行動開始ですわ!
皆様御機嫌よう、 アンジェリーナですわ。
さぁ忙しくなりましてよ!「黒歴史」がバレ無いように策はたててありますの!
さて行動開始ですわ!
「我が君様、アリエノールさんが此方に来られますわ」
「ええ、その様子ね まぁ資格が有る者だから構いませんことよ」
先ずは当たり障りの無い会話から入りまして、丁度「女神様に御覧にいれたいものが」との文が届いておりましたから 、場所が場所だけに少々心配なのですが、そこは私の手腕の見せ所ですわよ。
「我が君様、 織姫様から御覧にいれたいものが有るとの文が届いておりますが如何なされます?」
「まぁ!織姫から?それは勿論今から参りましてよ!ああ、今回はどのような物かしらね」
織姫様はその名の通り、「天」に住む者のご衣装をお作りになられるお仕事をなさっておられますの。
とても素敵なセンスのお持ちの御方なのですが「名の持つ力」なのでしょうか?
それは見事な「ワーカーホリック」の御方様ですわ。
御結婚成されていて対岸の「若草の草原」には、ご主人様の「彦星」様がいらっしゃられるのですが、
ご衣装のデザインのお勉強でお出になられる以外はほぼ工房にこもっておられますの。
そうそう、地上の物語では「1年に1度しかお逢いになれない」って伝えられておりますが、私達の1年って?
時間の感覚があまり御座いませんから、どうなのでしょうか?そんな事より今は目の前の事に集中しなくては!
「お久しぶりな事ですし、 私バスケットをお詰め致しますので、織姫様と「若草の草原」でお茶会でもなさいませんか?」
「まぁ!アンジェリーナ! 素敵だわ! 私も織姫とゆっくりお話したいのだけど、工房では騒がしくて…」
「ええ、工房は賑やかでございますもの、それに織姫様もたまにはお休みなされなくては、 彦星様には場をお借りする意の文を届ける様に、手筈は整えておりますから」
しかとうなずきながら上手くお誘い致します。
アリエノールさんが辿り着くのは天の川の畔でございますからね、
「若草の草原」でのお茶会となると、 草原の中程に天幕を御用意して下されますので、 そこでごゆるりとして頂く手筈でございますの。
「楽しみだわ そうそうせっかく彦星の元へと参るのだから、彼の「若草工房」のアイスクリームが食べたいわ」
我が君様はにっこりと微笑まれます。そうです 彦星様もご自身のお仕事を御持ちなのですよ。
…………広い広い果てない「若草の草原」ですから「うし子ちゃん」一族だけではお寂しいと、
白ヤギの「ゆきちゃん」一族、
アルパカの「ある」と「ぱか」一族達を、
使役している「犬」の「ポチ」君達とお世話しておりますの。
牛とヤギでございますから、お乳が毎日たっぷりと採乳出来ますので、乳製品を作る工房も経営されておられますのよ。
ちなみにアルパカの毛は勿論 織姫様がお買い上げなされてるそうですわ。
……………あら?不思議に思われまして?「お買いげ」って単語に、
うふふ、一応「天」にも貨幣文化が入って来ておりますの。 私達は「お給料」ですが、女神様はどうやって収入を得ておられるのか?
それは地上の皆様のお志ですわよ。お布施やらをご祈祷料やらお賽銭やらーもちろん現物ではございません。
それらの「気」なるものが形作ってるモノが「天」の貨幣なのです。 まあまこれも摩訶不思議なモノでございます。
別に、無くても不自由は御座いませんが、織姫様が、
…………「仕事の成果に対する報酬がある方がクオリティが高まる!」
との持論を女神様の前でご披露なされまして、我が君様も何かお心にも響いたご様子でこのようなシステムをお取り入れなされましたの。
さあ、そんな事よりそろそろ行動にうつなさなくてはいけませんわね。
「我が君様、 御用意の為に一度下がらして頂きとう御座いますわ」
「ええ よろしくてよ、 私も外出の為に身支度を整えてなければなりませんからね」
さて私は御前を下がる御許しも頂きましたし、お茶会のバスケットをお詰め致しましょう。ここまでは順調に進んでますわね
さっ!この先も引き締めて参りますわよー!




