしているところを母さんが見つけ、俺は事情を話した。


「あら、そういう事なら私も手伝おうか?」

「うん。お願い」


そして俺は母さんの協力を得ること一週間。無事に魔導装置が完成し、うまく車輪も回った。


「魔法陣を作るには練習が必要よ。勉強や武道と同じで何回も繰り返すことで上達するのよ」


そうして俺は馬車を元に戻して走れる状態にした後、魔導装置に直接魔力を流すと

ギュルルルルルと車輪が空転する音がした後、ものすごいスピードで馬車は前へ進んだ。

俺は慌てて加速をやめ車輪を止めるように装置に魔力を流した。


結果は大成功であった。


俺はそこから更なる改良を行い、アクセルレバーとブレーキレバーを作り、そこに魔力を流すことでアクセル、ブレーキを行えるようになったほか、ハンドルも作ってカーブをしっかり曲がれるようにした。


しかしここでさらなる問題が発生する。

兵士の人に魔力を流してもらったのだが、たいていの人が魔力を流しても進めずにいた。

これがこの世界で魔力を使って動かす車のようなものが実用化されなかった原因である。


その装置を動かすのに必要な魔力量が大きく、たいていの人は動かせずにいた。

俺は必死に本を漁り、解決策にたどり着いた。


それは装置に魔石を埋め込むことで操作する人の魔力を補助し、装置の必要魔力量を抑えるというもの。

車でいうガソリンみたいなものになるわけだ



俺は試しに動かす時に使う魔力をレンガに流し込み魔石にする。そして魔石を装置にはめ込み、動かしてもらうも微妙に動きが遅かったため、次はその1.5倍の量の魔力を流し込む。

なんか魔石がえげつない色をしているが大丈夫なのだろうか。

俺は考えても仕方がないと思い魔石をセット


すると今度はすいすいと動かすことができた。


やっとだ。やっと車ができた。


しかし、こいつの使い道が分からないのであった





11月に入り冬になったのだがここらへんはあまり雪が積もらない。

温暖湿潤でとても過ごしやすいところだ。



俺は興味本位でこっそりと父さんの執務室に忍び込む。

そこにはおびただしい数の書類があった。


俺はそれを一つ一つ見ていく。

主に各村の税収の報告書やらなんやらである。そして各村の小麦の収穫状況だ。

海辺に面している街や村は魚を取って生計を立てる。内陸では小麦を取って生計を立てる。


小麦は軍の食料として重宝され、小麦の収穫量によって軍の維持費も変わってくるため大事なものであった。報告書を見る限り今年は豊作なようだった。


そして気になるものを見つけた。


それは借金返済の紙だった。しかも貸出人はイスタニック国らしい。


大魔王の国だぞ


そんな国から借りて大丈夫なのだろうか


俺は書類をペラペラめくっていると突如として頭に強い衝撃が走る。


「このクソガキが。さっさと戻れ!」

いつの間にか父さんが後ろに立っていたのだ


俺は蹴とばされて部屋を無理やり退出させられた。



4月


俺は5歳になった。そして父さんと母さんからあることを告げられた。


「アルト、留学するよ」

突然の宣告であった。


「え、どこに?」

「イスタニックだ。お前には魔法の才能がある。そこの3年間留学して魔法について色々学んで来い」



イスタニックには大きな学校がある。

イスタニック大学校

基本として数学と国語の2教科と剣術と魔法のどちらかについて学ぶことができる。

年齢は関係なく、5歳以上であれば筆記試験を受ければ誰でも入れる場所だ。

ここで3年間教養や技術を身に着け魔王軍の幹部になったりするそうだ




こうして俺の気ままな研究ライフが学園ライフに変わることになる


クソが




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