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キエテユク
読みにくいと思います。
よろしくお願いします。
「誰か、誰か助けてくれ…。」
その言葉は虚しく灰色の空へと消えていった。
何かが焼け焦げる鼻の曲がるようなにおいの中、神崎優斗は確実に自分の命が終わりへと向かうのを感じ取っていた。
神崎優斗は自分の人生がこんなところで終わることが許せなかった。
(ちくしょう。これからアメリカへ行くはずだったのに。)
神崎優斗はバイトしてようやく貯めたお金を使いアメリカで舞台ダンサーとしてデビューするためアメリカ行きの飛行機に乗っていた。
その飛行機が突然光と熱に包まれ、落下していったのだ。
気づけば彼は全身の身体の感覚はほぼなく、周囲が見えぬほどの炎に囲まれていた。
(アメリカでダンサーとして成功して、そこから日本に帰ってダンススタジオ立ち上げて日本のダンス界を盛り上げるんだ。)
それから数秒か数分か分からない。
が、彼は確かに誰かの人影を最後に目にし、意識を手放したのだった。
続きます。