表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ショートショート

通り魔事件

作者: 日乃本 奏多

月の見えないある夜のこと。

閑静な住宅街で通り魔事件が発生した。

事件発生2時間後、偶然にも犯行現場を発見した佐藤はパニックになるのをこらえながら警察に通報。

そして、すぐさま近所の警官が二人駆けつけた。

「おまわりさんこっちです!」

「これはひどい……」

彼らは道中で倒れる死体をいろいろと調べ始めた。

そして、それがひと段落すると、

「通報ありがとうございました。あとはこちらで処理しますので帰っていただいて構いませんよ」

と妙に落ち着いた声で言った。

佐藤は、一秒でも早くそこから立ち退きたく思っていたので、よろしくおねがいしますと頭を下げると、帰路についた。

しかし、現場から離れるにつれて、先ほどの事件が気になってきた。

誰が犯人で、何故あんなことをしたのか。

佐藤はくるりと踵を返し、犯行現場に戻った。

そして、角から死体があった場所を覗くと、二人の警官が死体を持ち上げ運んでいく。

佐藤はそれに疑問を思い後をつけた。

彼らは裏路地を少し歩き、山の中へ入っていく。

ついていくか否か、佐藤は悩んだが、ここまで来て引き返すわけにもいかない。

彼は意を決し、山へ踏み込んだ。

そして、彼は驚愕する。

警察官の二人は地に這いつくばり、ぺちゃぺちゃと音を立てながら通り魔事件の被害者を喰らっていたのだ。

「警官になったのは正解だったな。こういう事件はいくらでも起きるから手を汚すことなく人を喰える」

「あぁ。俺たちみたいな屍食鬼グールには最適の職業だ」

「そういえば、あの第一発見者も美味そうだったな」

そう言った警察官と目があった気がした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 怖いです。
2016/11/20 17:19 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ