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フラム村へ

褐色系女の子も今回が初挑戦。関西出身なのにエセ関西弁っぽくなるぼくって・・w


「キシャァァァァァァァ!!」


ナークはもう完全に俺たちを捕食しようと捕食体制に入っている。

もうだめだ。今度こそ絶体絶命。

俺たちは祈るように目を瞑る。


「キシャァァァァァァァァァァ!」


ナークの叫び声で林じゅうに響きわたる。

・・だが・・?

襲いかかってくる気配がない。

それに、なによりもさっきの叫び声はおれたちを捕食しようとする声というよりは断末魔に近かった・・??


おれたちは意を決して目を開ける。

すると、その先の世界に広がっていたのは大型の蛇モンスターなど気配もなく、お金が落ちていた。


えっ・・・?

おれは周囲をかくにんする。

前方には・・お金。

後方には・・褐色の女の子???


「なんやあんたら。旅人か?」


おれたちに声をかけてきた女の子は、黒いショートヘアで肌の色は褐色でいかにもスポーツでもやっていそうな活発系という言葉が似合う女の子であった。

なによりも・・胸がでかい。やはりスポーツをやっている女の子は発育がよろしいのか・・

っていかんいかん。これ以上話すと、おれが変態オヤジ臭くなりそうなので割愛させてもらおう。

とにかく、かわいい女の子だった。


「あぁ。ところで、今のナークをどうやってたおしたの?」


殴る蹴るで倒したということはありえないであろう。そんなことをすればいくら目を瞑っていたとはいえ異変に気付く。なにより後ろにいたんだ。

近接戦闘したということはないだろう。

そして、なにより特筆すべき点は一撃であったことだろう。

本当に瞑っていた時間はさほどなかった。

つまり考えると一撃であのナークを仕留めたのであろう。


「あぁ、あれな。うちは結界魔法を使えるんや。」


「「結界魔法!!?」」


俺の他にも、もう一人の結界魔法使いの人も食いついてきた。


「・・どうやって?・・」


まさに興味津々といったご様子だ。

いつもは、人見知りの柿音は必ずといってほど初対面の人とは話さないのに今回ばかりは普通に話せている。

やはり、結界魔法のことをそれだけ知りたいのだ。

その意欲には関心すべきだ。

おれなんてエロいことに使えないと知ったら一気に萎えたからね!


「簡単やで。結界魔法で作り出した結界をドッジボール状にするんや。それを、敵のモンスターにあてるだけ。これが結構効くらしくてな。大抵のモンスターはこれで一撃や!!まっ、これで倒さなきゃ次出すのに10分かかるっていう弱点もあるけどな!」


結界魔法にそんな使い方が・・

さっそく、柿音は言われた通りにやろうと結界をドッジボール状にしようとする。

だが・・!!!


パリンッ!!

無情な音が鳴り響く。恐らく、小さくしようとしすぎて割れてしまったのであろう。

しかも、次練習するには10分のインターバルがいる。


「・・難しい・・」


柿音は思わず項垂れる。その様子を見ていた褐色の女の子はまさに驚嘆といった表情で見ていた。


「もしかしてあんさんも結界魔法使いか!大丈夫大丈夫。最初は慣れが必要なんや。うちがゆっくり教えたるさかいうちの家においでや」


そういって柿音の肩を掴みながら数歩歩いて・・思いとどまり後ろを向いた。


「あんたらもおいでや。って・・!そういや紹介が遅れたな。うちの名前は 磯貝いそがい 遊実ゆうみ。フラム村で今は住んどるんや。もしフラム村に来るんやったらうちの家にとまらんか?この子もみてやりたいし」


そういって、柿音の頭を撫でる。

おれがやったらそれはもう、ボコボコにされるだろうが存外悪い表情ではなかった。

女の子ならいいんか・・?

それでいいんか?・・柿音!!!


俺の悲痛な声なんて聞こえちゃいない。


「たしかに、私たちもフラム村にいこうとしていましたが・・」


「ほな、決まりや!いこいこ!」


そういって、柿音の手を握ったままフラム村に向かおうとする。


そういえば・・だれか忘れていたような・・?


まっ、気のせいか。


おれたちもあとにつづいて歩き出そうと・・


「気のせいじゃないのだぁぁ!!!」


まるでおれの心の声が聞こえたように大声を出しながら全力でこっちに向かってくる一人の小さな影。


「・・・・剣華?・・」


「なんで、疑問系なのだ!!もしかしなくとも剣華なのだ!!探し回っていたのだ!!」



全身から洪水のような汗をかき、心なしか出会う前からボロボロだった服はさらにボロボロになっていてもはやそういうファッションって言われたら受け入れてしまいそうなレベルでボロボロだった。


「酷いのだ!!ったく・・これを見るのだ!!」


そういって、袋からなにやら取り出す。

これは・・ベル。お金だ。

中には5000ベルぐらい入ってるかもしれない。


「大金じゃねぇか!どうしたんだ?まさか・・ついに盗みを・・」


「盗んでないのだ!!全部モンスターからドロップしたやつなのだ!!」


す・・すげぇな。

おれは結局にげまわってただけでお金なんて皆無だ。

それなのに・・その間・・ずっとあくせくモンスターと戦っていたのだろう。


「はい!」


その袋をおれたちに渡す。


「なくすと困るから預かって欲しいのだ!これでなんか買おうなのだ!」


無邪気な笑顔が眩しい。

ごめんよ・・役立たずな年上でごめんよ・・

でも・・なにより・・


「幼女から金貰うのがなんかためらわれる・・」


「だれが幼女なのだ!!立派なレディなのだ!!!」


小さい幼女がピョンピョンと跳ねて怒りを表してる。

うん、なんかかわいい。

あいては怒っているのに自然と笑みがこぼれてくる。


「なにわらってるのだ!!」


「いや、なんでも・・」


「メンバーはそれで全員か?ならフラム村にいくで!」


俺たちはフラム村に目指して出発する。

旅はまだ始まったばかり


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